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STMicroelectronics、トリプルバンド対応の車載用シングルチップ衛星ナビゲーション受信ICで測位精度を向上

2021年11月17日 | ニュース | 技術トレンド

STMicroelectronicsが、先進運転システムで求められる位置データを提供する世界初の自動車衛星ナビゲーション用チップを発表した。STのTeseo V製品群に加わったSTA8135GAは、標準的なマルチバンド受信によるPVT(位置、速度、時間)および推測航法に加えて、トリプルバンド測位エンジンをオンチップした世界初の車載用GNSS(グローバルナビゲーション衛星システム)受信チップである。

重要ポイント:STA8135GAは、コンパクトで利便性の高いADASパッケージで新たな機能を自動車市場にもたらし、前方の道路に関する正確な意思決定を実行する。マルチコンタテレーション受信チップがホストシステムに提供する生データを使用し、PPP/RTK(精密ポイントポジショニング/リアルタイムキネマティック)などの正確なポジショニングアルゴリズムを実行する。ダッシュ内ナビゲーションシステム、テレマティクス機器、スマートアンテナ、V2X(Vehicle-to-Everything)通信システム、船舶ナビゲーションシステム、ドローン、その他の車両に、STA8135GAの機能が有効だ。現在、サンプルが利用可能で、2022年第1四半期にAEC-Q100認定完了と生産開始の予定である。




AutolivとSSAB、化石燃料不使用鉄鋼部品製造で提携

2021年11月16日 | ニュース | 新製品

AutolivとSSABが、二酸化炭素排出ゼロを目指し化石燃料を含まない鉄鋼を使用した安全製品の製造で協力することを発表した。この提携により、エアバッグやシートベルトなどの自動車安全製品に使用される、世界初の化石燃料不使用の製鋼技術の研究開発が実現する。「Autolivと協力し、自動車安全製品向けの革新的な化石燃料不使用鉄鋼部品の研究開発プロセスを開始することを楽しみにしている。気候への負担軽減と競争力強化を目指して多数のパイロットプロジェクトを始めている」とSSABの社長兼最高経営責任者であるMartin Lindqvist氏は述べている。

重要ポイント:新たなプロセスは、伝統的な鉱石ベースの製鋼を伴う原料炭を水素に置き換える。AutolivがSSABの支援を受けるのは、2030年までに自社事業をカーボンニュートラルに移行し2040年までにAutolivのサプライチェーン全体で排出量ゼロを目指す、という同社のビジョンを反映した動きである。SSABは2026年までに、商業規模で生産可能な、化石燃料を含まない鉄鋼の供給を開始する。SSABは、化石燃料を含まない鉄鋼の実践と製鋼技術の革新に尽力してきた。これまでの提携として、Mercedes-Benzとのプロトタイプのボディシェルパーツ用鉄鋼での協力や、VolvoとのコンセプトカーでのSSAB製CO2排出ゼロ鉄鋼のテストなどがある。




Valeo、初のマルチタスク魚眼カメラを導入

2021年11月16日 | ニュース | 新製品

Valeoが、欧州地域を走る車両に搭載したカメラを使用した10,000以上の画像を含む、魚眼カメラ技術「WoodScape」の導入を発表した。4つのサラウンドビュー魚眼カメラを使用し、セマンティック・セグメンテーション、深度推定、2Dオブジェクト検出、視覚オドメトリ、モーション・セグメンテーション、汚れ検出、エンド・トゥ・エンド運転などタスク間で異なるアノテーションを活用したものである。


Source: Getty Image/ dimarik

重要ポイント:Valeoは、狭視野カメラから容易に入手可能なデータセットとは異なる、非公開のサラウンドビュー魚眼カメラのデータセット構築を目指している。同社のWoodScape技術は、自動運転研究の制約の解決と、ラベルと人間による注釈が全面的に付加された相当量の重要データの取得に役立ち、知覚システムが車両の周囲のオブジェクトを常に詳細分類する。同社は超音波センサー、レーダー、カメラ、および自動車基準を満たしすでに市場に出ている車両に搭載可能な最初にして唯一の連続生産LIDARを含む、包括的な自動車センサーポートフォリオを構築しており、IAA Mobility 2021で複数のイノベーションを展示している。




Hyundai Mobis、自動運転の狭路走行を支援する駐車システムを開発

2021年11月15日 - Automotive Mobility | Headline Analysis

Hyundai Mobisが、狭い通路を走行する自動運転車を支援する駐車システムを開発したことを発表した。Mobisパーキングシステム(MPS)という名称のこのソリューションは、都市部での自動運転用に設計されており、両サイドがわずか16インチの狭い通路でも操縦可能である。MPSは狭空間支援(NSA)、後退支援(RA)、リモートスマートパーキング支援(RSPA)を統合した世界初の都市型先進運転支援システム(ADAS)であると同社は主張している。MPSはソフトウェアロジックと量産型超音波センサーをベースにしている。

重要ポイント:Hyundai Mobisは同社の「変革XYZ」戦略を通じて、ハードウェアコンポーネントサプライヤーからソフトウェアおよびプラットフォーム指向企業に焦点をシフトすることを目指している。これまでに未来の都市型シェアリングモビリティ向けのコンセプトカー、M.Vision XとM.Vision POPを公表した。2020年、Hyundai Mobisは向こう3年間で未来の自動車技術開発に9兆ウォンを投資する計画を発表している。同社はまた、レベル2自動運転車技術を開発し、2022年までにレベル3技術の量産化を目指している。




NVIDIA、AIベースのDRIVEコンシェルジュおよびショーファーを開発

2021年11月10日 | ニュース | 新製品

NVIDIAが、NVIDIA DRIVE Orinを使用して構築された2台のコンピュータ、DRIVE コンシェルジュとDRIVEショーファー(専属運転手)の導入を明らかにした。DRIVEコンシェルジュは人工知能(AI)支援向け、DRIVEショーファーは自動運転向けである。DRIVEコンシェルジュはNVIDIA DRIVE IX技術とNVIDIA Omniverse Avatarを使用し、NVIDIA DRIVE自動運転車技術に基づきDRIVEショーファーと直接連携する。ドライバーと同乗者は、リアルタイムの会話型AI向けのDRIVEコンシェルジュを搭載したインテリジェントサービスにアクセスできる。DRIVEショーファーは高速道路や都市交通で機能するAI支援型運転プラットフォームである。

重要ポイント:Omniverse Avatarは、音声AI、コンピュータービジョン、自然言語理解、レコメンデーションエンジン、シミュレーションを結び付ける。プラットフォームで作成されたアバターは、自然な会話や指示を見て、話し、理解できる3Dグラフィックスを備えたインタラクティブなキャラクターである。DRIVEショーファーはDRIVE Hyperion 8の高性能コンピューティングアーキテクチャとセンサーセットを使用し、ある地点から別の地点に車を運転できる。この複合サービスにより、車両の呼び出し、駐車場の検索、ニューラルグラフィックを使用した車両の3次元サラウンドビューの再現といった機能が実現する。




Autoliv、運転行動分析にHERE採用へ

2021年10月22日 | ニュース | 企業動向

AutolivがConnected Safety ServicesにHEREの速度制限、フリートテレマティクス、Weather APIを採用することが公表された。AutolivのDriver Safety Scoreソフトウェアがドライバーのスマートフォンからのリアルタイムデータを活用して運転スタイルを分析し、速度、集中度、滑らかさ、回転の4主要領域の改善を推奨する。フリート管理者と保険会社はAutoliv Driver Safety Scoreソフトウェアを利用し、高リスクな運転行動の削減に基づいて保険料を下げることができる。「Safety Scoreは、ドライバーのリアルタイム行動を監視し、既知の事故原因に基づいてアルゴリズムと比較し、ユーザー個別の安全ドライバースコアを提供する。ユーザーはデータを確認し、スコアを上げ、習慣を変え、より安全なドライバーになる方法を学ぶことができる」とAutolivのデジタルおよびモビリティ担当ディレクターであるChristoffer Malm氏は述べている。HEREの速度制限、フリートテレマティクス、Weather APIは、ドライバーの行動評価に必要な背景情報を提供する。


Source: Getty Image/Imaginima

重要ポイント:オートリブは、地図データとサービスを統合し、その属性を分析に含めることができる。道路曲線の半径、勾配、高さ、交通標識、車線数、物理的な仕切り、道路の粗さなど、多くの属性を分析に含め、HEREの地図データとサービスを統合する。




Bosch、V2V関連CONCORDAプロジェクトを更新

2021年10月22日 | ニュース | 企業動向

Boschが自動運転向け車車間(V2V)通信用の高速で安全なデータ通信方法を研究しているCONCORDAプロジェクに参加すると発表した。同プロジェクトには、Escrypt、Kapsch、Nokia、Deutsche Telekom、Erticoもパートナーとして参加している。参加企業は過去3年半にわたり研究を続けている。CONCORDAプロジェクトでは公道上の隊列運転トラックがテストされ、安全関連の情報、加速、ブレーキのデータが共有された。テストにはWi-Fiベースの通信(ITS-G5)、セルラーベースの通信LTE-V2X PC5、モバイルネットワーク経由の間接通信(LTE)が含まれた。テストされたシステムは情報セキュリティ関連の基準を満たしたという。


Source: Getty Images Plus/metamorworks

重要ポイント:2つのチャネルは車両から最大500メートルの半径内での利用に適しており、半径3,000メートルまではモバイルエッジクラウドを介した間接通信の方が適しているという。車両データを他の道路利用者のデータとリンクさせることで自動運転の先進機能の実現が可能であり、その結果はプロジェクトパートナーによってトラックや自動車の自動運転機能と通信技術のさらなる開発に組み込まれる。




Apple、車両アクティブサスペンション設計の特許を取得

2021年10月21日 | ニュース | 企業動向

2018年に「横方向および縦方向の車両姿勢制御」カテゴリに出願されたこの特許は、車両のばね上質量とばね下質量を並列にリンクする2つの異なるアクチュエータを備えたアクティブサスペンションの設計について詳しく説明している。Appleは、1番目のアクチュエータは電磁リニアアクチュエータまたはボールねじアクチュエータタイプで、2番目のアクチュエータは機械的リニアアクチュエータ、空気ばねアクチュエータ、または油圧アクチュエータタイプであると説明している。同社によれば、2番目のアクチュエータは1番目のアクチュエータよりも消費電力が低くなるように設計されているという。さらに、2番目のアクチュエータを油圧設計とした派生設計版では、車両の四隅すべてにあるアクチュエータがポンプ付きの流体回路によって接続される。


Source: Getty Images/Valerii Apetroaiei

重要ポイント:Appleは、同社の特許取得済みアクティブサスペンションが乗客の快適性と車両のハンドリング特性を向上させると主張している。2014年以来、Appleは自動車関連の特許を多数出願しており、それ以来1,000人以上の自動車専門家とエンジニアを採用している。




LiDAR開発のAEye、インテリジェント交通システム向けソリューションをSeoul Roboticsと開発

2021年10月8日| ニュース | 新製品

AEyeと、人工知能(AI)とディープラーニングを活用する3Dコンピュータービジョン企業であるSeoul Roboticsが、AEyeのLiDARセンサー4Sight MTMとIntelligent Detection and Ranging(iDAR)ソフトウェアプラットフォームとSeoul Roboticsの認識ソフトウェアSENSRTM3Dと統合することを発表した。AEyeの適応型iDARプラットフォームは、300メートルを超える距離の車両、自転車利用者、歩行者に3D認知を提供する独自の方法で、Seoul Roboticsの認知ソフトウェアSENSRがインテリジェント交通システム(ITS)の長距離物体検知、分類、認知のために完全なソリューションを提供できるようにする。

重要ポイント:4Sight Mは、アプリケーション固有の要件に合わせて出力を調整可能なインテリジェントな高性能ソリッドステートLiDARであり、AEyeのプラットフォーム、iDAR上に構築されている。信頼できるサードパーティによって性能が検証された最初にして唯一のLiDARソリューションでもある。Seoul Roboticsは、4Sight MでSENSRのAIエンジンを訓練した。エンジンのデータ品質は悪天候下でも昼夜を問わず維持される。ITS統合側は結果として、物体や障害物の一部が部分的に遮られたり、すばやく移動したり、一ヵ所に集まったりした場合でも、24時間体制でドライバーを確実に分類できるというメリットが得られる。ディープラーニングモデルにより、SENSRは500を超える物体を10 cm単位の精度で同時追跡でき、気象フィルタリングアルゴリズムにより、大雨や雪の中での追跡機能が可能になる。




Infineon、V2Xハードウェア・セキュリティ・モジュールを新開発

2021年10月7日  | ニュース | 新製品

Infineon Technologiesが車両とものの間の通信(V2X)向けのセキュリティソリューション、SLS37 V2Xハードウェア・セキュリティ・モジュールを開発したことを明らかにしている。SLS37 V2X HSMは、テレマティクス制御ユニット(TCU)内のV2Xアプリケーションのセキュリティニーズに対応する耐タンパー性マイクロコントローラに基づいている。HSMは、Common Criteria EAL4 +認証を取得している。このモジュールは、キーの保存や送信メッセージの署名の生成など、高セキュリティのタスクに最適である。ホストプロセッサとアプリケーションソフトウェアからセキュリティ認証の負担を排除する。


Source: Getty Images/Ivan Bajic

重要ポイント:対象アプリケーションには、V2X通信用の路側ユニットその他のインフラも含まれる。SCMS、CCMS、ESPSを含むすべての主要車両資格管理システムをサポートし、1.6〜3.6Vの広い電源電圧範囲に対応している。このモジュールには、最大10 MHzの高速SPIインターフェイスが付属しており、AEC-Q100に準拠している。SLS37 V2X HSMは、プラグ・アンド・プレイソリューションである。




NextMind、ブレイン・コンピュータ・インターフェースを実証

2021年9月13日 | ニュース | 新製品

NextMindがブレイン・コンピュータ・インターフェース(BCI)によるコンセプトカーのリアルタイム制御を発表した。脳を感知するウェアラブルの統合により、ユーザーは脳を通じて車を制御できる。このインターフェースは、Mercedes-Benzのコンセプトカー、VISION AVTRで使用された。


Source: Gettyimage/ Sandipkumar Patel

重要ポイント:このBCI装置は皮質の神経活動をリアルタイムで測定する。測定された脳波を分析し、ユーザーがどの光点に完全に注意を向けているかを判断しており(注意感知インターフェース)、濃度が高いほどニューロンの活動は大きくなり、装置が車両内の機能をアクティブ化する。ドライバーはNextMindのBCIを使用して車とリンクする。較正プロセスの後、ユーザーの脳と車を直接接続することで、エンターテインメントチャンネルの選択や車のナビゲートなどのダッシュボード機能を実行できるという。




Johnson Matthey、水素技術企業を設立

2021年9月13日 | ニュース | 企業動向

Londonを拠点とする特殊化学企業Johnson Matthey(JM)は9月9日、「グリーン水素」と「燃料電池」の事業体を統合し新たな水素技術企業を設立することを発表した。「技術と製造の相乗効果を活用し、市場をリードする燃料電池コンポーネントの開発と製造における数十年の経験に基づき、両市場でJMの成長と規模拡大を加速させる」と同社は公式声明で述べている。JMの新規設立事業部門の責任者に就任するCalmes氏は、「水素は脱炭素社会に向けた莫大な可能性を持っている。グリーン水素事業と燃料電池事業を統合することで、水素経済を構築しネットゼロに向けて前進するというJMの取り組みがさらに実証される。リサイクルとクローズドループ産業へのステップアップを含む金属管理についての当社の幅広い知識により、世界をリードする白金族元素の化学と製造の経験を活用した両市場での急成長も目標にできる」と述べている。

重要ポイント:Johnson Mattheyによると、両事業の統合は同社の最先端技術に基づいており、脱炭素化におけるクリーン水素の重要な役割により、世界の水素市場は指数関数的成長に向かっているという。同社は、グリーン水素の需要はブルー水素とともに今後30年間でほぼ10倍の成長を遂げると予測している。同社はまた、水素燃料電池市場は2027年までに3倍以上に成長すると予測している。JMは、同社のブルー水素チームは同社の「効率的天然資源」部門内にとどまると述べている。




AGP eGlassとWayRay、ホログラフィックARディスプレイで提携

2021年9月10日  | ニュース | 戦略提携

世界初のホログラフィック拡張現実ヘッドアップディスプレイ(AR HUD)技術の先駆的開発企業であるWayRayが、最先端の特殊ガラスの設計と製造の世界的リーダーであるAGP eGlassと提携し、データの直感的投影によって運転体験を向上させる次世代HUDを推進することを明らかにした。WayRayのホログラフィック光学素子(HOE)は、湾曲した合わせガラス部品への組み込みに十分な透明度と薄さを維持しつつ、非常に複雑な光学機能を発揮できる。AGP eGlassは、フロントガラスにそうした機能を組み込むためのまったく新しいグレージング(ガラス取付)技術を特別設計した。この自動車用ホログラフィックAR HUDは、投影システムのボリューム、視野(FoV)、0 mから無限大におよぶバーチャル距離の点で従来のHUDよりも優れている。


Source: Getty Image/ gremlin

重要ポイント:AGP eGlassとWayRayは、原材料からラミネーション、ホログラムアプリケーション、最終検査までの最先端製造プロセスでサポートされる独自のハイテクガラスのグレージングスタックを開発した。ホログラム技術の仕様当初から設計と適合が行われ、法的要件と最高水準を満たしている。従来のHUDとは異なり、ホログラフィックAR HUDはドライバーと乗員を念頭に置いて製造されており、拡張現実をフロントガラスにもたらし、運転支援、乗員の安全、インフォテインメントのための文字通りの「仮想世界」に変換する。HUD産業の金額規模は2020年には8億6600万ドルで、2025年には33.7億ドルと予測されている。




ドイツのロボットタクシー新興企業、TeleDriving技術を発表

2021年9月9日 - Automotive Mobility | Headline Analysis

ドイツのロボットタクシー企業、Vayが声明でリモート運転を可能にする「TeleDriving」技術を発表した。同社の訓練を受けたテレドライバーは「ハンドル、ペダル、死角のない360度視界のための大型モニターを複数備えたステーションから操作する」ようになるという。Vayの共同創業者兼CEOであるThomas von der Ohe氏は「当社の先進技術は人(テレドライバー)が自動車をリモートドライブ(テレドライブ)できるようにすることにより、利用者が信頼できる無人モビリティサービスを安全かつタイムリーに展開できるようになる」と述べている。

重要ポイント:2018年設立のVayは、来年、欧州の公道で無人モビリティサービスを開始する予定である。Vayの車両フリートはBerlin(ドイツ)全域で安全ドライバー同乗で運行されており、来年までに安全ドライバーを排除する予定だ。Vayは現在までに投資家から約3000万米ドルの資金を調達している。




Cyngn、Arilou Automotive Cybersecurityと提携

2021年9月1日 | ニュース | 戦略提携

Cyngnが自動運転車配備の安全性確保に向けてArilou Automotive Cybersecurityと提携関係を結んだことを発表した。Arilouの技術により、Cyngnの自動運転車は通信異常を識別し対応することが可能になる。「Arilouは自動車環境専用のサイバーセキュリティソリューションの研究と開発において10年の経験があり、組み込み型のミッションクリティカルなサイバーセキュリティのエキスパートとして最も複雑なシステムでも信頼性が高くハイエンドで防御的なサイバーセキュリティソリューションの開発経験を持つ。Arilouとの提携により、CyngnはEnterprise Autonomy Suiteの一部であるモジュール式産業用車両自動運転ソフトウェア、DriveModに自動車ネットワークレベルのサイバーセキュリティを追加できる」とCyngnのCEOであるLior Tal氏は述べている。


Source: Getty Image/ gorodenk off

重要ポイント:自動運転車配備が進むとエンド・トゥ・エンドのセキュリティの必要性が高まる。このケースでは、自動運転車が通常操作上の期待と一致しないコマンドを受け取った場合、システムがコマンドにフラグを立て、車両をすぐに停止するなどのフェイルセーフモードを開始できる。ArilouはCyngnの40超の自動運転車サブシステムを監視し、システムをハッキングしようとする悪意のある試みが実行されないようにする。




MobileyeとZEEKR、先進運転支援システム製造で提携

2021年8月31日 | ニュース | 戦略提携

Intel傘下のMobileyeが、Geely Holding Groupのグローバルプレミアム電気モビリティ技術ブランドであるZEEKRとの新たな提携した。先進運転支援システム(ADAS)業界におけるグローバルな影響力の拡大を狙い、先進インテリジェント車向けの世界最先端の安全技術を市場に投入する。

重要ポイント:MobileyeはZEEKRと協力し、長期契約の一環として、さまざまなZEEKRモデル向けにより高度機能を備えた先進ADASシステムを開発する。この協力は2021年第4四半期のZEEKR車のリリースから始まるが、この車両には11台のカメラからのデータを処理する2つのEyeQ5システム・オン・チップ(SoC)デバイスを搭載したフルスタックADASソリューションであるMobileye Super Visionが含まれる。両社はさらに、6つのEyeQ5 SoCを搭載した次世代システムでさらに協力し、総合的ADAS体験の新標準を提供する計画である。これは早ければ2023年に世界発売の可能性がある。今回の協力はIntel CapitalによるZEEKRへの株式投資に続くものである。




Baidu、レベル5ロボットカー Apolloを発表

2021年8月18日 - Automotive Mobility | Headline Analysis

Baiduは、毎年恒例の Baidu World 2021で初の完全自動運転ロボットカー Apolloを発表した。このロボットカーにはハンドルやペダルがなく、完全自動運転機能を表すレベル5の自動運転システムが装備されている。同社はまた、人工知能(AI)チップの第2世代版であるKunlun IIを発売、量産を開始した。これはデバイスによる大量データ処理と計算能力の向上を支援することで、自動運転車(AV)のオペレーションをサポートするよう設計されている。同社はロボットタクシーの大規模展開を計画していることから、無人タクシーアプリのブランド名を「Luobo Kuaipao」に変更することも発表した。

重要ポイント:Baiduのロボットタクシーサービスは、Beijint、Cangzhou、Changsha、Guangzhouで利用でき、今後3年間で30都市に拡大する予定である。スマートドライビング部門のApolloを通じ、同社は2023年に中国の300万人のユーザーにロボットタクシーサービスを提供する計画だ。同社はAVテスト用に190以上のライセンスを取得し27都市で路上テストを実施してきた。Baiduは先頃、1台480,000元(74,986米ドル)で量産予定のEVロボットタクシー、Apollo Moonの製造でBAIC Groupの電気自動車(EV)ブランドであるARCFOXと協力関係を結んだ。両社は今後3年間で1,000台のApollo Moon EVの共同開発を計画している。




FEV、H2Global Foundation Allianceに参加

2021年8月13日0 | ニュース | 戦略提携

ドイツを拠点とするパワートレインコンポーネントのサプライヤーであるFEV Groupが、H2Global Foundationに参加したことを発表した。同社はグリーン水素の生産と輸入の支援する目的でドイツの国家水素戦略で採択された目標の達成を目指す。グリーン水素は再生可能エネルギーから生成される水素で、再生可能エネルギーの貯蔵媒体、合成燃料の基礎として、燃料電池および/または燃焼機関で直接、使用できる。FEVとH2 Globalは輸出国での地域水素経済の発展に加えて、ドイツでのグリーン水素および水素ベースのpower-to-x製品の市場展開を促進する。

重要ポイント:欧州グリーンディールの下、EUの有害排出物を1990年水準と比較して55%削減することが決定された。ドイツはこの数値を60%に引き締めており、最終目標は2050年までにEU全体で完全な気候中立を達成することである。FEV GroupのCEOであるStefan Pischinger教授は開発について次のように述べている。「欧州経済の気候中立達成のため、ドイツと欧州は今後、エネルギー輸入に依存することになる。対応する市場の立ち上げを加速し、ドイツ、欧州で水素経済を確立することが重要だ。ここの交通輸送セクターは特に大きな需要を表している。この分野でCO2排出量を迅速に削減するには、利用可能なすべての技術オプションを使用する必要がある」




Infineon、車載HUD向けAR用MEMSスキャナーを新開発

2021年8月10日 | ニュース | 新製品

Infineonが、マイクロ電気機械センサー(MEMS)ミラーとMEMSドライバーから構成された車載ヘッドアップディスプレイ(HUD)用MEMSスキャナーの新たなソリューションを発表した。これらのデバイスにより、まったく新しい製品設計が可能になる。「拡張現実ソリューションは、貴重なデジタルデータで現実の環境を豊かにし、日常生活、ビジネス、レジャー活動など、特に路上で人々より便利かつ安全に移動できるようにする。日常的なガラスに地図、インフォテインメント、あるいはメッセージを投影し、人々を最寄りのスーパーマーケットや角を曲がった共有駐車場に案内する。ルートナビゲーションから運転支援システムまで、ドライバーの目の前の小さな領域ではなく車のフロントガラス全体に貴重な情報を重ねることで、運転の安全性と利便性を向上させるための大きな一歩となる」とInfineonの車載MEMS製品ラインを率いるCharles Chan氏は述べている。

重要ポイント:Infineonは、この新チップセットは代替システム設計や他のMEMSスキャナーソリューションと比較して、性能、サイズ、エネルギー消費、システムコストの点で多くを提供すると述べている。AR-HUD製造における課題は、ダッシュボードへの統合だが、InfineonのMEMSスキャナーチップセットに基づいたレーザービームスキャナーは、最小の光学ボリュームでHUDシステムの統合を実現、小さなダッシュボードに統合することを実現した。




ArrivalとMicrosoft、EVデータプラットフォームを共同開発

2021年8月9日 - Automotive Mobility | Headline Analysis

英国を拠点とする電気自動車(EV)のスタートアップ企業であるArrivalが、Microsoftと協力して自動車業界向けのデジタルフリートおよび車両機能を共同開発する。クラウドベースのソリューションであるMicrosoft Azureが、フリート全体での車両とデータ管理機能を提供する。このオープンデータプラットフォームは、Azureと機械学習を使用してデータから知見を抽出し、エッジコンピューティングを使用して車両からクラウドへのデータフローを削減する。

重要ポイント:特別買収目的会社(SPAC)との合併契約により3月に株式公開されたArrivalは、電気バンとバスの製造に重点を置いている。Arrivalは、都市にマルチモーダルのゼロエミッション交通輸送エコシステムを提供し、今後数年間の持続可能性目標の達成を支援することに焦点を絞っている。Arrivalは先頃、ライドヘイリングサービス用の「専用」電気自動車製造でUberと提携した。




HELLA、診断装置向けサイバーセキュリティ管理機能を提供

2021年7月23日 | ニュース | 新製品

HELLA GUTMANNが診断装置向けサイバーセキュリティ管理(CSM)機能を開発、ゲートウェイによる認証を提供し、さまざまな車両の迅速な診断チェックが可能になったことを明らかにした。「複数の自動車メーカーとのパートナーシップ契約のおかげで、mega macsのユーザーは登録後、待ち時間なしでCSMを使用し、すぐに診断を開始できる」とHELLA GUTMANNの車両通信責任者であるHervé Wicky氏は述べている。

重要ポイント:この単発使用限定のパーソナルCSM登録には最新のオンライン識別手順が使用される。HELLA GUTMANNは、手順毎に説明する動画チュートリアルを複数提供している。CSMは、Fiat Chrysler Automobile(FCA)とMercedes-Benzのセキュリティ保護モデル向けとして始まったもので、今後、この機能は拡張され、Volkswagen GroupとKIAの全ブランドやHyundaiも対象に含まれるようになる。2021年春にCSMが市場投入された直後、登録ユーザーは5,000人を超えた。これらのユーザーが取得したアクティベーションは6週間で約2,000回に上った。現在、CSMは現行のHELLA GUTMANN診断装置すべてとともに、mega macs PCや人気のmega macs ONE for Androidタブレットなどの診断ソリューションとも互換性を備えている。




Goodyear、自動運転シャトル用にエアレスタイヤとホイールのアセンブリを開発

2021年7月21日 | ニュース | 新製品

Goodyearは、都市環境における輸送のサポートのため、Jacksonville Transportation Agency(JTA)との現場使用向けに非空気圧エアレスタイヤ(NPT)とホイールのアセンブリを開発した。同社によると、エアレスタイヤは持続可能、メンテナンス不要、長寿命という選択肢を提供できる可能性がある。Goodyearは過去3年間、Local MotorsとともにGoodyearの試験施設やその他の場所で、NPTがサポートするシャトル、Olliを試験してきた。両社はJTAから経験データを収集し、乗り心地、騒音、その他の変数に関する視点を探る。

重要ポイント: Goodyearの非空気圧タイヤ担当シニアプログラムマネージャーであるMichael Rachita氏は「タイヤが移動の仕方を変容できるようになり、代替的エアレスタイヤ・アーキテクチャが新たに出現しつつある自動運転輸送環境では特に理想的だと見ている。先進モビリティを模索し今後10年以内に最初の完全な持続可能かつメンテナンス不要タイヤの導入を目指す当社にとっての、重要なマイルストーンである」と述べている。




AEye、iDAR™をNVIDIA DRIVE自動運転車プラットフォームに提供

2021年7月19日 | ニュース | 戦略提携

適応型高性能ライダー(LiDAR)ソリューション・プロバイダー、AEyeが、NVIDIAとともにiDAR™(インテリジェント検出および測距)と呼ばれる適応型インテリジェントセンシングシステムを自動運転プラットフォームのNVIDIA DRIVE®に導入すると発表した。AEyeによると、NVIDIA DRIVEプラットフォームでAEyeの適応型ライダーがサポートされると、自動運転の開発者が最先端の先進運転支援システム(ADAS)と自動運転車アプリケーションを構築・展開する際、収集されるデータの顕著性と品質を向上させる次世代ツールにアクセスできるようになる。具体的には、AEyeのSDKとVisualizerを使用することで、開発者はプラットフォーム上でセンサーと視点クラウドを構成できる。

重要ポイント:同システムは、送信チャネルと受信チャネルを分離するバイスタティック・アーキテクチャに基づいている。各レーザーパルスが送信されると、固体レシーバーにその戻りを探す場所とタイミングが通知され、オブジェクトの取得と検出の時点で並列処理と決定論的人工知能をセンシングプロセスに導入できる。




ON Semiconductor、AutoXのGen5自動運転プラットフォームにイメージセンサーとライダーを提供

2021年7月15日 | ニュース | OEM購買

ON Semiconductorが、イメージセンシングおよびライダー技術をAutoXのGen5自動運転プラットフォームの主要機能に供給することを発表した。ON Semiconductorによると、世界人工知能会議で発表された新たなGen5自動運転車技術により、完全な無人ロボットタクシーが実現するという。ON Semiconductorは、28基の高解像度AR0820AT 8 MPイメージセンサーと4基のSiPMアレイをライダー(LiDAR)センサー用に供給し死角のない完全な360°視界を提供する。AutoXはこれまでに、Shanghai、Shenzhen、Wuhan、その他の中国本土主要都市にロボットタクシーを配備してきた。同社はまた、Californiaで昨年、ロボットタクシーとロボット配送の試験サービスを開始した。

重要ポイント:AutoXの創業者兼CEOであるJianxiong Xiao氏は開発について次のようにコメントしている。「AR0820AT 8 MPイメージセンサーは、他のセンサーとともに高解像度カメラ融合を可能にする。これは、歩道や交差点の物体を捕捉するために広い視野が求められる密集した都市シナリオで非常に重要である一方、十分な反応時間を確保できるよう物体や標識を車両からかなり離れた距離から認識しなければならない高速道路のスピードでの自動運転を実現するため、実用検知距離を300メートル超に拡張するものである」




Pony.ai、2023年にレベル4自動運転システムの量産を予定

2021年7月14日 - Automotive Mobility | Headline Analysis

Pony.aiが、2023年までにレベル4自動運転システムを量産する計画を2021年世界人工知能会議(WAIC)で発表したことが報じられた。Pony.aiのレベル4自動運転システムは、Luminar Technologiesが開発したライダー(LiDAR)センサーのIrisを備えた新たなセンシングプラットフォームを搭載する。これらのセンサーは高さ10cmで、最大500メートル離れた物体を検出できる。

重要ポイント:Pony.aiは米国と中国の公道で完全自動運転車両(AV)をテストした最初の企業であると主張している。同社はカメラ、レーダー、ライダーなどのセンサーを人工知能ソフトウェアと組み合わせて最大200メートルの距離にある物体を検出するAVシステム、PonyAlphaを開発した。Pony.aiは乗用車分野だけでなくトラック分野にも参入しており、Guangzhouで最近、自動運転トラックの試験許可を取得している。




Cybellumと韓国GIGA、自動脆弱性管理ソリューション展開へ

2021年6月18日 | ニュース | 戦略提携

自動車サイバーセキュリティリスク評価ソリューションプロバイダーのCybellumが、韓国のGwangju Green Car Promotional Center(GIGA)と提携し、GIGAのテストラボに自動化された脆弱性管理ソリューションを展開することを発表した。CybellumのCyber Digital Twinsプラットフォームを使用して顧客の組み込みコンポーネントをスキャンし、BoM、インターフェース、オペレーティングシステム構成、暗号化メカニズム、強化・緩和メカニズム、API呼び出しなどを含むコンポーネントの詳細なデジタルレプリカをソースコードにアクセスすることなく自動的に生成する。このソリューションにより、GIGAはハイレベルなセキュリティ基準を維持しながら、認証プロセスの市場投入までの時間を短縮することが可能になる。Cybellumの共同創業者兼CTOであるMichael Engstler氏は次のように説明している。「自動化に拡張能力が伴うと、より多くのコンポーネント処理とより多くのコードラインのレビューをより正確かつ高速で実行できるようになる。自動車業界を再定義する新たな基準と規制を考えると、OEMとサプライヤーは、業界の規制、要件、セキュリティポリシーに準拠していることをテストし認定する必要がある。業界に効率的にサービスを提供することがGIGAの重要な目標であり、それはCybellumのプラットフォームを使用してファームウェアのテストプロセス全体を自動化することで達成できる目標だ」 。


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重要ポイント:コネクティッドカーの導入によりソフトウェアとデータの使用量が増加したため、GIGAはCybellumのCyber Digital Twinsプラットフォームを実装してAI自動車エコシステムを作成し、コンポーネントのファームウェアのセキュリティを検証し、UNECEWP.29のような新たなサイバーセキュリティ規制への準拠を検証することを選択した。このソリューションは、Cybellumのパートナーである韓国企業、COONTECが実装する。COONTECは、プロセスをさらに強化するために、Cybellumプラットフォームに基づくトレーニングサービスをGIGAの自動車業界顧客に提供している。このトレーニングによってUNECEWP.29など自動車サイバーセキュリティ標準の要件が検証でき、コンプライアンス問題に対処するプロセスが確立できる。




EV新興企業Canoo、UV技術による空気清浄環境制御を導入

2021年6月16日 | ニュース | COVID-19

配達用バンやピックアップトラックなどの電気自動車(EV)のメーカーCanoo Inc.が、空気清浄品質を備えた車室環境制御の導入を発表した。この環境制御技術はウェルネス・パッケージで提供され、室内の空気の質を高め、臭いに対処し、COVID-19を含むウイルスを即座に死滅させるという。ライフスタイルビークル(LV)のプレミアムパッケージとアドベンチャーパッケージにあらかじめ搭載され、UV-AライトおよびUV-Cライトと二酸化チタンでコーティングされたフィルターを組み合わせて、汚染物質と浮遊粒子を分子レベルで分解する光触媒プロセスを生成する。「紫外線がフィルターを化学的に活性化し、臭いなどのガスや、タバコの煙、細菌、ウイルスなどの小さな粒子を捕捉する」とし、時間の経過とともに目詰まりし頻繁なメンテナンスや交換が必要になるHEPAフィルターよりも費用対効果が高く、両寿命を延ばし、全体的所有コストを削減するという。


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重要ポイント:EVスタートアップのCanooは、2022年にライフスタイルビークルの発売を計画している。目標価格は34,750〜49,950米ドル、配送、ベース、プレミアムの各モデルとなる。同社は5月初旬、米国でライフスタイルビークル、多目的配送車(MPDV)、ピックアップトラックを含む3つの新モデルの予約注文を開始し、ウェブサイトで1台あたり100米ドルのデポジットを受け付けると発表した。




AutoBrains、Continentalと提携

2021年6月14日 | ニュース | 戦略提携

イスラエルの人工知能(AI)スタートアップ、AutoBrainsが、先進運転支援システム(ADAS)と自動運転の各市場に「教師なしAI」技術を提供するため、ティア1サプライヤーContinentalとの協力関係を確立したと報じられた。AutoBrainsのCEOであるIgal Raichelgauz氏は「教師なしAIは、200を超える特許、10年以上の研究開発、Continentalとのほぼ2年間のインキュベーション期間に支えられている。Continentalを主要パートナーとして次のステップに進むことを楽しみにしている」と述べている。


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重要ポイント:「教師なしAI」は、システムがリアルタイムの車両環境で関連データを学習、処理、解釈できるようにする学際的研究開発(R&D)に基づいており、ADASで現在使用されている従来のディープラーニング・システムとは違って人間の脳と同様の知覚が得られる。異常な運転シナリオやエッジケースの解釈とナビゲートに成功していることからあ、高いレベルの自動運転機能を備えた車両の採用が加速すると期待されてる。AutoBrainsは、AI技術企業Corticaからスピンオフした。




NVIDIA、HDマッピング新興企業DeepMapを買収し自動運転技術を開発

2021年6月14日 - Automotive Mobility | Headline Analysis

NVIDIAが、自動運転車(AV)マッピング会社のDeepMapを非公開金額で買収する予定を発表した。契約は2021年第3四半期に完了する予定だ。DeepMapの共同創業者兼CEOであるJames Wu氏は「NVIDIAとの協力により、当社技術をより迅速に拡大し人々により早く利益をもたらすことができる。NVIDIAチームの一員として旅を続けることを楽しみにしている」と述べている。

重要ポイント:完全自動運転を確立する上で最も難しい側面は、現在の道路状況を表す正確なローカリゼーションと更新されたマッピングデータを取得することである。Google、Apple、Baiduの元社員によって設立されたDeepMapは、車両センサーからのクラウドソーシングデータを使用し高解像度のマッピングソリューションを開発した。一方、NVIDIAはAV用ハードウェア開発の最前線にあり、NVIDIA DRIVE製品ラインナップは広く利用されている。

担当アナリスト:Surabhi Rajpal




Alibaba、物流子会社Cainiaoと自動運転トラックを開発

2021年6月10日 - Automotive Mobility | Headline Analysis

Alibaba Group Holdingが、物流子会社Cainiaoと自動運転トラックを共同開発する計画だと報じられた。同社最高技術責任者であるChen Li氏が、来年、Cainiaoは中国で1,000台の自動運転配送ロボットの導入を目指すとも語っている。

重要ポイント:Alibabaが、BaiduやTencent Holdingsなど、自動運転車(AV)技術の開発に取り組む中国テック企業のトレンドに加わった。同社は2017年7月にAVプラットフォームであるApolloを立ち上げ、200を超えるパートナーを集めてきた。 BaiduはAVテスト用に190以上のライセンスを取得し、27都市で路上テストを実施、Tencentはテクノロジー主導型自動車サービスの展開を加速し、昨年はAVテスト効率を加速する新たなシミュレーションプラットフォームであるTAD Sim 2.0を発表した。

担当アナリスト:Surabhi Rajpal




TriEye、DMSでContinental Engineering Servicesと協力

2021年5月20日 | ニュース | 企業動向

 

量販型短波赤外線(SW IR)センサーの開発企業であるTriEyeが、Continental Engineering Services(CES)と協力関係を締結した。ドライバー監視システム(DMS)におけるSW IRイメージングシステムの実装に重点を置く。

 

重要ポイント: TriEye によると、同社のセンシングソリューションは太陽の眩しさ、周囲からの陰影パターン、ヘッドライトの接近など、困難な視界条件で効果を発揮する。可視性向上に加え、遠隔マテリアルセンシングに対する SW IR独自の付加価値が実装される。これにより、CESは強化型ユーザー識別機能や正確なシートベルト検出など、価値あるセンシングソリューションを提供できる。「世界初のCMOSベースSW IRセンサーは、より信頼性が高い高度自動化ビジョンシステムの採用を加速させる。SW IR技術は交通事故による死亡を削減し、人命を救うために不可欠な独自の堅牢な画像データを提供する」とTriEyeの最高事業責任者であるZiv Livne氏は述べている。

 


 

Baidu、V2XプラットフォームApollo Airを発表

2021年5月17日 - Automotive Mobility | Headline Analysis

 

Baiduが、レベル4自動運転車が超高速5Gセルラーネットワークを使用して路側センサーと通信できるようにするV2X (Vehicle-to-everything)技術プラットフォームであるApollo Airの立ち上げを発表した。Apollo Airは、BaiduとTsinghua UniversityのAI産業研究所(AIR)とのパートナーシップの一環として構築され、自動運転操作向けに信頼性の高い安全冗長性を提供する。Baiduのインテリジェント交通輸送製品開発のゼネラルマネージャーであるJi Tao博士は、「Apollo Air は、5GおよびV2X無線通信技術を使用した一連の小型路側センサーを通じ、センサーレス車両、スマート道路、データ クラウド間の高度な連携を可能にする」と述べている。

重要ポイント: Baiduは2017年7月にAVプラットフォームのApolloを立ち上げ、200以上のパートナーを引き入れた。AVテスト用に190以上のライセンスを取得し、27都市で路上テストを実施、レベル 4 AVの走行距離は1,000万km以上で、シミュレーションは10億kmを超えている。Baiduのロボットタクシーサービスは、Beijing、Cangzhou、Changsha、Guangzhouで利用でき、今後3年間で30都市に拡大する計画だ。同社はApollo Parkとして知られる AVテストサイトをBeijingとGuangzhouに建設した。

 


 

EV電池の新興企業StoreDotが宇宙空間で超急速充電をテスト

20215月14日 | ニュース | 技術動向

 

イスラエルのスタートアップ企業StoreDotは、Israel Electric Company(IEC)とともに、新たなバッテリー材料に関する初の宇宙ベースの研究開発プログラム実施をNASAが承認したことを発表した。同社の超急速充電(XFC)技術が2022年2月に無重力状態で2週間の厳密なテストを受けるという。StoreDotのシリコン主体陽極XFCバッテリーのコイン型電池をもって数百回の充電と放電サイクルを実行、密閉ユニットに含まれるコンピューターによって結果が収集される。StoreDotはこの実験を利用し、急速充電プロセス中にシリコンを膨張させる化学反応についての新たな知見を得る。これは無重力条件を利用した陽極のシリコン表面の不規則性を特定することで達成される。

 

重要ポイント: IECの協力と資金提供による実験が地球に戻ると、StoreDotの科学者チームがデータの広範な分析を行い、バッテリー自体を調査し実験中に生じた物理的または化学的変化を記録する。この結果は新世代の高度リチウムイオンバッテリーへの道を切り開き、エネルギー密度とサイクル寿命を電気自動車メーカーの要求条件に一致させることで、StoreDotの「5分間」充電バッテリーの市場投入までの時間を短縮することが期待されている。

 

 


 

Pony.ai、Luminar製LIDAR搭載のロボットタクシーを導入

2021年5月11日 | ニュース | 新製品

 

自動運転技術企業Pony.aiが、ロボットタクシーの次世代技術を発表した。この新システムは Luminar Technologies と共同で設計されており、大半の無人車両のルーフに見られる円錐形ライダーの必要性を排除する。Pony.aiのロボットタクシーサービスは、Guangzhou、Shanghai、Beijing、California州Irvine、同州Fremontなど、中国と米国の5都市に拡大している。

 

重要ポイント: Pony.aiは2023年に自動運転型フリートをグローバル展開する予定だ。すべての次世代フリートにLuminarのセンサーが搭載される。Pony.aiはまた、これまでに850km²を超える運行範囲で走行距離500万km以上、220,000回以上のロボットタクシー乗車を提供したことも発表した。2016年後半に設立の同社は、米国と中国における自動運転モビリティ技術とサービスのパイオニアであり、両市場で一般向けロボットタクシー試験を主導している。同社の評価額は53億米ドルで、主要投資家はトヨタ、Ontario州教職員年金制度、Sequoia Capital China、IDG Capitalなど。Pony.aiは、トヨタ、Hyundai、GAC Group、FAW Groupといった主要OEMとパートナーシップを締結している。

 


 

Arbe、4D画像レーダーソリューションをNVIDIA DRIVEプラットフォームに提供

2021年5月10日 | ニュース | 新製品

次世代4D画像レーダーソリューション大手、Arbe Roboticsが2K解像度の4D画像レーダーソリューションがNVIDIA DRIVEプラットフォームで利用可能になったことを発表した。これにより、ADASアプリケーションと自動運転の安全機能の開発が促進され、センサーフュージョン開発のプラットフォームが提供される。

 

重要ポイント: Arbeの画像レーダー利用は自動運転の開発加速を目的としている。主要OEMとティア1サプライヤーが NVIDIAの自動運転車プラットフォーム上の4D画像レーダー データにアクセスできるようにすることで、Arbe のソリューションは高度安全アプリケーション、センサーフュージョン、認識アルゴリズム開発の基礎として機能する。ArbeはSPACとIndustrial Tech Acquisitionsとの合併を通じて株式公開する計画を明らかにしている。




ECARXとArm ChinaのJVがスマートカー技術向け7nmチップを発売

2021年4月8日 | ニュース | 新製品

Geely会長とBaiduが支援する自動車技術新興企業ECARXがArm Chinaとの合弁事業(JV)を通じ、早ければ来年にも7ナノメートル(nm)チップ搭載製品を供給する計画であることを明らかにした。自動車のスマート化が進むにつれ、チップはセンサーから制御ユニットにいたる製品の重要コンポーネントとなっている。7nmプロセス技術によるこのチップは、比較的高いスマートカー技術処理能力を備えている。


Source: Getty Images/Ivan Bajic

重要ポイント:ECARXとArm Chinaの合弁会社であるSiengineが、2022年末または2023年初頭からこの新チップ製品の供給を開始する。Siengineの製品はArmのチップ設計の知的財産を使用し、ECARXはそれらをスマートカーソフトウェアに適合したものにする。チップはTaiwan Semiconductor Manufacturingが製造する。2016年にCEOのShen Ziyu氏とGeelyのLi Shufu会長によって設立されたECARXは、カーチップ、高精細マップ、スマートビークルで使用される技術に重点を置いている。その顧客には、Lotus、Lynk&Co、Polestar、Smart、Volvoなど、Geelyグループの所有ブランドや関連ブランドが含まれている。




Commsignia、クラウド/V2Xメッセージ機能を4G/5G V2Nソリューションに統合

2021年4月7日 | ニュース | 新製品

Commsigniaは、4Gおよび5G接続を利用しクラウドを含むVehicle-to-Everything(V2X)メッセージ送信プロセスを開発したことを発表した。このV2N(Vehicle-to-Network)ソリューションの適用によって、例えば、渋滞を回避し、半停止状況での事故を防止することができる。同ソリューションには、さまざまなサプライヤーのクラウドデータベースの情報、沿道のセンサーとカメラからのインフラデータ、V2Xサービス搭載車両からのセンサーデータを集約する機能があるという。「デジタル交通安全における大きな課題の1つは大多数のドライバーを到達範囲に含められるかどうかであり、直接V2X通信や4Gまたは5Gセルラーネットワークなど複数チャネルを組み合わせるのは理にかなっている。V2X標準に基づくさまざまな情報ソースの集約と検証によって、堅牢で信頼性の高いメッセージングソリューションが提供される」とCommsigniaのリサーチディレクターであるAndrás Váradi氏は述べている。

重要ポイント:Commsigniaのソリューションは、ネットワークベースのV2N、インフラベースのV2Iデータ、車両ベースのV2Vデータを組み合わせることで、正確な警告、より広範囲のドライバー警告通知受信、道路安全性の向上を可能にする。今年2月、Commsigniaは、車載器用・沿道器用のQualcomm Snapdragon Automotive 4G/5GプラットフォームでV2Xソフトウェアとセキュリティスタックが利用可能となったことを発表した。このソリューションは、コンピュータ処理機能にQualcommのSnapdragon 2150プラットフォームを使用している。




Argus、サイバーセキュリティでMicrosoftと協力

2021年3月31日 | ニュース | 企業動向

Argus Cyber Securityが、Microsoft Azure IoTと協力、クラウドによるサイバー攻撃の監視、検出、緩和機能を自動車メーカーに提供することを明らかにした。今回の協力により、自動車メーカーはセキュリティ関連情報に容易にアクセスできるようになる。

重要ポイント:Argus Cyber Security製品には、Argus Fleet Protection、Argus Connected ECU Protectionの車載インサイト、Argus Software Updates over-the-air(OTA)による更新機能が含まれている。オンボードおよびオフボードの監視によって、フリートのサイバー健全性を完全に可視化できるという。Argus Connected ECU Protectionが車両内のオペレーティングシステムの異常と不審なアクティビティを検出すると、アラートがArgus Fleet Protectionに送信され、そこで他のソースからのインサイトと統合される。Microsoft Azure IoTが提供するこのアクセスは、サイバーセキュリティの危険に対処するOEMを支援する。




Vayyar、車室全体監視を実現するレーダー・オン・チップ・センサーを開発

2021年3月25日 | ニュース | 新製品

Vayyarが、乗用車の車室全体を監視する車載センサーを開発したことを発表した。この多機能シングルチップセンサーには4D画像処理レーダー・オン・チップ(RoC)技術が使用されている。新センサーは欧州自動車メーカーのEuro NCAP 2023および2025要件に適合する。


Source: Getty imnages

重要ポイント:新センサーは最大3列をカバーするよう設計されており、主に中・大型SUVに提供されるという。リアシーリングの均一設置により、サンルーフ装備車にも対応し、すべての座席と足元、トランクエリアの監視を可能にする。このセンサーにはカメラが含まれていないため、あらゆる照明条件および気象条件で完全に動作する。センサーにある48個のトランシーバーが業界で他に例を見ない超広視野(FOV)と高解像度を提供することにより、複数の単機能センサーを置き換えて複数アプリケーションを同時サポートする。Vayyarのこの新キャビンセンサーは、Euro NCAP 2023および2025の安全要件を満たすために不可欠な、幼児置き去り検知(CPD)機能とシートベルト警告機能をサポートしている。「SUVが自動車販売の40%以上を占めている国が多く、車室を完全にカバーすることが重要だ」と、Vayyarの副社長兼自動車部門責任者であるIan Podkamien氏は説明する。「サンルーフ装備車を含むすべての車両用3列CPDソリューションは、ホットカー事故の防止に役立つ。また、強化版SBRは、すべての乗員のシートベルト着用を確保することで数千人の命を救う。さらに、手頃な価格のセンサー1つだけで両機能に対応できるため、あらゆる車両でハイエンドな安全性を実現できるようになった」とPodkamien氏は述べている。




ZFが次世代スーパーコンピュータProAIを発表

2021年3月25日 | ニュース | 新製品

ZFが、次世代スーパーコンピュータ、ZF ProAIを上海モーターショー2021で公開すると発表した。これはドメインコントローラまたはゾーンコントローラに基づくソフトウェア定義の車両とその電子アーキテクチャ用に設計されている。

重要ポイント:自動車産業において技術の重要度が高まるにつれ、ソフトウェアによる車両定義も増加している。その狙いは、マスターコントローラに組み込むECU数の制限と、部品表と車両重量の削減である。今月初め、Vitesco Technologiesは、ネットワーク化されたECUの数を削減する、新たな自動車パワートレイン用マスターコントローラを開発した。ZFは上海モーターショーで高性能コンピュータ、ソフトウェアソリューション、自動運転用レベル2+およびレベル4/5システム、プラグイン・ハイブリッド車EV plus、電動モビリティ用の最新世代電気車軸駆動システムも展示する。同社は車両モーションコントロール用シャーシシステムソフトウェアcubiXと衝突前安全システムにも焦点を当てていく。




Magna、電動シャーシとコネクティッドPHEVパワートレインを導入

2021年3月5日| ニュース | 新製品

Magnaが、電気モビリティに向けた同社のロードマップの一環として、新たにコネクティッド・プラグイン・ハイブリッド車(PHEV)ドライブトレインと次世代完全電気式AWDソリューションを導入した。Magna EtelligentEcoは、温室効果ガス排出量を最大38%削減し、クラウド接続機能を提供する、インテリジェントなコネクティッドPHEVシステムである。充電が必要な場合、地域の電力源を考慮して環境に優しい電力オプションをドライバーに推奨する。120 kWの電動モーターを備えたMagnaの専用ハイブリッド・トランスミッションを搭載しており、ダイナミックな運転状況や、発進時、後進時に純電気モードで機能する。Magna EtelligentEcoは、62マイル(約100 km)の航続距離を提供する。2番目の製品であるMagna EtelligentReachは、インテリジェントなオペレーティングソフトウェアや制御などの技術オプションを備えた完全電気式AWDソリューションである。ソフトウェアとハードウェアの革新的アップグレードにより、生産中の既存車両と比較して航続距離がさらに20%、合計145 km(約90マイル)以上延長される。

重要ポイント:コンポーネントの新たなアップデートには、高度デカップリング機能、炭化ケイ素技術によるインバーター、改良版オペレーティングソフトウェアが含まれる。Magna Powertrainの社長であるTom Rucker氏は「自動車メーカーはゼロエミッションの未来に向けて歩み続けており、当社は車両システムの専門知識と拡張可能なビルディングブロック技術アプローチに基づいて完全な電動パワートレインソリューション、サブシステム、コンポーネントでお客様のニーズに対応していく」。




Mobileyeが仏企業と提携し、自動運転シャトルを展開

2021年2月26日 - Automotive Mobility | Headline Analysis

MobileyeがTransdev ATS と Lohr Groupと提携し、公共交通サービス向け商用自動運転シャトルを共同で開発、展開する。Mobileyeの無人運転システムをLohrのi-Cristalシャトルに統合する計画も含まれており、この自動運転シャトルは欧州をはじめとする世界中のTransdevの既存公共交通ネットワークに導入される。当初はフランスとイスラエルの道路で自動運転シャトルをテストし、2022年の生産と2023年までの商業運転開始を目指す。

重要ポイント:Intelに買収されたイスラエル拠点のMobileyeは、ドライバーが近傍車両、他の道路利用者、予期せぬ危険を検出できる高度な知覚システムを開発しており、カメラとカスタムメイドのプロセッサチップを使用したAVシステム開発を急速に進めている。2018年にJerusalem(イスラエル)で最初の自動運転テストフリートを立ち上げ、その後2020年にMunich(ドイツ)にテストを拡大、2021年にDetroit(米国)、東京(日本)、Shanghai(中国)、Paris(フランス)を含む少なくとも4都市にAVテストフリートを導入する計画を発表している。2019年、フランスの公共交通機関TransdevとフランスのメーカーLohrはi-Cristal自動運転シャトルを発表した。Transdevはすでに複数の国でパイロットAV展開に取り組んでおり、これまでに350万人の乗客を運び、走行距離160万キロメートルを記録している。




RadSee、ADAS/自動運転車向け車載4D画像レーダーを発表

2021年2月17日 - Automotive Mobility | Headline Analysis

イスラエルを拠点とするRadSee Technologies Limitedが、先進運転支援システム(ADAS)および自動運転車向けの4Dイメージングレーダーの提供を発表した。同社はこれまで提供されていたソリューションの3分の1のコストで拡張性をOEMとティア1サプライヤー向けに提供するという。RadSeeは独自のアルゴリズムと特許取得済みのアンテナを使用、77GHzの市販(COTS)コンポーネントを搭載した小型システムアーキテクチャを用いている。RadSeeプラットフォームはさまざまな自動運転レベルに対応可能で、範囲400メートル、角度分解能0.25度、視野120度の静的および動的オブジェクト検出機能を備える。

重要ポイント:自動運転用レーダーシステムの開発企業であるRadSeeは、2014年にイスラエルで設立された。今月に入り、世界的防衛技術企業であるRADA Electronic Industries Limitedが、RadSeeに300万米ドルを投資する意向書に署名している。またAevaも、TuSimpleが開発した自動運転トラック用4Dライダー(LiDAR)センサーの供給を発表した。Aevaの4Dライダーセンサーは周波数変調連続波(FMCW)技術を採用しており、マス市場アプリケーション向けシリコンスケールで範囲を損なうことなく距離と瞬間速度を測定できる。同社によると、視野120度のAeriesと呼ばれる最新ライダー製品が量産された場合、そのコストは500米ドル未満になるという。




Leddar TechがSeoul Roboticsと提携、ライダー式知覚ソリューションを開発

2021年2月16日 - Automotive Mobility | Headline Analysis

Leddar Techが、ソリッドステート・ライダー(LiDAR)ベースの知覚ソリューション開発でSeoul Roboticsと提携した。シャトル、ロボットタクシー、バス、大型商用車用に設計された3Dソリッドステート180度ライダーセンサーであるLeddar Pixellを補完する。この提携はライダーセンサーの性能と堅牢性を強化し、市場投入までの時間を短縮しコストを削減し、互いの技術的専門知識を統合することを目的としている。

重要ポイント:Leddar Techは、人工知能(AI)とコンピュータービジョン技術を使用してセンサーフュージョンと知覚技術を開発、自動運転に3次元環境モデルを提供する。同社はソリッドステート・ライダー・プラットフォーム開発のため、Toronto(カナダ)に新たな研究開発施設を開設した。韓国を拠点とするSeoul Roboticsは、AIとマシンラーニング技術を使用した知覚プラットフォームの構築に重点を置くコンピュータービジョン企業であり、これまでに、ほぼすべてのライダーおよび3Dデータセンサーと互換性のあるSENSR 3Dソフトウェアを開発している。




Argo AIとRapidFlow、AI技術による運転効率化試験を実施

2021年2月15日 - Automotive Mobility | Headline Analysis

Argo AIがソフトウェア企業Rapid Flow Technologiesと提携、自動運転(AV)と都市部の信号制御により、交差点での交通の流れを改善する試験を実施した。Rapid Flowは交差点のセンサーを使用してデータを収集、予測モデルを生成し、リアルタイムで交通を最適化するSurtracと呼ばれる人工知能(AI)ベースのソフトウェアを開発している。Rapid Flowは、Surtracソフトウェアによって移動時間が20%〜25%改善されると主張する。昨年Pittsburgh(米国)で数週間にわたって実施された試験では、Argo AIの自動運転テスト車15台が配備された。リアルタイムでデータを収集して共有、Routecastと呼ばれる無線ベースのクラウド通信システムを介してSurtracコンピュータに情報を報告した。結果、同システムは遅延または赤信号での待ち時間の40%を削減したと報告されており、スマートインフラと情報を共有するAVが交通の流れを改善し、混雑を軽減できることを示唆している。

重要ポイント:自動車メーカーのFord MotorとVolkswagenが支援するArgo AIは、商用AVシステム開発に注力しており、AVを強化するソフトウェア、ハードウェア、マップ、クラウドサポートインフラを開発している。レベル4AVシステムを開発し、共有フリートに自動運転技術を提供する計画だ。Argo AIとFordは、Miami、Austin(Texas州)、Washington DCで商品配送サービスをテストしており、将来は商品配送が主要なAVサービスになるとしている。




Freudenberg Sealing Technologies、高安全性リチウムイオン電池用バルブDIAventを新開発

2021年1月20日 | ニュース | 新製品

Freudenberg Sealing Technologies(FST)が、EV用リチウムイオン(Li-ion)電池の安全性を向上させる新世代DIAventバルブを開発したことを発表した。損傷したリチウムイオン電池から反応ガスを従来の4倍の速さで逃がし、通常のバッテリー動作に必要な継続的圧力補償を維持する。FSTはシリーズ発売の準備を迅速に進めていると述べている。「操作中の圧力補償と緊急時の高流量の両方を確保するこのバルブは、システムレベルのコストも削減する」とFSTの開発エンジニアであるRoman Herzog氏は述べている。

重要ポイント:現行のリチウムイオン電池は、機械的な欠陥や短絡が発生した場合に電池セルが高温になる可能性がある。現在ほぼすべてのリチウムイオン電池で使用されている液体電解質が蒸発し、高温ガスとして電池ハウジングに逃げる恐れがあるため、制御プロセスで圧力逃がして迅速に周囲環境に放出されなければならない。この目的のために多くの電池ハウジングは複数の破裂板を備えているが、これは破裂するとバッテリー内部が露出するため、車両の消火やけん引、修理などには特に注意が必要になる。FSTは、2020年初頭に「DIAvent」の量産を開始、ハウジングの定期換気と緊急時の急速脱気を単一コンポーネントに組み合わせた換気バルブを提供しており、この新世代版により緊急脱気が4倍速くなる。ハウジング内に300ミリバールの過圧があったとしても、「DIAvent Highflow」では毎秒92Lの流量が可能だ。外寸がほとんど変わらず大幅に向上したこのバルブの性能は、コンポーネント内のガスフローの最適化に貢献すると考えられる。



Huawei、スマートポート物流事業で自動運転トラック企業と提携

2021年1月19日 - Automotive Mobility | Headline Analysis

Huaweiが、スマートポート運用向け運転ソリューションの共同開発のため、現地の自動運転トラックの新興企業、Trunkと提携し、中国Tianjin港でスマートポート・プロジェクトを発表したと報じられた。Huaweiのインテリジェント運転コンピューティング・プラットフォームMDC(Mobile Data Center)を搭載した自動運転トラックが、ルート計画、正確な駐車、人の介入なしの障害物対応などの船舶運用を行っている。

重要ポイント:自動運転トラックは、ヤードでのコンテナの自動積み降ろしを可能にして効率を向上させる。中国のTianjin港は自動運転車のデモゾーンを構築して国際貨物の処理効率向上を目指しており、昨年は25台の無人電気トラックのパイロットテストを完了した。同じく昨年には、港湾事業者のCOSCO Shipping PortsがChina MobileとDongfeng Commercial Vehicleと提携し、中国の港湾ターミナル周辺でコンテナを積み込み、配送する無人トラックのデモを実施している。



Milton Keynes、5Gモビリティサービス試行プロジェクトを開始

2021年1月19日 - Automotive Mobility | Headline Analysis

Milton Keynes(英国)が、5G技術を使用してモビリティサービスを開発および試行するプロジェクトを開始した。英国デジタル・文化・メディア・スポーツ省からの230万ポンドを含め、さまざまな資金源から410万ポンド(560万米ドル)の資金を確保したと報じられている。MK5G Createと名付けられた同プロジェクトは、スタジアムMKで運営され、今年2月から2022年3月まで実施される。スタジアム全体に人や物を輸送する無人運転シャトルと道路用車両が配置され、自動監視車、ドローン、商品配達や接客向けのロボットとドローンのテストにも投資が行われる予定だ。プロジェクト評議会はBT、Appyway Parking、RDM、Imperium Drive、Metaswitch、MK Dons、Neutral Wireless、City Fibre、Smart City、Connected Places、Satellite Applications Catapultsといったパートナーによって主導される。

重要ポイント:英国政府は自動運転車(AV)の推進に積極的に取り組んでいる。昨年、West Midlands州でコネクティッドカーおよび自動運転車(CAV)試験用に186マイルのテスト道路の建設を開始した。テスト道路の建設は、Warwick Manufacturing Group(WMG)、MIRA、Transport for West Midlands(TfWM)、Costain、Amey、Wireless Infrastructure Group、Vodafone、Coventry University、Highways Englandなどの企業コンソーシアムが運営するMidlands Future Mobilityプロジェクトの一部である。このプロジェクトはCAM Testbed UKの一部であり、コネクティッドおよび自動化モビリティ技術のテストと開発を目的とした6施設が含まれている。同政府は昨年、Bedfordshire州に自動運転車のテスト施設であるAutonomous Villageを開設、新たな安全制度であるCAV Passを導入した。



CES 2021:OmniVisionとNextchip、車載監視カメラ製品を発表

2021年1月14日 | ニュース | 新製品

高度デジタル・イメージング・ソリューション開発企業のOmniVision Technologiesと、車載ビジョンテクノロジー専門企業のNextchipが、自動車のリアビューカメラ(RVC)、サラウンドビューシステム、電子ミラーに高品質画像を提供する共同ソリューションを発表した。


NextchipのCMOであるYoung Jun Yoo氏は次のように述べている。「OmniVision社のHDR、LFM技術、低消費電力の車載イメージセンサーは、Nextchipの低電力かつ高性能のISPとうまく一致する。今回の共同ソリューションは、OmniVisionのOX03C10と、2つのイメージセンサー捕捉を同時処理するNVP2650D ISPの機能を組み合わせたものであり、2つのISPによってシステム部材コストや複雑性、消費電力を追加することなく、SVSカメラ設計者が優れた画質を実現できるようにする。」

重要ポイント:このソリューションはOmniVisionのOX03C10を特徴とする3.0ミクロンの大ピクセル、モーションアーチファクトを最小限に抑えるための最大140dBのハイダイナミックレンジ(HDR)、LEDフリッカー軽減(LFM)機能を組み合わせた車載イメージセンサーである。2つのNVP2650ISPコアを1つのパッケージに統合したNextchipのNVP2650D画像信号プロセッサ(ISP)は、2つのOX03C10センサーからの捕捉を同時処理し、単一のISPを使用して60フレーム/秒(fps)でデュアルおよびフルLFM画像出力を提供する。NVP2650Dは10/12ビットの圧縮RAW出力と24ビットの非圧縮HDR出力を組み合わせて提供、明領域と暗領域の対照が画質をさらに向上させ、120dBのHDRと60fpsのフル2.5MP解像度を備えた車載監視カメラの消費電力を軽減する。



CES 2021:Mobileye、2021年に4都市へ自動運転車テストフリート導入

2021年1月12日 - Automotive Mobility | Headline Analysis

Mobileyeが、2021年にDetroit、Tokyo、Shanghai、Parisを含む少なくとも4都市に自動運転テストフリートを導入する計画を発表した。規制当局の承認を前提に、New York Cityへの配備も計画している。同社はさらに2304チャネルのデジタルおよび最先端信号処理とレーダー技術を備えるシステム・オン・チップ LiDARも発表し、クラウドソースの高解像度マップ Road Experience Management(REM)、ルールベースのResponsibility-Sensitive Safety(RSS、責任感知型安全論)運転ポリシー、カメラベースのセンシング技術との組み合わせにより、2025年までの商用ロボットタクシーの運用と乗用車への自動運転技術導入を目指している。同社の既存技術を使用した自動車は、世界中で10億キロメートル近くのマッピングを実施、毎日800万キロメートル以上をマッピングしているという。

重要ポイント:Intelに買収されたイスラエル企業であるMobileyeは、ドライバーが近くの車両、道路利用者、予期せぬ危険を検出できる高度な知覚システムを開発し、カメラとカスタムメイドのプロセッサチップを使用した自動運転システムの開発を急速に進めている。同社はAudi、BMW、ホンダ、General Motors、Fiat Chrysler Automobiles、Teslaなど複数の自動車メーカーとも協力しており、2018年にJerusalem(イスラエル)で最初の自動運転テストフリートを立ち上げ、その後2020年にMunich(ドイツ)にテストを拡大した。昨年、IntelはMobileyeのロボットタクシー開発を支援するため、イスラエルの公共交通アプリMoovitを買収、発売予定は2022年初頭である。



Veoneer、Subaru向け新世代EyeSight運転支援システム製造へ

2020年10月2日 | ニュース | OEM購買

Subaruが日本市場向け新世代EyeSight運転支援システム製造にスウェーデン企業Veoneerを選択した。Veoneerは今年後半からEyeSightシステムの生産を開始する。Subaruは新型Levorgの中型車に新世代EyeSightを導入する。新世代EyeSightシステムは、バックミラーの後ろに取り付けられたカメラ2台を備えており、交差点やカーブした道路上の歩行者や車両をより適切に検出できるよう前方の道路をスキャンする。Veoneerによると、この新システムは視野(FOV)を2倍にし、前世代よりも解像度が大幅に向上している。同システムは、Subaruが開発したXilinx Zynq XAプロセッサ・ホスティングアルゴリズムも備えている。

重要ポイント:SubaruのEyeSightは、より安全で快適な運転を可能にするアクティブセーフティおよびドライバーアシスタンスシステムのパッケージである。アダプティブクルーズコントロール(ACC)、レーンキープアシスト(LKA)、揺れ警告、衝突前ブレーキ、追突スロットル制御を備えており、交通の動きを監視し、クルーズコントロールを最適化し、車両が目的の車線外に揺れた場合、ドライバーに警告する。Subaruは、EyeSightシステムが負傷を伴う追突事故の発生率を最大85%削減できると主張している。Subaruは2008年に日本でEyeSightシステムを車両に導入し、その4年後に米国市場でEyeSightテクノロジーの搭載を開始した。SubaruではEyeSightシステム搭載車両100万台以上を世界で販売している。




InoBat Auto、「インテリジェント」EVバッテリーを発表

2020年10月12日 | ニュース | 新製品

InoBat Autoが新「インテリジェント」電気自動車(EV)バッテリーを発表した。人工知能(AI)とハイスループット(HTP)技術の組み合わせによる開発で、最高クラスのEVによってほぼ20%増の動作範囲を提供できる。同社はスロバキアのVoderadyに世界初のAI駆動バッテリー研究センターと生産ラインを開発中で、2021年に最初のインテリジェントバッテリーの生産を開始する。

重要ポイント:同社はこれが世界初の「インテリジェント」EVバッテリーであり、迅速かつ効率的に優れたていると主張している。この技術によりInoBatはコバルトへの依存を減らすことができ、さらに2023年末までにエネルギー密度を330 Wh/kg、1,000 Wh/Iの目標に引き上げることができる。また2025年に24万台のEVに最先端の特注バッテリーを提供する可能性を持つ、10億ユーロ(12億米ドル)の10GWhギガファクトリー建設の計画を進めている。2020年7月、InoBat Autoは、スロバキアでのEVバッテリーの研究開発(R&D)と生産のためにCEZ Groupから1,000万ユーロの資金を獲得した。資金は100MWhの研究開発(R&D)センターと生産ラインに使用される。




バッテリーJVのCATL-FAW、中国で生産開始

2020年10月13日 | ニュース |  合弁事業

FAWとContemporary Amperex Technologies(CATL)の合弁会社(JV)であるCATL-FAW Power Batteries Co.(CFBC)が操業を開始した。CFBCが生産するバッテリーは、HongqiのFMEプラットフォームとFAW-VolkswagenのMEBベースモデルで構築された車両モデル全ラインナップに搭載される。

 

重要ポイント:CFBC JVは、2019年1月に20億元(3億米ドル)の初期投資で設立されたと報じられている。CATLが51%の株式を保有し、残りはFAWが保有している。事業内容にはリチウムイオン(Li-ion)バッテリー、パワーバッテリー、超大容量のエネルギー貯蔵バッテリーとバッテリーシステムの開発、製造、販売、および関連するアフターサービスの提供が含まれる。CATLはGeely AutoやGACを含む他の中国の自動車メーカーともバッテリーJVを設立している。2018年9月、中国の自動車メーカーSAICとGeneral Motors(GM)の合弁会社であるSAIC-GMも、Contemporary Amperex Technology(CATL)と提携し、さまざまなNEV用バッテリーを開発している。




TomTomとUber、地図、交通データ、地図APIの提携を拡大

2020年10月14日 | ニュース | 企業動向

TomTomがUberとのパートナーシップの拡大を発表した。Uberは引き続きTomTomの地図、交通データ、Maps APIをグローバルプラットフォーム全体に統合するとともに、TomTomの地図編集パートナーにもなる。

両社は、新たな道路、曲がり角の制限、通行止めなどの変更を反映するよう、地図更新で協力する。Uberは完了した移動や配達から現場のインサイトを観察して報告し、TomTomは収集した更新情報を使用して正確な地図データを顧客に提供する。

 

重要ポイント:UberがTomTomのデータと地図APIを統合することで、世界中の10,000を超える都市のUberアプリでシームレスなマッピングが可能になる。TomTomは月に20億近くのマップ変更を処理している。今年9月、TomTomは新しいMaserati Intelligent Assistant(MIA)車載インフォテインメントシステム用の地図、ナビゲーションソフトウェア、コネクティッドサービスをMaseratiに提供すると発表した




Keysight、レーダー・ターゲット・シミュレータと車載先進イーサネット・ソフトウェアを開発

2020年9月22日 | ニュース | 新製品

Keysight Technologiesが自動車ポートフォリオ向けにレーダー・ターゲット・シミュレータと車載先進イーサネット・ソフトウェア試験ソリューションを開発したと発表した。「レーダーモジュール設計は単なる贅沢な機能ではなく必須条件である。デバイス精度に妥協は許されない。KeysightはRF設計における豊富な経験から得た技術を活用し、レーダーモジュールの開発者が設計と性能検証の課題を克服できるようにするマルチターゲット・リモートヘッドを提供する」と、Keysightの自動車およびエネルギーソリューション事業ユニットのVP兼ゼネラルマネージャーであるThomas Goetzl氏は述べている。

重要ポイント:このレーダー・ターゲット・シミュレータ(RTS)は、車載エレクトロニクスメーカーがさまざまな現実的シナリオを用いてレーダー・ターゲットをシミュレートするのに役立つ。この新ソリューションは、ロスやクロストークなしに情報が目的の宛先に確実に伝送されるようにする。同社はこの自動車用イーサネットチャネル試験ソフトウェア・ソリューションの主な機能に、試験計画の作成、測定ごとのネットワーク・アナライザの自動セットアップ、定義済み試験制限の適用、実行済みの各試験の詳細レポートが含まれることも記載している。




SchaefflerとBoschがインテリジェント後輪ステアリング開発で協力

2020年9月22日 | ニュース | 新製品

自動車部品サプライヤーのSchaefflerとBoschが、インテリジェント後輪ステアリング(iRWS)製品ライン開発での協力を発表した。SchaefflerはメカトロニクスiRWSシステムを提供、Bosch Automotive Steeringはソフトウェア、電気モーター、ステアリング制御エレクトロニクスを提供する。このiRWSユニットは乗り心地と安全性を向上させるもので、後輪を前輪と反対方向に回転させることで機能し、車両の回転半径を小さくする。Schaefflerのシステムは軽量素材を使用しており、総重量は最大8kg(17.6ポンド)。設計は音響的に最適化されているため、EVなど低騒音用途での使用に適している。ステアリング制御ユニットは、サイバー攻撃からの保護と無線(OTA)ソフトウェア更新取得のためのBoschセキュリティを装備している。

重要ポイント: Robert Bosch Automotive Steeringの乗用車ステアリングシステムの責任者であるStefan Waschul博士は次のように述べている。「当社の第3世代ステアリング制御ユニットは昨年導入されたばかりだが、前軸ステアリング制御システム市場ですでに大きな成功を収めている。今回の提携では、当社の専門知識を後軸ステアリング制御システムに適用し、ソフトウェアとE/Eアーキテクチャに関する豊富な経験と技術ノウハウを提供する」




Blackstone Resources、3D印刷によるリチウムイオン固体電池を開発

2020年9月18日 | ニュース | 新製品

Blackstone Resources が3D印刷によるリチウムイオン固体電池の開発を発表した。同社のドイツ子会社であるBlackstone Technologyの3D印刷プロセスは、低コスト、高水準の生産柔軟性、エネルギー密度の向上など、液体電解質を使用する従来のバッテリーセル設計に比べて大きな利点を提供する。「今回の開発は全固体電池セルの大量生産への道を開くものだ。自動車産業などの主要市場に加え、海洋用途と新たな5Gワイヤレスネットワークも3D印刷全固体セルが提供しうる利点の恩恵を受けられるだろう」とBlackstone TechnologyのCEOであるHolger Gritzka氏は述べている。

重要ポイント:同社はドイツの子会社であるBlackstone Technology GmbHを通じて次世代バッテリー技術に投資してきた。すでに最初の3D印刷全固体電池の試作品をテストしている。試作品生産はBlackstone Technologyが大量生産に必要なバッテリー複合材、ケーシング、固体電解質の多くを印刷できることを実証している。現在、これら全固体電池セルの大量生産印刷に必要な3D印刷技術を開発しており「ドイツ Fraunhofer Instituteとの広範囲にわたる開発契約の締結後、印刷固体セルの最初の試作品を2021年第1四半期にテストする予定である」と声明で述べている。同社によると、自動化された3D印刷製造プロセスにより、全固体電池の製造に使用される従来の設備投資の最大70%を節約できるという。全固体電池は、環境に有害な可燃性液体電解質を使用しないため安全性が高い。




Lattice、車載FPGAを新開発

2020年9月18日 | ニュース | 新製品

Lattice SemiconductorがMachXO3LF FPGAとMachXO3D FPGAの新バージョンを発表した。MachXO3LF FPGAは自動車制御アプリケーション展開向けで、MachXO3D FPGAは自動車アプリケーションの動作温度範囲拡張に対応するシステムセキュリティ用である。「当社ではプロセッサに基づくサーバー型システムの自動車設計への統合が増えるに従い、低電力、小型、安全なシステム制御を自動車および高耐久性アプリケーションにもたらすべく、ハードウェア・エコシステムを拡張してきた。ファームウェア・セキュリティとスマートビジョンのソリューション群であるLattice SentryとLattice mVisionを組み合わせることで、これらデバイスは次世代システムの迅速な開発を可能にする」と、Latticeのシリコン製品マーケティングディレクターであるJay Aggarwal氏は述べている。

重要ポイント:この新製品の主要機能には-40°C〜+125°Cの広範な動作温度範囲、プラットフォームを駆動するインスタント・オン制御の堅牢制御が含まれ、先進運転支援システム(ADAS)、インフォテインメント、モーター制御などの制御アプリケーションを対象としている。Lattice Semiconductorは、通信、コンピューティング、産業、自動車、コンシューマの各市場における、エッジからクラウドに至る問題に取り組んでいる。同社は2019年、Operational Safe Systems Conferenceで、自動車設計における機能安全の実現に特に重点を置いた、車載グレードのFPGAベースのソリューションを展示している




BorgWarner、スタートアップ支援のPlug and Playとパートナーシップ拡大

2020年9月4日

米国パワートレイン部品サプライヤーであるBorgWarnerが、新興企業やグローバル・イノベーション・プラットフォーム向けの支援エコシステムであるPlug and Playとのパートナーシップを拡大した。BorgWarnerによると、同社はPlug and Playが新たに計画中の米国・Detroitのインキュベーター拠点のパートナーになる予定である。Plug and PlayはMichigan Minority Supplier Development Council(MMSDC)と協力し、グローバルなイノベーション・プラットフォームを通じてスタートアップ企業にリソース、ガイダンス、資金を提供し、技術的進歩の迅速な達成に尽力する。Plug and Playは3か月のプログラムでスタートアップ企業を関連企業や投資家とマッチングし、ロケーションごとに20前後のスタートアップを受け入れる。BorgWarnerは2018年にすでにSilicon ValleyのPlug and Playに参加している。

重要ポイント:「BorgWarnerとの強力なパートナーシップにより、Plug and Playが世界最大のイノベーション・プラットフォームのポジションに到達することができた。オープンイノベーションへの彼らの継続的なサポートと取り組みは多くの人にとっての模範となり、Detroitの創設パートナーとして彼らを誇りに思っている。生まれたばかりの最高のモビリティ技術に共に投資できることを楽しみにしている」Plug and Playの創設者兼CEOであるSaeed Amidi氏は次のように述べている。




TomTomが「RoadCheck」発表、より安全な自動運転へ

2020年9月4日

TomTomが、自動運転機能をアクティブにするための安全な領域をOEMが決定できるようになる「TomTom RoadCheck」を発表した。TomTomの高解像度マップデータを使用して自動運転機能の運用設計ドメインを定義し、機能を有効化する場所を簡単に決定できるようにする。

重要ポイント:2021年、RoadCheckは米国のグローバル自動車メーカーによって展開される。自動運転におけるOEMの安全上の問題の1つは、車両が安全に動作できる条件のリストを定義することであり、これは運用設計ドメインと呼ばれる。TomTomは今月初め、App Store、Google Play、Huawei AppGalleryといった主要アプリプラットフォームすべてでTomTom GO Navigationが利用可能になることを発表した。




Motional、nuScensの自動運転車データセットを拡張

2020年9月3日

HyundaiとAptivの間の合弁事業(JV)であるMotionalが自動運転車(AV)データセット、nuScenesの拡張を発表した。2019年創出のnuScenesは最初に公開されたAVデータセットであり、プラットフォームはBoston(米国)とシンガポールから収集され1,000都市の街路にまとめられている。拡張データセットにはnuScenes-lidarsegが含まれ、14億の注釈付きLiDARポイントを追加し、車両周辺の詳細な画像を提供する。ユーザーの要求に応じて作成された2番目のデータセットnuImagesには、100,000の注釈付き画像が含まれており、予測不可能な難しい運転条件を広範囲に生成する。Motionalの社長兼CEOであるKarl Iagnemma氏は、「安全は競争を超える。旅客の安全が競争上の優位性よりも優先されなければならないという信念がnuScenesの中心にある」と述べている。

重要ポイント:AVテストでデータを一般公開しているのはMotionalだけではない。最近では、トヨタの先進安全技術センター(CSRC)とマサチューセッツ工科大学(MIT)のAgeLabがDriveSegデータセットをリリースしている。これにより、研究者はAVデータに無料でアクセスできる。FordはMichigan州Greater Detroitエリアで運行している複数のFord Fusion Hybrid車から供給された、1年間で収集のAVデータセットをリリースした。2019年、WaymoはWaymo Open Datasetをリリースした。WaymoはAV用マルチモーダル・センサーを介してデータを収集している。Lyftもレベル5 AVに関する研究データを一般に提供している。




SynopsysとElektrobit、EB tresos Classic AUTOSARソフトウェアを共同開発

2020年9月2日

Synopsysが、Elektrobit(EB)とともにASIL-D準拠のDesignWare ARC EMおよびARC HS機能安全プロセッサIP向けEB tresos Classic AUTOSARソフトウェアを提供することを発表した。DesignWare ARC機能安全プロセッサは、安全性が重要な自動車のシステムオンチップ(SoC)開発を簡略化しISO 26262認定を加速させる。「先進自動車アプリケーションで使用される組み込みプロセッサは最高の安全基準に準拠し、ISO 26262準拠を念頭に置いて開発する必要がある。AUTOSARの専門情報で知られる企業Elektrobitとの、AUTOSAR OS対応の当社ASIL ARC機能安全プロセッサIP提供に向けた協力により、半導体ベンダー、Tier 1サプライヤー、自動車メーカーは、自動車アプリケーションのソフトウェア開発とイノベーションを加速できる」Synopsysのマーケティングおよび戦略、IP担当SVP、John Koeter氏は述べている。

重要ポイント:Elektrobitは自動車業界向けの組み込み、コネクティッド・ソフトウェアの製品、サービスを提供し、SynopsysはSoC設計向けにシリコンで実証済みのIPソリューションを提供している。ARC機能安全プロセッサで使用されるEB tresos AUTOSARソフトウェアは、自動車半導体企業、OEMがAUTOSAR標準に基づくソフトウェア・アプリケーションを開発するためのプラットフォームを提供する。このソリューションは先進運転支援システム(ADAS)、インフォテインメント、ゲートウェイ、車車間・路車間(V2X)システムといったアプリケーション向けの自動車電子制御ユニット(ECU)の市場投入までの時間を改善する。「ElektrobitはAUTOSAR標準の開発当初から積極的に活動しており、AUTOSARソフトウェアとツールのリーダーであり続けている。ARC機能安全プロセッサ向けのソフトウェア・ソリューションでSynopsysと協力し、顧客が自動車安全アプリケーションをより迅速かつ簡単に開発できるターンキー・アプローチを提供する最初の自動車ソフトウェア企業となれることを嬉しく思う」とElektrobitのアメリカ担当VPであるArtur Seidel氏は述べている。




Oxboticaにドイツ・TÜV SÜDから自動運転許可の推薦を取得

2020年8月28日

英国を拠点とするスタートアップOxboticaが、独立検査機関TÜV SÜDからドイツ公道でのライブ試験開始に向けた自動運転(AV)許可の推薦を受けた。英国での左側走行試験完了に続くドイツでのAV許可証は、同社の自動運転車ソフトウェアが右側走行ルールに従う能力を示す。OxboticaのCEOであるOzgur Tohumcu氏は次のように述べている。「TÜV SÜD許可推薦により、世界をリードする自動車市場の1つでのテスト実施が可能になり、地域と世界の両方での展開が加速される。道路の左側と右側の両方を運転するための道路ルールを理解し適応する当社の能力は、自動運転車ソフトウェア市場への迅速な道筋を提供し、パートナーとの継続的な商業ベースの取り組みを通じ、自動運転ソフトウェアの国際利用の土台を築いていく」

重要ポイント:Oxboticaは2014年創業、Oxfordshireに本社を置く自動運転車(AV)ソフトウェア会社である。自動運転を制御するAIソフトウェアと、ルートを最適化するクラウドベースのソフトウェア構築を専門としている。昨年、OxboticaはNavtech Radarと提携しオフロードAV用の高度なレーダーソリューションを開発した。英国を拠点とする民間レンタル会社Addison Leeは、2021年までにLondonでロボットタクシーを開始する計画のサポートに向けOxboticaを選択した。政府はLondon―Oxford間を走るAVフリート向けプログラムの1300万ポンド規模プロジェクトをサポートするため、Oxboticaに資金を提供している。




Pony.ai、Boschと自動運転車フリート保守で提携

2020年8月27日

Pony.aiが自動運転車(AV)保守に関し、北米Boschのオートモーティブ・アフターマーケット部門と協力関係を結んだ。このパートナーシップにより、Pony.aiはBoschのカーサービス・ネットワークを世界中の20,000以上の場所で使用できるようになるが、そのうち1,000以上が北米にある。新たな保守ソリューションにより、商用自動運転車フリートの効率的かつ拡張性のある運用が可能になる。Pony.aiは7月初旬にSan FranciscoのベイエリアでBoschとの保守プログラムの試験運用を開始した。

重要ポイント:Pony.aiは、Avis、AutoNationと保守パートナーシップを結んでいるAV技術大手Waymoの足跡をたどっている。米国では、California州公益事業委員会(CPUC)がPony.aiにAVテストの許可を与えている。同社はCalifornia州Irvineで自動運転によるオンデマンドのライドシェアリング・パイロットサービスを実施し、California州Fremont市でもラストマイルのシェア型ロボットタクシーサービスを開始している。eコマースプラットフォームYamibuyと提携し、Californiaでコロナウイルス(COVID-19)のパンデミックによるステイホーム注文に対応すべくIrvineで自動運転配達サービスを開始した。




Facebook、新興マッピング企業Mapillaryを買収

2020年6月19日

Facebookが、スウェーデンを拠点とするクラウド・ソーシング・マッピングの新興企業Mapillaryを買収した。Mapillaryは2013年に設立され、ストリートレベルの画像プラットフォームを構築している。Mapillaryのソリューションは、自動車市場、特に自動運転の新興分野にも役立つ。世界中のストリートシーンや交通標識の豊富なデータセットを使用した視覚認識モデルをトレーニングすることで、自動運転車の周辺把握を支援する。Mapillaryのソリューションは、マップ更新を拡大し高解像度(HD)マップのニーズに対応する。米国本拠のソーシャル・ネットワーキング会社Facebookは、機械学習、衛星画像、マッピング・コミュニティとのパートナーシップを通じて地図を改善するためのツールとテクノロジーを構築している。中小企業の取引を推進し、世界中の人道組織に仮想データを提供するFacebookマーケットプレイスを強化する。

重要ポイント:買収後もMapillaryは画像、地図データのグローバル・プラットフォームであり、ユーザーによる地図改善を可能にし、すべてのマップ・コミュニティ、企業、都市などが連携し世界地図を正確かつ詳細に最新に保つコラボレーションモデルを引き続きサポートする。同社プラットフォームで利用できる画像はすべて公開されており、非営利目的で誰でも自由に使用でき、将来的には商用目的でも自由に使用できるようになるという。



Hybrid Manufacturing Technologies、3D印刷と射出成形を組み合わせた新プロセスを開発

20年6月19日

Hybrid Manufacturing Technologiesが、部品製造用に3D印刷と射出成形を組み合わせた新プロセスを開発したことを発表した。AXIOMと名付けられたこの方法は、3D印刷の柔軟性と射出成形の利点を融合したものである。「サプライチェーンを補完する新しい手法で3D印刷、機械加工、成形を統合した。射出成形に迫る速度で、表面の粗さのないポリマー部品の製造を可能にする」と、Hybrid Manufacturing TechnologiesのCEOであるJason Jones博士は述べている。

重要ポイント:AXIOMは「Automated eXtrusion Into an Open Mold(オープン金型に向けた自動射出)」の略で、フライス盤のスピンドルに使用されているAMBIT XTRUDE PE-1 3Dプリントヘッドによって実現する。COVID-19パンデミックに対抗するための高品質の個人用保護具(PPE)を迅速に製造する必要性から推進された。同社は従来のPPEの生産を迅速かつ費用効果の高い方法で補完することを目指しており、3D印刷と互換性のない熱可塑性プラスチックを使用する方法を革新し、表面仕上げと部品の完全性(層をなくす)を改善したと説明している。



BYD、EVバッテリーをFordに供給へ–レポート

2020年6月2日- AutoIntelligence | Headline Analysis

Chongqing Changan Automobile(Changan)とFordの合弁事業(JV)であるChangan Fordが、BYDのバッテリーを搭載したプラグイン・ハイブリッドモデル構築の承認を政府に求めている、とReutersが 中華人民共和国工業情報化部(MIIT)の発表文書を引用し報じている。BYDがFordのバッテリー電気自動車(BEV)に対し中国市場でバッテリーを供給するかどうか、現時点では明らかではない。Fordは、2021年末までに中国で少なくとも30の新モデルを発売する予定で、そのうち10モデルが新エネルギー車になる。

重要ポイント:MIITの開示情報によると、Ford Escape SUV(スポーツ多目的車)をベースとしたプラグイン・ハイブリッド車であるFord Escape PHEVはBYDの電池セルを装備する。BYDは先月、Han EVでBlade Batteryを発表した。同社はEVバッテリー分野での影響力を拡大し、OEMとの供給契約確保により、Contemporary Amperex Technology Co. Limited(CATL)との競争に向けてBlade Batteryに大きく注力している。同社は現在、Changanで電池セル工場を運営しており、Chongqingでリチウムイオン電池セルを製造している。Changanとの緊密な関係は、BYDのChangan Fordとの取引確保に役立つ可能性がある。




ITM Power、英国に水素燃料補給ステーションの新子会社設立

2020年6月2日09:55(グリニッジ標準時)| ニュース | 企業動向

新子会社ITM Motive代表取締役にDuncan Yellen氏を任命



エネルギー貯蔵およびクリーン燃料企業であるITM Powerが、英国全体の水素燃料補給ステーションのポートフォリオ構築・運用を担当する、ITM Motiveという名の新事業部を設立したことを、5月15日付プレスリリースで発表した。ITM Motiveは、ITM Powerの燃料補給資産を管理するための独立完全所有子会社として設立される。同社はITM Motiveの代表取締役にDuncan Yellen氏を任命した。

重要ポイント:「設立に当たり、ITM Motiveは8つの公共アクセス可能な水素燃料ステーションのネットワークを所有・運営し、2020年末までにこれを11に拡大する」とITMは声明で述べている。各ステーションには、ITM Powerの電解槽とLinde IC90圧縮・貯蔵・分注システムが組み込まれている。同社は、構築と導入のコストをサポートに向け英国とEUの両方の資金調達に成功、英国での充電場配備に向けShellとの立地契約を展開した。




Intel、イスラエル新興企業Moovit買収を交渉中

2020年5月4日

IntelがMaaSを専門とするイスラエル拠点のスタートアップ企業Moovitを10億ドルで買収する交渉中であることが報じられた。2011年にNir Erez氏、Roy Bick氏、Yaron Evron氏によって設立されたMoovitは、公共交通機関の移動プランナーとモビリティアプリを開発してきた。世界100ヵ国以上、3,100都市、45言語で7億2,000万人に使用されている。Moovitは、2021年までに利用者基盤が10億人を超えると予測している。

Moovitはこれまでに市場から1億3,400万ドルを調達した。ここにはIntelが主導した2018年のシリーズD資金調達ラウンドでの5,000万ドルが含まれている。IntelのSVPであり、IntelグループのMobileyeの社長兼CEOのAmnon Shashua氏はMoovitの取締役も務めている。Moovitの他の投資家には、MW、Sound Ventures、Gemini Israel、 Sequoia Israel、LVMHが含まれる。

重要ポイント:この買収交渉が実現すれば、自動運転におけるIntelの存在感は大幅に高まる。Intelにとっては2017年の153億米ドルでのMobileye買収後、自動車事業でのプレゼンス強化に向けた2番目に大きな買収になるだろう。MoovitはすでにMobileyeと協力している。




Qualcomm、9150 C-V2Xプラットフォーム搭載製品で欧州RED認証を取得

2020年3月11日

QualcommがEuropean Radio Equipment Directive(RED、欧州無線機器指令)の認証を取得、欧州でのC-V2X(セルラーV2X)製品生産に弾みをつけたことを発表した。主要なサプライヤーなどによるQualcomm 9150 C-V2Xプラットフォームを特徴とした複数のC-V2X製品が認証要件を満たしたと述べている。

重要ポイント:V2Xは完全自動運転の開発にとって重要だ。他の車両、インフラ、歩行者など、車両と周囲との相互作用を可能にする。5Gは低遅延のため、その導入は技術改善のみで行われる。Commsignia On-Board Unit(OBU)、Commsignia Roadside Unit(RSU)、Ficosa OBU、Kapsch RSU、Sava MobiWAVE 2000 OBU、Savari StreetWAVE SW2000 RSU、WNCモジュールにはQualcomm 9150 C V2Xチップセット・ソリューションが含まれており、これらはRED認証を取得している。




NXP、新たな自動車用デジタルキー・ソリューションを発表

2020年3月11日

NXP Semiconductorが、スマートフォンやキーフォブ(キーホルダーサイズのリモコン)で自動車のデジタルキー通信、保存、認証、共有を安全に実行できる新たなデジタルキー・ソリューションを開発したことを発表した。このソリューションは、キー共有、複数車アクセス、運転権などの機能を実現する。NFCチップセットとNXP Secure Elementが含まれおり、NFC対応のスマートフォン、キーフォブ、デジタルキーを保持したNFCスマートカードを使用してロック、ロック解除、起動を行う。他のモバイルデバイスと車両アクセスの共有を可能にし、従来のリモートまたはパッシブ・エントリー・システムにシームレスに追加できる。

重要ポイント:NXPはNFCと超広帯域技術を使用したキーレスエントリーの開発の最前線にある。BMW GroupやContinentalと提携し、Car Connectivity Consortium(CCC)を通じてUWBの実装に取り組み、安全なハンズフリー・スマートアクセス用のUWB車載ICを開発してきた




Elmos、自動車向けCMOSベース3D ToF撮像装置を開発

2020年3月11日

Elmos Semiconductorが、CMOSベースの3D Time-of-Flight(ToF)撮像装置を自動車内外装用途向けに開発したことを発表した。このE527.31は通常動作モードと消費電力を削減するスリープモードを備え、ジェスチャー制御のインフォテインメントと車内の人数モニタリング機能を搭載している。外装用途では、ジェスチャーで実現する自動後部開閉制御をもつ。撮像装置は、自転車走行者、縁石、標識の支柱との衝突を防ぐ。同装置は、あらゆる照明条件や困難な気象条件にも対応している。

重要ポイント:ドイツを拠点とするElmosは、主に車載半導体とセンサーを開発、製造、販売している。E527.31モジュールは使用する光源を制御して光パルスを最適化し、対象物の照明を制御し、その統合型温度センサーが温度変化時の距離のズレを防ぐ。今月初め、同社はSamsung Electronicsとのパートナーシップを発表、自動車用ウエハーレベルICを製造する。




Cerence、UXを支援する新サービスを開始

2020年3月11日

Cerenceが、ユーザー体験(UX)とドライバー満足の分析を提供する新たな評価・検証サービス一式を含んだ「Cerence UX Services」を開始した。UXとユーザー・インタフェース向上を目指す自動車メーカーを支援する。タッチスクリーンによるインタラクション(相互作用)、音声アシスタント、その他さまざまなユーザー・インタフェース(UI)の検証に活用でき、自動車メーカーは次世代の洗練された直感的な自動車体験を実現できる。Cerenceベースのさまざまなモジュールをパッケージで利用可能で、Cerenceベースのソリューションと非Cerenceベースのソリューションの両方を評価、検証、比較できる。UXとUIの専門家による集中的な機能レビュー、他システムとの比較、ネイティブスピーカーテスト、音声、タッチ、ジェスチャーのインタラクションの評価、エンドユーザーによる受け入れ評価、ベストプラクティス、エンドユーザーのフィードバックに関する分析が含まれる。

重要ポイント:Cerence UX Servicesは、スマートカー・ポートフォリオの開発継続を意味する。ヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)開発として車載UXのさまざまな側面を分析し、マシンとヒトとのインタラクション品質を評価する。同社は2020年2月、音声リクエストを適切な仮想アシスタントに転送する新たなCognitive Arbiterをリリースし、2019年12月には中国市場向けに開発、ローカライズされたAIリファレンスキットを発売した。Cerenceは現在、LGと共同で新たな音声アシスタントを開発している。某欧州メーカーとも音声およびAI(人工知能)ベースの自動車用アシスタントに関する1億2,500万ドルの契約を締結している。




LuxoftがAIモビリティシステム開発のCMORE Automotiveを買収

2020年3月10日

Luxoftが人工知能(AI)駆動型モビリティシステムの開発と検証を専門とするドイツ企業、CMORE Automotiveの買収契約に合意したことを発表した。CMOREは先進運転支援システム(ADAS)試験施設のネットワークをドイツのGutmadingen、Böblingen、Eschborで運用しており、自動運転などアクティブセーフティ機能の車両試作とシステム試験を提供している。戦略的自動運転開発パートナーとして、ドイツを拠点とする複数の自動車メーカーとそのサプライヤーにサービスを提供している。 「CMORE Automotiveの競争力ある機能とサービスポートフォリオは、自動運転用開発ツールチェーンとともにデータ駆動型開発と、レベル3からレベル5の自動運転機能用AD/ADASの検証におけるLuxoftの機能を強化する」とLuxoftのCEO兼社長でDXCのエグゼクティブ・バイスプレジデントであるDmitry Loschinin氏は述べている。CMOREのCEOであるRichard Woller氏は「両社双方の顧客基盤を活用し、短期間での自動運転(AD)ソフトウェア開発に対する要求が高まっている。AIを徹底的に駆使した大規模なAD/ADASの開発と検証による恩恵が期待できる」と述べている。

重要ポイント:ソフトウェア・エンジニアリングのスペシャリストであるLuxoftは、顧客の基幹業務システムとオペレーションの運用実行とデータアーキテクチャ最適化を支援している。今年1月にはデジタル・コックピット、車載インフォテインメント、リアシート・エンターテインメント(RSE)、シェア型およびインテリジェント・モビリティのオープン・プラットフォームであるWebOS Autoをベースとした配車システムの導入の加速に向け、韓国のLG Electronicsと合弁提携関係を締結した。このプラットフォームは、マルチメディア処理、マルチディスプレイ制御、コネクティビティ、セキュリティなどのコンポーネントを統合している。




STMicroelctronics、自動車用セルラー接続製品を開発

2020年2月7日

STMicroelectronicsが、車載システムやIIoT(産業用IoT)をセルラーネットワークに安全に接続するエコシステムを開発したと発表した。インフォテインメント、車両診断、緊急時支援といったコネクティッド運転サービス向けの接続を提供する。同社ではそのほか遠隔状態監視や予防保全などIIoT使用事例向けのソリューションも提供している。「当社のM2Mコネクティビティ・ソリューションは、柔軟性、グローバルな範囲、eSIMからサービスプロバイダまであらゆるレベルで実証済みのセキュリティを提供することにより、顧客が革新的なコネクティッドサービスを迅速かつ効率的に展開することを可能にする」とSTMicroelectronicsのセキュア・マイクロコントローラ部門マーケティング・ディレクターのLaurent Degauque氏は説明している。

重要ポイント:STMicroelectronicsは、産業用および車載要件対応のSIM(eSIM)を提供している。Arkessa、Arm、Truphoneがデバイス搭載プラットフォームやサービス提供プラットフォームの提供と運用でSTMicroelectronicsと提携関係を結んでいる。eSIMが組み込まれたIoTデバイスが自動的にセルラーネットワークに接続され、耐用期間中はサブスクリプション管理の恩恵を受けることができる。パートナー企業は2G、3G、4G、LTE CAT-M(低消費電力ワイドエリア接続)およびNB-IoT(ナローバンドIoT)を含むあらゆるタイプのセルラーネットワークに世界の多くの地域でアクセス可能だ。




Continental、テキサス州にレーダーセンサー生産工場建設へ

2020年2月7日

Continentalがレーダーセンサー生産能力拡張のため米国テキサス州で工場建設を開始したことを発表した。今後3年間で1億ユーロ(1億1,200万米ドル)を投資し、2021年に生産開始する。130人分の新規雇用が生まれる。「今後5年で運転支援機能や自動運転といった領域に数億ユーロ規模の投資を実施する。2015年から2019年で販売は倍以上に増加している」とContinental自動モビリティおよびサービス執行委員会メンバーのFrank Jourdan氏は述べている。

重要ポイント:Continental初の長距離レーダーは1999年にMercedes-Benz Sクラスセダンの車間距離制御装置に組み込まれた。New Braunfelsの他、運転支援システムの米国生産拠点としてDetroit近郊のAuburn Hillsとカリフォルニア州Santa Barbaraにも施設を構えている。昨年11月、最長300mの範囲を持つ第5世代長距離レーダーセンサーを開発、また6月には車両周辺のより精密な検知を可能にする新たな短距離レーダーも開発した。




Analog DeviecesとJungoが車内監視技術で協力

2020年2月7日

Analog Devices, Inc.(ADI)が、ドライバーと車内監視を可能にするTOF(time-of-flight)および2D IR(赤外線)ベースのカメラ・ソリューションの開発でJungo Connectivityと協力することを発表した。ADIのTOF技術とJungoのCoDriverソフトウェアを統合し、乗員の頭と体の位置、視線による眠気と注意散漫のレベル監視を支援する。顔、体、手のジェスチャーに基づくドライバーと車両のインテリジェント・インタラクションも可能にし、乗員の好みに応じたインフォテインメントやサービス、相乗り料金請求といった機能を許可する顔認識機能も提供する。「従来のジェスチャー制御を超える、革新的な拡張現実用途への扉を開く」とAnalog Devicesのオートモーティブ・コネクティビティおよびセンシング部門生産ラインディレクターのVlad Bulavsky 氏は言う。「TOFベースのドライバーおよび乗員監視用車内検知を次のレベルに引き上げ、自動車セキュリティを向上させる」。

重要ポイント:3D TOFはナノ秒間の高出力可視光パルスを利用して深度情報(通常は短距離対象)を捕捉するスキャナー不要型ライダー(光検出および測距)の一種である。ADIは3D TOFシステムの能力を直接強化する製品とソリューションを提供している。JungoのCoDriverソフトウェアは最先端のディープラーニング、マシンラーニング、コンピュータビジョンのアルゴリズムを使用し、ドライバーに向けたカメラでドライバーの状態をリアルタイムで検知する。乗員数のカウント、シートベルト着用や重篤病状の検知、監視といった機能を備えた車内完全検知技術にも対応している。ドライバーの覚醒監視は半自動運転機能を備えた自動車では特に重要であるため、この目的にカメラ製品を活用してTOF信号を含む2次元赤外線画像を組み合わせることとした。ADI は2019年7月、自動運転向けライダーソリューション開発でFirst Sensorと提携した。Jungoは今年に入り、Qualcomm Incorporatedの子会社であるQualcomm Technologiesと次世代ドライバーおよび車内監視システムで協力している。




Veoneer、アジア系自動車メーカーにカメラとレーダービジョンシステムを供給

2020年2月6日

スウェーデンを拠点とするオートモーティブサプライヤ-のVeoneerが、同社の合弁会社であるZenuityとともに、次世代モノビジョンおよびレーダーシステムをベースとするアクティブセーフティシステムのサプライヤーとしてアジア系自動車メーカーから選出されたことを2月5日付プレスリリースで発表した。Veoneerはこの顧客向けのシステム提供を2022年に開始する。Veoneerによると、同社のカメラ中心システムアーキテクチャはレーダーベース認知で補完された内製コンピュータビジョンアルゴリズムに基づいており、安全格付け機関Euro NCAPの要求範囲を完全にカバーしているという。カメラとレーダーからの情報管理にZenuityのソフトウェアを活用しており、高い信頼性と安全性、システム可用性を実現する。「最先端のアクティブセーフティシステムの開発と構築のため、グローバル自動車メーカーから選出されたことを名誉に感じている」とVeoneerの会長、社長、CEOを兼務するJan Carlson氏は言う。「当社の世界クラスのソリューションが協調型運転をサポートしモビリティに信頼を生み出していることの証しである」。

重要ポイント:Veoneerは、このアジア系自動車メーカーが同社の内製開発ビジョンシステムの8番目の顧客であることを明らかにしている。2019年9月、VeoneerはZenuityとともに、欧州ベースの自動車メーカーから次世代カメラベースモノビジョンシステムのサプライヤーに選出された。同システムは高速道路支援、車線中心維持制御、車間距離発停制御装置、緊急時自動ブレーキ、交通標識認知、自動ハイビーム制御といった複数の運転支援機能も提供している。ZenuityはVolvo CarsとVeoneerが折半出資し3年以上前に設立した合弁会社で、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転といった用途向けのアプリケーションを開発している。Zenuityは昨年、電気版Volvo XC40 SUV全新車向けに運転支援および安全性ソフトウェアの供給を開始した。同社はまた、新たな電気版パフォーマンスカーPolestar 2にもソリューションを提供している。




Nexteer、中国に技術センター開設

2020年1月10日 | ニュース | 投資

Nexteer Automotiveが、中国のSuzhou Industrial Parkに技術センター「Asia Pacific Technical Center」を開設した。敷地面積3万㎡以上で、研究開発ラボとテストトラックが含まれている。アジア太平洋部門本社の機能として販売、購入、財務などの業務機能を備えており、コラムアシスト式電動パワーステアリング製品ラインのハブとして機能する。

重要ポイント:2017年11月に新センターの建設が開始された。Nexteerの世界進出を強化し、エンジニアリング専門知識のグローバル化実現を推進、現地の技術支援体制を強化するとともに、アジア太平洋地域で浮上している市場成長機会を活用する。また試作からテストまで、機械設計からソフトウェア設計まで、テストトラックからNex顧客に近い世界の製造拠点まで、総合的な内製エンジニアリングプロセスを実現する。Nexteerは中国での存在感を増しており、2019年8月にはNexteer AutomotiveとDongfeng Motor Parts and Components Group Co Ltd,(Dongfeng Components)との対等出資合弁会社であるDongfeng Nexteer Steering Systems(Wuhan)Co Ltd.が中国でシングルピニオンアシスト式電動パワーステアリング(SPEPS)システムの量産を開始した。同社は昨年6月、中国のLiu Zhou工場で生産を開始している。




OxboticaとNavtech、統合型レーダーベースナビゲーション・認知システムの共同開発を開始

2020年1月10日 | ニュース | 新製品

英国を拠点とする自動運転技術企業のOxboticaが、レーダーベースのナビゲーションおよび認知システムの共同開発のためレーダーを専門とするNavtechと提携関係を結んだ。オンロードとオフロード両方のロケーション、あらゆる気象条件下で自動運転の配備が可能になる。外部インフラに依存せず、モジュール式統合型手法の一環として、GPS、ライダー、レーザービジョンで駆動するロケーションサービスと組み合わせた稼働も可能だ。「Navtechは世界のオフロード環境で自動運転を駆動する自律センサーの生産で20年近くに及ぶ実績を備えたパートナーだ。オンロードとオフロードの両方で配備可能なこの製品には、幅広い需要がある」とOxboticaのCEOであるOzgur Tohumcu氏は述べている。

重要ポイント:Oxboticaは自動運転ソフトウェアを専門としている。あらゆる産業向けの自動運転実現を目指すユニバーサルな自動運転戦略の一環として、都市、鉱山、空港、港など、異なる環境、異なる運転条件下にて、位置特定モジュール開発と複数技術に精通した自動運転ソリューションを独自アルゴリズムのテストで成功してきた。Navtechはあらゆる気象条件下で実行可能なレーダーセンサーを提供しており、すでにセキュリティ、監視、道路安全システム、産業用自動運転車両など、さまざまな用途にて使用されている。Oxboticaのアルゴリズムを活用することで自律センサーを世界中の市場に投入していく予定だ。「レーダーの利用に必要なアルゴリズムの開発に成功している企業はほとんどない。Oxboticaはこの分野で世界をリードしており、当社の高性能レーダーセンサーと組み合わせたシステムは、あらゆる気象、あらゆる環境の位置特定と認知に利用可能な機能をもたらす」とNavtechのCEOであるPhil Avery氏は述べている。




Corning、曲面車載ディスプレイシステム向けにColdFormテクノロジー商業化へ

2020年1月9日 | ニュース | 新製品 

Corningが特許取得済みColdFormテクノロジーを曲面車載ディスプレイシステム向けに商業化する計画を発表した。戦略の一環として、Corningは米国を拠点とするコックピットエレクトロニクス専門のオートモーティブサプライヤー、Visteon Corporationと協力していく。「デジタルクラスタとマルチディスプレイモジュールで市場とイノベーションをリードするVisteonと協力し、Corningの特許取得済みColdFormテクノロジーを自動車産業向けに商業化する。当社の先進技術ガラスと革新的成形プロセスが最も経済的かつ高性能な曲面ディスプレイシステムの提供に貢献することを楽しみにしている」とCorning Automotive Glass Solutionsのバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのMike Kunigonis氏は述べている。

重要ポイント:Corningは、クリアで堅牢、軽量のウインドウとサンルーフに使用可能なGorillaガラスを提供している。Gorillaガラスを使用したウインドウはデジタルディスプレイにも適しており、自動車のセンターコンソールとナビゲーションシステムを副操縦士的存在に変えることが可能だという。CorningのColdFormテクノロジーは自動車により大型で曲面の、統合化されたディスプレイ設計を実現する。大手車載ディスプレイサプライヤーのVisteonは、大型曲面ディスプレイ需要の高まりに応える目的でCorningの専門知識を活用できる。「デジタルコックピットはマルチディスプレイを含むインタラクティブ環境へと進化しており、エレクトロニクスは複雑化しコストも上昇している。CorningのColdFormテクノロジーの適用は、業界最高品質の曲面ディスプレイモジュールをデジタルクラスタと統合センタースタックに、可能なかぎり高いコスト効率で提供するソリューションとなる」とVisteonのディスプレイ製品部門グローバルバイスプレジデントのQais M. Sharif氏は述べている。今年のCESでVisteonは、豊かな色域を備え極めて高い輝度とコントラストを提供する新たなデジタルディスプレイテクノロジー、microZoneを初披露した。Visteonによると、特許申請中のこのディスプレイテクノロジーは、自動車用途の要件を考慮し、LCDとOLEDの両ディスプレイ技術間のギャップを埋めるよう設計されているという。Visteonが同時に発表したフレキシブルな回転式ガラスコックピットは、スポーツモードではドライバー周辺で傾斜、フラットモードでは前席の乗員むけにディスプレイを正常位置に戻すという。




Pony.ai、自動運転車の視覚性能強化でON Semiconductorと提携

2020年1月8日 – Automotive Mobility | Headline Analysis

米国を拠点とする半導体サプライヤーのON Semiconductorが、自動運転車(AV)スタートアップ企業のPony.aiとAVの視覚性能強化に取り組む提携関係を締結した。Pony.aiはAVフリートからのデータ捕捉と処理が可能なON Semiconductorのイメージセンシングおよびプロセッシングチップを使用する。Pony.aiのエンジニアリング担当バイスプレジデント兼米国本社ゼネラルマネージャーのLeo Wang氏は「ONのイメージセンシングおよびプロセッシング分野における門知識とPony.aiの自動運転車に関する深い知識を組み合わせ、自動運転の認知性能向上と自動運転技術の産業化加速に向けて取り組んでいく」と述べている。

重要ポイント:2016年創業のPony.aiは、レベル4自動運転車技術を開発している。2019年4月、同社は中国・Guangzhouのジオフェンスで囲まれた地域内でドライバーレス車両をテストするプロジェクト、PonyPilotを立ち上げた。Beijing市当局からは公道での自動運転試験用の暫定T3ライセンスを得ている。Pony.aiはトヨタとさまざまなセグメントや産業にわたるドライバーレス技術を使用したモビリティサービスの提携を結んだ。ON Semiconductorは、AV操作に不可欠のイメージング、レーダー、ライダー、超音波センシングのセンシング4様式すべてを提供する。




Hella、ADAS/自動運転向けレーダーセンシング製品開発でOculiiと協力

2020年1月8日 | ニュース | 新製品

レーダー、照明、エレクトロニクスシステムを手掛けるオートモーティブサプライヤー大手のHellaと、レーダー技術の先進ソフトウェアソリューションを専門とするOculiiが運転支援と自動運転(AD)の両方の要件を満たすレーダーソリューションの開発を目的とした提携関係を締結した。OculiiはVirtual Aperture Imagingソフトウェア技術を提供、Hellaは自動車用レーダーの専門知識で貢献する。更にベンチャーキャピタルのHella VenturesがOculiiに対して戦略的投資も行った。

重要ポイント;この提携によってOculiiのソフトウェア技術がHellaの77 GHzレーダープラットフォームに統合され、成果は2023年の生産につながると期待されている。新ソリューションはレベル2/3 ADASおよびADに適合する。Oculiiの特許取得済みのVirtual Aperture Imagingソフトウェア技術は、レーダーフェーズドアレイの角度分解能の向上に大きく貢献するとともに、将来のADASソリューションや自動運転車の安全性、信頼性、効率を向上させる。複数のアクティブなトランシーバーや高価なアンテナ技術を必要とすることなく角度分解能を拡張し、既存のレーダーアーキテクチャを飛躍的に強化する。Hellaは自動運転ソリューション分野への取り組みを強化してきた。2019年12月、Hella Venturesは自律ソフトウェアを専門とするApexAIに出資した。同年1月、Hella Venturesはライダーを手掛けるスタートアップ企業のAEyeに出資している。




Aeva、自動運転用4Dライダー・オン・チップを開発

2019年12月12日

Aevaが次世代FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave、周波数変調連続波)ライダー(lidar)システムを発表した。この4Dライダー・オン・チップはライダーセンサー要素をフォトニクスチップに統合し、デバイスのサイズとパワーを削減しつつも300m以上離れた反射性の低い物体をも検知するフルレンジの性能を備え、各地点の瞬間速度を測定する。大量生産ベースで500米ドルとコスト効率も高い。「年間数百万台規模の生産が可能な高性能で低価格なライダーの登場が自動運転車の普及にとって必須だった」(Aeva共同設立者、Soroush Salehian氏)。「Aevaの4Dライダー・オン・チップ技術が、自動運転を大量生産規模に持って行く際のボトルネックである認知の問題を解決するだろう。2022年~23年導入予定の当社のVW ID Buzz AVへのAevaの4Dライダー使用を模索していく」(VW Group自動運転担当シニアバイスプレジデント、Alex Hitzinger氏)。

重要ポイント:Aevaの4Dライダー・オン・チップは、300m以上離れた物体の各点の速度を測定でき、長距離性能を有する他のセンサーに比べて低い光出力で作動するなど、自動運転に安全性と拡張性をもたらす。同システムは120°視野を特徴としているが、サイズは初期製品の半分となる。自動運転ロボットタクシーと大規模ADAS顧客の最終製品要件を満たしており、2020年上半期に開発車両で使用可能になる。「飛行時間およびFMCWライダーの障壁となっていた最大レンジとポイント密度間の依存関係を切り離した。この4Dライダーは1つのチップに複数のビームを統合しており、各ビームが独立して300m以上離れた距離で毎秒200万ポイント以上を測定できる」(Aeva共同設立者Mina Rezk氏)。




Cerence、音声支援プラットフォーム「Cerence Drive」導入

2019年12月12日

Cerenceが、自動車メーカーおよびIoTプロバイダー向け「Cerence Drive」プラットフォームにインテリジェント音声支援体験と音声認識型アプリケーションの構築機能を追加した。最新版には改良型アクティブ音声認識とアシスタント機能が含まれる。関連性のある言葉、質問、コマンドを判断し、技術的付加を分散してドライバーにスピード感あるユーザー体験を提供する。1スタックに23言語を備えたDNN(ディープ・ニューラル・ネット)ベースのNLUエンジンは、組込型とクラウド型の両方が利用可能。TTSおよび合成音声の進歩により、ジェンダーを特定しない音声支援が実現できる。インテリジェント会話シグナルの強化内容にはマルチゾーン処理が含まれており、素早い話者認識、乗員干渉キャンセル、騒音低減機能も備えている。

重要ポイント:今年10月、Nuanceが自動車事業部門をCerenceという名で分社化した。同社はドライバーや乗員へのネット接続体験やパーソナルな体験提供を支援する会話型AI技術を専門としている。すでにAudi、BMW、Daimler、Ford、Geely、GM、SAIC、トヨタなどほぼすべての主要自動車メーカーを通じ、世界中の路上を走行する3億台近くの自動車に70種類以上の言語でAIを供給している。Cerence Drive製品ポートフォリオは、車載型とクラウド型技術を前提に、音声認識、ニューラル言語認識、テキスト・トゥ・スピーチ、会話シグナル強化などを含んでいる。




FaureciaとMichelinが水素燃料電池JVを設立

2019年12月11日

Faureciaが、Michelinと50:50の比率で水素燃料電池JV(合弁会社)を設立した。声明によると、このJVはSymbioを基盤とし、水素燃料電池に関する活動を統合する。両社は1億4,000万ユーロを投資し、次世代燃料電池開発、生産、欧州・中国・米国での事業拡大を加速させる。Symbioの管理はMichelin、Faurecia、Symbioの経営幹部が担当し、Fabio Ferrari氏がCEOに就任、Faureciaのライトビークル生産ライン部門の前ディレクターであるGuillaume Salvo氏がCOO(最高執行責任者)に就任する。

重要ポイント:燃料電池技術は、ニッチだが電動化の成長領域でもある。今回の声明は2030年までに200万台の燃料電池自動車が供給され、うち35万台がトラックになると示唆している。水素燃料電池キットの供給、サービス、設計・生産を行う装置メーカーSymbioをMichelinが持ち込む一方、Faureciaは水素モビリティ分野の専門技術知識と、フランスCEA(原子力・代替エネルギー庁)と実施した研究開発の成果で貢献する。両社はすでにSymbioに対して意欲的な目標を設定しており、欧州、アジア、北米の3ヵ所の供給拠点を中心に、2030年までの市場シェア25%獲得と売上約15億ユーロ達成を目指す。




新型Porsche 911向けHELLAのSHAKEセンサー、路上の水分を検知

2019年11月27日

HELLAが、同社のSHAKE(Structural Health and Knock Emission/構造ヘルスおよびノック排除)センサーが新型Porsche 911の前輪アーチライナーに組み込まれたことを発表した。SHAKEセンサーは路面の水膜を検知する。SHAKEセンサーは空気中の微細な水滴からの振動とノイズを検知しタイヤと道路の間の湿り度を判定する。例えば、新型Porsche 911に組み込まれたこのシステムが濡れた道路を検知すると、PSM(Porsche Stability Management、安定性制御)とPTM(Porsche Traction Management、摩擦制御)の応答挙動にその情報が前提条件として与えられる。「静止摩擦と制動距離を判定するには道路状況の正確な情報が必要不可欠だ。これこそまさにSHAKEセンサーが高い信頼性をもって検知できる内容になる」(HELLAエレクトロニクス部門、Michael Jaeger理事)。

重要ポイント:自動運転へと歩みを進めるなかで、ドライバー支援システムは非常に重要である。HELLAの道路センサー技術への進出は、同社のセンサー製品ポートフォリオの大幅な拡大を意味する。この技術は自動運転と相性がよく、アシスト付きおよび自動化運転におけるHELLAのコア技術を強化する。




Eyesight Technologies、ドライバー状態検知ソフトの性能を強化

2019年11月22日

イスラエルのAIビジョン企業Eyesight Technologiesが、ドライバーの状態検知ソフトウェアの性能強化を発表したと報じられた。DriverSenseとFleetSenseの新性能として、携帯電話使用と喫煙によるドライバーの注意散漫検知が含まれている。DriverSenseドライバー監視システム(DMS)は、顔の特徴(頭部姿勢、凝視ベクトル、まばたき速度、目の開きなど)を分析し、眠気や注意散漫の兆候を検知してドライバーに警告を発する。Eyesight TechnologiesのCEO、David Tolub氏は「今日、携帯電話ほど路上での注意散漫や危険をもたらすものはない。運転中の携帯電話のメールチェックが事故につながる確率は、飲酒運転の6倍以上だ。携帯電話による注意散漫の排除は、道路安全の大幅な向上に向けた大きな一歩だ」と述べている。FleetSenseシステムでは、資材の輸送中に喫煙が検知されるとその保有車両の管理者に最新情報を送ることができる。

重要ポイント:将来用途として、同社はレンタル車両や自動運転タクシーでの喫煙排除を見込んでいる。Subaruがソフトバンクとの5GベースのC-V2X(セルラー路車間・車車間)通信システムの共同研究提携を発表した。Subaruはこの提携を通じ、死亡事項を含む交通事故の減少と、同社のEysSightドライバー支援システムで開発された安全技術の進展を目指している(「日本:2019年11月11日:SubaruがC-V2X通信システム共同開発でソフトバンクと提携」参照)。




Harman、Volkswagenと提携

2019年11月4日

Harman KardonがVolkswagen(VW)と新たな提携を結び、新型Golf 8を手始めに、世界中のVW車にブランド・オーディオ製品を提供することになったと発表した。Golf 8のサウンドシステムは、出力480Wで高性能スピーカー10基を備えた12チャンネルのイーサネットアンプを特徴としている。

重要ポイント:VWは先進コネクティビティソリューションを備えた新型Golfハッチバックを10月24日に公開した。HarmanのサウンドシステムはVW車に初めて搭載されることになる。Harman KardonのPremium Sound Systemはユーザーの気分に応じて変えられるPure、Chill Out、Live、Energyの4つのサウンド設定で、よりパーソナルなリスニング体験を提供する。Harmanは今年になって数件、主要OEMと提携している。4月には次世代インフォテインメント・モジュールをBMWに供給開始することを発表し、その後はGoogleとFiat Chrysler Automobiles(FCA)に「コネクティッドカー・エコシステム」を供給する提携を結んでいる。7月にはVolvoの電気自動車Polestar 2ファーストバックへの統合オーディオシステム提供でDiracとの協力を明らかにした。




Veoneer、自動運転車安全性強化にFLIR Systems製熱画像センサーを選択 2019年11月1日

スウェーデンに拠点を置くサプライヤーVeoneerが、2021年に予定しているレベル4自動運転車生産にFLIR SystemsのBoson®ベースの熱画像センサーを選択したことを明らかにした。FLIRが提供する広視野、狭視野ともに対応可能な性能を備えた熱感知カメラを複数組み込む予定だ。「FLIRの熱感知コアは、数十万単位で実証済みであるVeoneerの熱感知カメラおよびシステムの主要部品となる。今回の選択は自動運転用途における熱感知の意味を示し、他の自動車メーカーによる採用に道を開くだろう」(産業ビジネスユニット・プレジデント、Frank Pennisi氏)。

重要ポイント:FLIRはVeoneerのサプライヤーとして、BMWやDaimler、General Motors(GM)、Groupe PSA、Volkswagen Groupなどのドライバー向け早期警告システムをサポートしてきた。FLIRの熱感知カメラは他のセンサー技術では対応困難な運転状況、特に夜間や暗がり、薄暮、日の出、直射日光やまぶしいヘッドライトに直面するといった低視認性・高コントラストの条件下や、濃霧や煙など過酷な気象条件下で優れた性能を発揮するという。熱感知カメラと解析の組み合わせは、道路上の幅広い物体の感知と分類に有効で、人間や動物の感知にも優れている。




Bosch、レベル4自動バレーパーキングでGACと提携

2019年10月24日

BoschとGuangzhou Automobile Group Co (GAC)の研究開発センターが、レベル4自動バレーパーキング(AVP)システムを共同で導入したと報じられた。BoschはAVPシステムの提供とハードウェアおよびソフトウェアのサポートも行う。同システムはGACブランドモデルにインストールされ、まずはGAC研究開発センターの駐車場で、次に商業地区で試験運用が実施される。自動車の速度は電子制御で時速5km~7kmに制限される。

重要ポイント:自動バレーパーキングは駐車スペース不足の問題を解決すると期待されている。2018年9月、DaimlerはBoschと共同で中国・Beijingで同社初のAVP試験サービスを導入した(「中国:2018年9月17日:Daimler、Beijingの自動バレーパーキングでBoschと提携」参照)。GACはすでにDidi Chuxing(DiDi)とライドヘイリング運営や保有車両管理、自動運転車などの分野で提携している(「中国:2019年6月27日:DiDi、シェア型モビリティと自動運転でGACと提携拡大」参照)。




Continental、パワートレイン事業をVitesco Technologiesに分社化

2019年10月23日

世界の自動車業界の減速は多くのサプライヤーに打撃を与えている。Continentalは、パワートレイン部門のVitesco Technologiesの独立とパワートレイン事業全体の分社化計画を発表した。2020年4月30日の株主総会に提出される。Vitesco Technologiesの新規株式公開(IPO)による資金調達計画は破棄されている。

重要ポイント:Continentalの2019年第3四半期売上高は66億ユーロ、調整後EBITマージンは1.6%だった。「乗用車・軽商用車の世界生産は今後5年間で実質的改善は見込めないと予測しており、その見通しにたって中期計画を見直した。Continentalではこの他の部門の独立や分社化は計画していない」(同社発表)。




Schaeffler、燃料電池用スタック型双極板を開発

2019年10月16日

Schaefflerが、燃料電池用および燃料電池スタック用のスタック型金属双極板を開発したことを明らかにした。2019年東京モーターショーで展示する。「エネルギーチェーンにカーボンニュートラルで持続可能な個別モビリティを形成したい。世界のCO2排出問題は純粋なバッテリー駆動車のみでは解決できない。特に重量物運搬車は代替エネルギー貯蔵システムや燃料電池と水素の組み合わせを必要としており、突出した機会を提供している。ハイブリッド貯蔵システム、すなわちバッテリーと水素の組み合わせも乗用車の航続距離延長のための魅力的なソリューションだ」(Schaeffler最高技術責任者、Uwe Wagner氏)。

重要ポイント:Schaefflerは水素を将来のモビリティの主燃料になると期待している。水素が「地球上でほぼ無尽蔵に入手できる」ためだ。材料技術、形成技術、表面技術に関する能力を金属双極板開発に活用し、薄膜レンジの精密な形成とコーティングにより双極板を開発した。燃料電池スタックはエネルギー変換器としてH2とO2を反応させ、このプロセスで発生する電気を電動モーターへの給電に利用する。同社の最適化燃料電池システム・ポートフォリオは、電子制御システム、特殊フォイル空気軸受、パッシブ型水素再循環用スマート熱管理モジュールまたは部品といった専門領域にまで拡大している。電気モビリティに伴い、Schaeffler Intelligent Corner Moduleなど90°のステアリング角、ドライブ・バイ・ワイヤを特徴とする製品で自動運転車分野も視野に入れている。




Schaeffler、中国Hunan省とインテリジェント車エコシステム開発で提携

2019年9月12日

Schaefflerが、中国Hunan省当局と自動運転技術促進の協定に署名した。Hunan省の首都Changsha市にてインテリジェント・モビリティエコシステムを共同開発する。Schaefflerは、Xiangjiang新地区に新会社を設立し、自動運転向けのSpace Drive技術開発を促進し、Schaeffler Intelligent Corner Module技術をフィーチャーしたモビリティ構想Schaeffler Moverの開発も推進する。新研究開発センターを設置する計画もあり、インテリジェント車両向けバリューチェーン創出に向けた自動運転技術企業との提携を進める。

重要ポイント:中国政府は、2020年までに中国で販売される新車の50%に部分的または完全な自動運転機能の搭載を義務付けている。Schaefflerが開発中のSpace Drive技術は、ハンドル、アクセル、ブレーキなどの機能を操作し自動運転を実現する三重冗長電子インターフェースを含むドライブ・バイ・ワイヤ技術で、完全電気の排ガスゼロプラットフォームであるSchaeffler Moverに採用する。Schaeffler Moverはロボットタクシーから自動配達車まで幅広い用途をサポートするという。




Continental、Honda e EVにスマートフォン組込デジタルキー供給

2019年9月12日

Continentalがスマートフォン組み込み型のデジタルキー「Continental Smart Access(CoSmA)」をホンダの完全電気自動車(EV)Honda eに供給することを発表した。Honda eは欧州で2020年発売予定である。自動車のキーに加え、スマートフォンで利用するバーチャルキーを提供し、My Honda+アプリの利用によりBLE(Bluetooth Low Energy)経由で遠隔解錠が可能になる。

重要ポイント:CoSmAにより、自動車オーナーは複数のバーチャルキーを入手し、バーチャルキーを送信するだけで同じ自動車を他のドライバーと共有することができる。CoSmAにはContinental.cloud上のバックエンド・キー管理システムも含まれている。AndroidとAppleのスマートフォンで利用できる。同様の取り組みは他社でもみられる。Boschは2017年に「Perfectly Keyless」というデジタル自動車アクセスシステムを導入した。今年7月、VOXX AutomotiveとUniKeyは「キーとしての電話」機能を自動車メーカーや配車サービス事業者、顧客向けに開発する計画を共同発表した。Continentalは昨年、Turoと提携関係を結び「Turo Go」という機能の導入を発表している。HyudaiやVolkswagenなどの自動車メーカーも自社モデルへのバーチャルキー導入を目指している。Volkswagenは2月に英国の自動車サイバーセキュリティ専門企業Trustonicと提携、スマートフォン経由の自動車へアクセスを実現する。




Cepton、 ADAS/自動運転向けlidar Vista-X120を発表

2019年9月11日

米Cepton Technologyが、ADAS(先進運転支援システム)および自動運転向けの最新lidarセンサー Vista-X120を発表した。Ceptonの特許取得済みMMT(Micro Motion Technology)搭載のこの新製品は、水平視野角120°、反射率10%、最長200m先の物体検知が可能だ。コンパクトな組み込み型設計により、車両へのシームレスな統合を実現する。CeptonのHelius認知ソフトウェアと組み合わせにより、自動運転用途の先進物体検知・認知能力を支援する。

重要ポイント:Ceptonは産業向け3Dセンサー製品を専門としている。同社のlidar製品の検知範囲は高解像性、高信頼性、値頃感を備え、急成長しているADASおよび自動運転向けの検知を支援する。新製品はパワーとコストを最適化した共通のコア技術を活用し、量販向けに100ドル水準の小売価格を実現しているという。




LG Uplus、自動運転車試験向け5Gインフラ構築へ

2019年9月5日

携帯通信事業者LG Uplusが、韓国の自動運転用試験用地「K-City」向けに5G通信インフラを構築すると報じられた。K-CityはGyeonggi行政区Hwaseongに位置し、敷地面積は36万㎡、韓国国土交通部が設立dし、中小企業や大学がコネクティッドカーや自動運転車を試験する際に利用できる。5GインフラはC-V2X(セルラー路車通信)やDSRC(専用狭域通信)など、交通信号や近傍の建物といったインフラと自動車を接続する技術をサポートする。

重要ポイント:LG Uplusは2019年末までの韓国主要都市への5Gインフラ配備を目指している。韓国Sejong市との間で、自動運転技術試験プロジェクト実施の覚書に署名しており、Hanyang大学とはレベル4自動運転性能を備えたA1という名称の5G接続自動運転車のデモンストレーションで提携している(「韓国:2019年3月12日:LG UplusとHanyang大学がSeoulで5G自動運転車をデモ」参照)。LG Uplusの他に、KT CorporationとSK TelecomもK-Cityで自動運転技術を試験している。先頃、SeoulとSK Telecomが今年下半期に5G対応ADASをバス1,600台とタクシー100台に搭載するための提携関係を結んだ(「韓国:2019年5月24日:SK TelecomとSeoulが自動運転向けHDマップ技術を開発」参照)。KT CorporationはK-City向けの5GベースのV2X端末開発を計画している。2020年までにレベル3自動運転車の商業化を目指す政府方針に従い、韓国では多くの企業や教育機関が自動運転技術に投資を進めている(「韓国:2017年2月14日:韓国政府、2020年までのレベル3自動運転車商業化を目標」参照)。




TomTomが自動運転技術試験実施へ

2019年9月5日

オランダのナビゲーションシステムメーカーTomTomが、完全自動運転試験の詳細を公表した。対象の自動運転技術には、クラウドソーシング経由で生成された道路のリアルタイム状況を提供するHD(高精細)マップ「TomTom Roadagrams」と、マップストリーミングサービス「TomTom AutoStream」が含まれる。対象車両には8つのレーザースキャナー、ステレオカメラ、6つのレーダーが搭載され、周囲360°の視野を提供する。センサーとスキャナーからのデータはTomTom HD Mapのパラメータに対して処理が行われ、車両ロケーションのピンポイント設定が実現する。TomTom HD Mapは車線モデル、車線配置、交通標識などを含む道路の詳細な再現を提供する。周囲環境を考慮しながら目的地までの道程を計画する。

重要ポイント:TomTomは自動運転技術への取り組みを加速させる計画を発表、ライバルとしてGoogleをターゲットに設定している(「オランダ:2019年2月4日:TomTom、自動運転技術でGoogleをライバル視」参照)。




TeraWatt Technology、高エネルギー密度全固体電池の試作品開発へ

2019年8月23日

TeraWatt Technologyが、高エネルギー密度全固体電池の試作品「TERA3.0」を新たに開発したと報じられた。これまでの記録を塗り替える432Wh/kgのエネルギー密度を達成し、結果は東洋システムを含む第三者機関により実証されている。初期採用は2021年に、完全版は2022年にリリース予定となっている。「TERA3.0はこの30年間優勢だったリチウムイオン電池を超える重要なステップである。より長寿命、より安全、より信頼性の高いデバイスの恩恵を享受できる。リチウムイオン電池生産施設を使用して量産できるよう設計されていることから、メーカーや消費者に莫大な資金負担を強いることなく大規模採用を加速することができる」(SERES電池技術担当シニアマネージャーKen Ogata博士)。

重要ポイント:TeraWatt Technologyは、現在SERESに改称しているSF Motorsの一部門として2017年に設立された。80件以上の特許を申請済みで、次世代電池技術の量産加速に関心を持つ企業に対して戦略的提携や外部投資を受け入れる姿勢を示している。TERA3.0の性能向上を継続するとともに、異なるセルフォーマット、サイズ、エネルギー容量を含む追加設計の開発も実施している。全固体電池はリチウムイオン電池より安全で、充電スピードが速く、容量が大きく、劣化が遅い。多くの企業、大学、OEMも進化する全固体電池技術に投資している。この技術は5~6年後には大規模な利用が見込まれている。




Macronix、NVIDIAの自動運転プラットフォームにフラッシュメモリArmorFlashを供給

2019年8月19日

NVIDIAの自動運転プラットフォーム DRIVE AGX XavierとDRIVE AGX Pegasusに、Macronix Internationalのフラッシュメモリ ArmorFlashが搭載される。このフラッシュメモリはAIベースのレベル2+ADASからレベル5自動運転ソリューション向けのデータ記憶機能を提供する。

重要ポイント:Macronixは自動車やコンシューマ、通信、コンピューティング、ネットワーキングなどの市場向けに広範囲のフラッシュメモリとROM(読み出し専用メモリ)を提供している。ArmorFlashはユニークID、認証、暗号化などの機能を含む先進安全技術の組み合わせを提供し、高密度メモリで優れたセキュリティを実現、データの損傷を防ぐ。NVIDIAの自動運転コンピューティングプラットフォームはMacronixのフラッシュメモリを搭載し、暗号化され整合性が保護された資産をNVM(不揮発性メモリ)に記憶する。ArmorFlashはNVIDIA Xavier SOCとともに、暗号化オペレーション、整合性チェック、セキュリティプロトコル攻撃に対する追加措置を通して安全な通信チャネルおよびプロトコルを支援する。




Henkel、自動車部品向け3D印刷のSYMPAに参画

2019年8月15日

Henkelが、ドイツBMBF(連邦教育研究省)とオーストリアBMVIT(連邦交通省)が支援するSYMPA研究開発プロジェクトにパートナーとして参画すると発表した。このプロジェクトは自動車用途を焦点に、DLP(デジタル光処理)使用の耐久性ステレオリソグラフィー(SLA)製品向けに新素材や印刷手法、後処理技術の開発を目指すという。2018年末に設立されたSYMPAは、パートナー5団体がSLA技術のバリューチェーン全域に関わる専門知識を持ち寄っている。

重要ポイント: SYMPAは2021年末までの3年間で自動車産業向け3D印刷ソリューションの準備段階としてSLAツールボックスを成功させるために立ち上げられた。パートナーとして参画しているInstitute of Aircraft Designは軽量化構造とファイバー強化SLA 3D印刷の専門知識を、Cirp GmbHは自動車向け3D印刷の経験を、Rapid Shapeは環境に対してチューニング可能な高速3D印刷の専門知識を、Joanneum Research and INOCON Technologiesはプラズマコーティング技術と表面改質技術をそれぞれ提供する。自動車用途向け、特にカスタムメイド製品へのSLA技術適応には大きな可能性が認められており、耐久性の低さ、UV安定性の低さといった弱点の克服を目指す。このプロジェクトの重点領域の1つは、高い長期的熱特性および機械特性を備えた新たな感光性ポリマーの開発である。SYMPAでは製品の環境抵抗を高めるため、ポリマーのファイバー強化技術と表面改質技術の向上も目指している。このプロジェクトで開発された素材と技術は産業製品プロセスの要件を考慮したうえで、実際の自動車部品をベースに実証される。




Mahleが軽量バッテリー筐体を導入

2019年8月16日

Mahleが電気自動車向けに新たな軽量バッテリー筐体を開発したことを発表した。熱管理ソリューションが組み込まれており、急速充電が可能、走行用バッテリーを約40%小型化する。「新たなバッテリー筐体コンセプトにより、電気自動車をより経済的に、より環境に優しく、より広い市場へ提供するという目標を達成する」(Mahle企業研究・先進エンジニアリング部門Otmar Scharrer氏)。

重要ポイント:筐体はファイバー強化プラスチック設計で、軽量かつ頑強である。バッテリー小型化は電気自動車のCO2排出量を削減し、バッテリー製造に必要な原材料需要の軽減にも貢献する。急速充電プロセス中に求められる高い冷却性能を実現するため、バッテリーセルは誘電性流体で包囲されている。バッテリーとパワーエレクトロニクス冷却のため、個々の熱管理制御システムに対する要件が大幅に厳格化している。Mahleは先月、電気自動車向けヒートポンプをベースとした新たな熱管理システムを開発した。そのITS(統合熱管理システム)は電気自動車の走行可能距離を7%~20%向上させる。同社は米国を拠点とするOEMと協力し、性能追加とコスト最適化に取り組んでいる。




Continental、フロントカメラと車内カメラを自動運転車に組み込み

2019年8月14日

Continentalが、自動運転車への安全な運転権限委譲を実現するカメラシステムを開発したことを発表した。「Road AND Camera」システムは、内向き赤外線カメラ1台と外向きカメラ1台を組み合わせ、道路前方に向けられたレンズがADAS(先進運転支援システム)にデータを提供する。外向きカメラは優れた暗視特性と、1~8メガピクセルの高解像度を備え、最大125°の開口部が道路を横断する物体の早期検出をサポートする。内向き赤外線カメラは注意散漫なドライバーなど人間の運転任務をモニターし、2台のカメラからのデータは人間への運転権限の委譲判断も支援する。

重要ポイント:システムが運転責任を常時担うレベル5以外の自動運転車には、自動からマニュアル運転への安全な移行がその課題に含まれる。Road AND Cameraシステムは運転権限を委譲する適切なタイミングの判定を、内向きと外向きの両カメラからの情報を使用して支援する。本システムはEuroNACPが2022年以降のEU市場で販売されるすべての新車を対象としたドライバー監視機能のソリューションとしても有効である。Continentalは2021年にこの新たな統合カメラシステムの商業生産開始を計画している。。




Ceptonが自動車スキャン用lidarを導入

2019年6月4日

Cepton Technologiesが、自動車スキャン用高速lidarセンサーSORA-P60の導入を発表した。新lidarは高速移動車両向けに1秒間1,200走査線の高密度点群を提供する。正確な三次元スキャンを提供し物体の自動分類と容積スキャンを実現できるよう設計されている。「SORA-P60には400Hzでスキャンする3本の走査線があり、高速移動物体向けに正確なスキャンを実現する」「400Hzとは1本の走査線が時速50マイルで移動する物体を5センチ毎にスキャンすることを意味する。これはハイウェイを移動する車両のけん引連結金具とトレーラーのサイズをリアルタイムで測定できることと同義だ」(Cepton製品チーフ Jerone Floor氏)。

重要ポイント:Ceptonはマイクロ・モーション・テクノロジー(MMT)を基盤とするlidar技術を自動車や地図、農業、鉱業、警備・監視などの業界向けに提供している。MMTベースのlidarセンサーによって機械式部品の使用を最小限に抑え、SORA-Edgeハードウェアと共に使用すればイーサネット、Wi-Fi、LTE経由でデータを中央処理サーバーに送信する携帯型物体分類および容積測定装置にもなるという。SORA-P60には機械的な摩損を引き起こすことが多い回転部品や摩擦部品がなく、過酷な環境や寒冷気候、塩水噴霧に耐える頑丈な筐体を特徴としている。




American Battery Solutionsが高電圧電池資産をRobert Bosch Battery Systemsから獲得

2019年6月3日

American Battery Solutions(ABS)がRobert Bosch Battery Systemsから高電圧電池用の製造・試験資産を獲得することを発表した。ABSは高電圧電池試験ラボを獲得し、米国オハイオ州Lake Orionの電池パック試作品組み立て用の4万平方フィートのスペースとオフィスをリースする。Robert Bosch Battery Systemsが2009年以来自動車産業向けリチウムイオン電池パックの組み立てを行ってきたオハイオ州Springboroの17万2,000平方フィートの施設も獲得する予定だ。

重要ポイント:ABSは新たに獲得した技術と能力を、主に北米と欧州を対象に、モジュール型電池製品の開発・設計・試験・製造に用いる。ABSはKCK Groupから5千万米ドル投資支援を受けた。「自動車分野での経験を活用し電動化モビリティ電池システムを新たな交通網に提供する。この新しいセグメントでは低コストのリチウムイオン電池がビジネス事例の実現に貢献する。強力な電池システムと柔軟なビジネスモデルによる成長機会はとてつもなく大きい」とDhar氏は述べている。



Goodyear、カリフォルニアで電気自動車の予測型タイヤ修理点検試験を実施

2019年6月3日

Goodyearが米国カリフォルニア州Los Angelesに拠点を置く電気自動車(EV)短期利用会員サービス事業者Borrowと予測型タイヤ修理点検試験を開始することを発表した。Borrowはカリフォルニア州West HollywoodでEV短期利用会員サービス事業を運営している。Borrowはカリフォルニア州San FranciscoにあるGoodyearのイノベーションラボと協力、Goodyear独自のアルゴリズムとBorrowが提供する車両データを使用し、タイヤ修理点検予測およびスケジューリング用クラウド型プラットフォームの試験を実施する。タイヤの修理点検情報を提供し、稼働時間の最大化を目指す。Goodyearは巡回車でこれら車両のサービスに当たるが、いずれは提携ディーラーネットワークや自社所有の小売店が関わる可能性もあることを示唆している。

重要ポイント:GoodyearのBorrowとの試験は、GoodyearがEnvoyと実施している同様の試験(「米国:2019年3月22日:Goodyear、シェア型オンデマンド電気自動車フリート試験でEnvoy Technologiesと提携」参照)と既に完了したTesloopとの試験プログラムに次ぐものにあたる。TesloopはTesla車だけを使用した都市間モビリティサービスを運用していたが、現在はタイヤの修理点検を含むTesla車オーナーへのコネクティッドカーサービス提供にシフトしている(「米国:2019年1月30日:TesloopがTesla車オーナー向けコネクティッドカー・ネットワークを導入」参照)。Goodyearは今後、モビリティサービス向けのタイヤ提供・交換サービスプロバイダという位置付けになる可能性がある。




HERE、自動車セキュリティのUptane Allianceに加入

2019年5月31日

HERE Technologiesが、車載ソフトウェアのオーバー・ジ・エア(OTA)更新のセキュリティ強化に取り組むUptane Allianceに加入したことを発表した。2018年7月設立のUptane Allianceは自動車メーカー、学究分野、政府のセキュリティ研究者から構成されるコンソーシアムで、自動車やその他のエッジデバイスとインフラ向けOTAソフトウェア更新のセキュリティ用Uptaneオープンソース・ソフトウェアの標準化に取り組んでいる。「Uptane Allianceは更新システム保護に関する学術的専門知識と自動車産業分野の知識を結集し、自動車やその他のネットワーク接続されたエッジデバイスを安全に保つ標準を作り出す。HERE Technologyの正式メンバーとしての加入を歓迎している」(Uptane Alliance理事会メンバー、ニューヨーク大学タンドン・スクール・オブ・エンジニアリング教授Justin Cappos氏)。

重要ポイント:OTAソフトウェア更新は今後拡大する。自動車を最新状態に維持し、ディーラーのリコールコストを抑えようという自動車メーカー各社の狙いと一致する。今週前半、BMWがOperating System 7.0を搭載したコネクティッドカー向けにOTAをリリースした。先週にはGMが次世代車両向けに新電子プラットフォームを導入、先進OTA更新を実現している。GMは2023年までにほぼ全モデルにこの新プラットフォームを展開する計画だ。Uptaneは、国家レベルの攻撃にも耐えうる自動車業界初のソフトウェア更新セキュリティシステムを実現すると主張している。HEREはUptaneベースのOTAソフトウェア管理技術「HERE OTA Connect」を自動車メーカーに提供し、クラウドと自動車の間のソフトウェアやデータの安全な遠隔通信を可能にする。




Samsung、Audi A4インフォテインメントに車載プロセッサを供給

2019年5月31日

Samsung Exynos Auto 8890プロセッサが、Audiの新たなA4モデルの先進車載インフォテインメント(IVI)システムに搭載される。先進IVIシステムが標準装備されるAudiの今後のモデルにもExynosプロセッサを供給する予定で、今秋から欧州で発売となる。このプロセッサは新モデルのModular Infotainment Platform(MIB)に供給され、メイン処理ユニットとして機能する。「Audiにとってモビリティは単に目的地への移動ではなく、安全に、かつ楽しく到着することを意味する。プレミアムなドライビング体験のため瞬時かつ正確に反応する最新のマルチメディア・インターフェースをもつ含むインフォテインメントシステムを提供に向けて、Samsungと緊密に連携してきた」(Audiアーキテクチャ&プラットフォーム開発E/EチーフAlfons Pfaller氏)。

重要ポイント:MIBは情報・エンタテインメント装置に素早く反応しドライバーのニーズを予測するAudiの技術である。8個のCPUコアと12個のGPUコアを搭載したExynos Auto 8890プロセッサは、ナビゲーションやマルチメディア再生、車両制御などに対応する。このプロセッサは複数のOSに対応し最高4台のディスプレイを同時に制御可能だという。Samsungは2018年10月、未来の自動車をターゲットとしたチップ向けに3つの異なるExynosブランドを導入した。Exynosブランドの車載プロセッサであるExynos Autoは3つのサブカテゴリ、先進IVIシステム向けExynos Auto Vシリーズ、先進運転支援システム(ADAS)向けExynos Auto Aシリーズ、テレマティクス向けExynos Auto Tシリーズに分かれている。1月にはAudiの次世代IVIシステム向けに「Exynos Auto V9」プロセッサを供給すると発表したが、その導入は2021年の予定だ。



Magna、 新たに2工場建設で中国での存在感強化

2019年5月2日

カナダに本社を置くMagnaが中国で2つの製造工場を開設することを発表した。長沙の第一工場はクロスオーバー向けの複合材リフトゲート生産を開始する。顧客名を公表していない。中国の自動車メーカーGACの子会社であるGAC Component Coとの合弁会社が運営する。上海にある第二工場では4月に生産を開始しており、米国の自動車メーカー向けにアクティブ・エアロダイナミック・グリルシャッターを生産している。「2つの新工場で生産する軽量複合材リフトゲートやアクティブ・エアロダイナミクスなどは、顧客のCO2排出量削減や燃費向上に貢献する」(Magna Exterior Grahame Burrow社長)。

重要ポイント:Magnaは昨年、GACのクロスオーバー向け複合材リフトゲート生産を目的に、GAC Componentと合弁事業契約を締結した。長沙の新工場により、合弁会社は中国市場の他の自動車メーカーからも増加している軽量複合材リフトゲート需要に対応できるようになる。このリフトゲートモジュールは鉄鋼製品に比べ25%の軽量化を実現するほか、設計の柔軟性が高くなる。アクティブ・エアロダイナミック・グリルシャッターは車両の負荷を軽減することで燃費向上と排出ガス削減という課題に対応できるため需要が高く、すでに1,000万台以上に搭載されている。Magnaにとって中国はアジアの最重要市場だ。世界最大の自動車市場である中国で55の生産施設と13のエンジニアリングセンターを運営しており、従業員数は2万2,000人。昨年、Beijing Electric Vehicle(BJEV)との間に電気自動車の合弁会社2社を設立した。1社は完成車製造向け、もう1社はEVエンジニアリング向けである。MagnaはBeijing Hainachuan Automotive Parts(BHAP)との間にも中国の自動車メーカー向けにドアモジュールを供給するための合弁会社を設立している。この合弁会社は上海に生産施設を建設中で、操業開始は2021年の予定である。




Continental、パワートレイン部門の分社化完了

2019年5月1日

Continentalがパワートレイン部門をVitesco Technologiesとして独立分社化する手続きを完了したことを発表した。2019年下半期に部分IPO計画とともに実施する。「社員の99%以上が新会社に移籍するという意向は今回の選択に対する従業員の支持を表している。変化をドライブできる私たちの強さは競争上の強みにもつながる」(Vitesco Technologies CEO、Andreas Wolf氏)

重要ポイント:Vitesco Technologiesには、従来型と電動化駆動装置用システムとソリューションが継承され、Wolfgang Breuer氏率いるエンジン&ドライブトレイン・システムズ部門、Thomas Stierle氏率いるハイブリッド&電気自動車部門、Klaus Hau氏率いるパワートレイン部品部門の部門が設置される。従来型エンジン事業に加えて完全電動化製品も対象とし、トランスミッションシステム用48ボルトシステムおよび統合ハイブリッド製品や完全電気駆動装置向け車軸などを、インテリジェントなエネルギーおよび熱管理システムで最適化された高効率パワーおよび充電エレクトロニクスおよびバッテリー管理システムと組み合わせて提供する。パワートレイン部門の分社化は一連の組織再編計画の第一弾だ。Continental Groupは「Continental AG」というホールディング組織の下、ラバー技術、オートモーティブ技術、パワートレイン技術の3つのグループセクターに分けられる。




Google、米英でGoogle Map上に利用可能EV充電ポイントのリアルタイム情報表示

2019年5月1日

Google Mapの最新アップデートにより、米国と英国のEVドライバーはリアルタイムで充電ポイント情報にアクセスできるようになった。「EV充電ステーション」を検索するだけで、Chargemaster、EVgo、SemaConnectなどが提供する充電情報を見ることができる。まもなくChargingPointからの情報も含まれるという。検索により、現在利用可能な充電ポイント数などのリアルタイム充電情報が、所在地、ポートタイプ、充電速度など関連情報とともに提供される。

重要ポイント:Google Mapは2018年10月にEV充電ステーション情報の提供を開始した。TeslaとChargepointがグローバル、SemaConnectが米国、ChargeMasterとPod Pointが英国、Chargefoxがオーストラリアとニュージーランドとなっている。最新のアップデートではさらに充電ポート数、充電ポイントの使用ステイタスも分かるようになった。「EV充電ステーションまで行ったらポートが全て塞がっていて、数分間から数時間待つしかなかった」とGoogle Mapの製品マネージャーであるAlex Donaldson氏はブログに書いている。「米国と英国では充電ポートの利用状況をリアルタイムで見ることができる」。




Faurecia、日本に排気システム新工場建設へ

2019年5月1日

Faureciaが日本の福島県郡山市にクリーンモビリティ製造工場を建設することを発表した。Faurecia Clarion Electronicsが所有する9,000㎡の工業用地に建設され、乗用車および商用車向けの排気システムを製造する。当初50人を採用し、2020年8月に操業開始する。「日本初のクリーンモビリティ工場として日本の顧客向けにさらなる開発を進め、Faurecia Clarion Electronicsとの相乗効果を生み出していく」(Faurecia Japan Keyvan Kargar社長)。

重要ポイント:Faureciaは先頃、インフォテインメントやオーディオシステム、ヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)および先進運転支援システム(ADAS)の大手サプライヤーであるクラリオンの買収を完了した。先月にはFaureciaの4番目のグループとして埼玉県に新たな事業グループ「Faurecia Clarion Electronics」を立ち上げ、2022年までに20億ユーロ超の収益を計画している。昨年4月には横浜市にシート事業、インテリア事業、クリーンモビリティ事業向けの技術センターを開設した。また合弁会社2社を通じて日本の自動車メーカーとも強力な関係を有しており、京都工芸繊維大学など研究機関とも関係を築いている。




PowerCell、BoschとS3燃料電池スタックの生産販売で提携

2019年4月30日

PowerCellが、自動車向けS3燃料電池スタックの開発、生産、販売でBoschと提携関係を締結した。S3の共同開発に加え、生産開始から7年間、セダン、トラック、バス向けの改良型PowerCell S3の生産・販売の独占権をBoschが所有し、PowerCellはBoschから5,000万ユーロ(5,570万米ドル)のライセンス料・特許使用料を受け取る。「PowerCellとの提携は燃料電池分野におけるBoschの強さをさらに強化する。この任務に決意を持って取り組み、市場を開拓する」(Boschモビリティソリューション事業部門チェアマン Stefan Hartung博士)。

重要ポイント:今年1月に両社の提携が最初に発表された際は、PowerCellがBoschの車載燃料電池システムに燃料電池スタックを供給すると報じられていた。PowerCell S3の現行バージョンは出力範囲30~125 kWで、純粋水素で駆動しPEM技術に基づいており、鉄鋼製バイポーラ板を備え、過酷で変化の大きい環境下にも耐えられ機能することができるという。PowerCellはS2燃料電池スタックとS3燃料電池スタックをさまざまな自動車メーカーに供給している。




LuxoftとTrend Micro、コネクティッドカー向けサイバーセキュリティソリューション導入で提携

2019年4月4日

LuxoftとTrend Microが、コネクティッドカーに対するサイバー攻撃の脅威を検出し、対策を講じる侵入検知システム(IDS)と侵入防止システム(IPS)を共同開発する提携を結んだ。IDPSサイバーセキュリティソリューションは、データ収集・検出エンジンを含み、マシンラーニング技術による機能強化で通信、挙動、部品状態の異常を認識、V2X(vehicle-to-everything)通信を保証、電子制御ユニット(ECU)など自動車部品の安全な作動を確立、脅威調査と予防的制御機構による持続可能なサイバーセキュリティ保護を提供する。「コネクティッドカーやモビリティ向けの総合サイバーセキュリティソリューションを提供し、安全性と信頼性の優れたモビリティを可能にする」(Luxoftオートモーティブ担当取締役副社長、Alwin Bakkenes氏)。

重要ポイント:自動車メーカー各社は新型モデルに高性能なコネクティビティと運転支援機能を装備しているが、これは一方でサイバー攻撃のリスク増大を意味する。「このソリューションはサイバー攻撃の脅威をブロックするために必要な緩和措置を構築可能にする。Luxoftのオートモーティブ分野の技術とTrend Microのサイバーセキュリティ技術を組み合わせ、車載システムの新たな挑戦にソリューションを提供する」(Trend Micro IoTセキュリティ担当取締役副社長大三川彰彦氏)。Trend Microは2018年2月にPanasonicとコネクティッドカー向けサイバーセキュリティソリューションの共同開発を行うための提携を結んだ。両社は加速や操縦、ブレーキのような主要な運転機能とともにナビゲーションシステムやテレマティクス装置など車載インフォテインメント装置も制御する自動車の電子制御ユニット(ECU)に対する侵入の検出や防止が可能なソリューションの設計を進めている。




TomTom、MG Indiaの新コネクティッドカーにナビゲーション部品を供給

2019年4月2日

TomTomが、MG Indiaの新コネクティッドカーHector SUVに、経路決定ソフトウェア、ライブ交通サービス、TomTom IQ Mapsを提供することが明らかになった。「戦略パートナーとしてTomTomを迎え、インドMGのお客様に総合的な技術体験を提供できることを誇りに思う。MGの自動車を常に最新の状態に維持することで、他に例を見ないシームレスなコネクティッドモビリティ体験をお客様に提供していく」(MG IndiaのGaurav Gupta最高商務責任者)。TomTomのIQ Mapsは、地図の自動更新を可能にする人工知能技術を採用し、信頼性が高く正確な車載ナビゲーションをユーザーに提供する。

重要ポイント:TomTomのConnected Navigation Systemには、リアルタイム地図、組込型ナビゲーションソフトウェア、交通・速度違反取り締まり対策、駐車、燃料、気象といった一連のコネクティッドサービスが含まれている。TomTom HD Mapは車線モデルや車線形状、交通標識などを含む道路状況を高精度で描写し、その精度は数センチメートル単位に達するという。MG Motorは中国SAICの所有企業であり、Hectorを国外市場に、例えばWuling Almazとしてインドネシアに、またBaojun 530として中国市場向けに販売している。インド市場においてはHyundai Tucson、Jeep Compass、また今後発売のTata Harrierなどと競合する。GujaratのHalol工場で現地生産され、組込型SIM(eSIM)を装備し、オーバー・ジ・エア(OTA)対応になる予定だ。。




Cohda Wireless、ドイツでV2X技術を試験

2019年4月1日 – Automotive Mobility

オーストラリア企業のCohda Wirelessが、Berlinの都市型試験施設でV2X(Vehicle-to-everything)技術の試験を実施することが明らかになった。Cohda Wirelessは同社製MK5オンボードユニット(OBU)とロードサイドユニット(RSU)をドイツ連邦交通・建設・都市開発省(BMVI)出資の研究プロジェクト DIGINET-PSに提供する。このプロジェクトはコネクティッドカーや自動運転車などの技術を実生活条件で運用するオープンテスト環境を構築し、都市型モビリティの課題解決を目指す。Cohda Wirelessの最高技術責任者であるPaul Alexander教授は、「当社のV2X-Locate技術はビルの谷間、トンネル、地下駐車場など、GNSS(全球測位衛星システム)が弱い環境でも車両の正確なポジショニングを把握する。DIGINET-PSプロジェクトには、私たちのポジショニングソリューションの効果を示せる地下駐車場が含まれている。大型車を停車させないことで交通の流れを促進するFreight Signal Priority(貨物優先信号)構想についても、当社の経験を共有したい」と述べた。

重要ポイント:2018年12月、Cohda WirelessはオーストラリアでのIpswichコネクティッドカー試験の一環として、複数のC-ITS安全性アプリケーションの試験用に同社のオンボードユニットを提供することを発表した(「オーストラリア:2018年12月28日:Cohda Wireless、IpswichでC-ITS試験開始」参照)。2018年10月、同社は南オーストラリア州政府からAdelaideでの自動運転車試験の許可を取得した。2017年3月、同社は南オーストラリア州政府より自動運転技術試験のため200万米ドルの資金を受けている。




Continental、 キーレス技術システムをHiyacarカーシェアリングプラットフォームに提供

2019年3月26日

Continentalが、QuickStartというキーレス技術システムを英カーシェアリングプラットフォーム Hiyacarに提供する。キーレスシステムでは物理的に鍵が存在しない。Hiyacarは顔認識技術を用いたドライバー承認を組み込んだ。「回路を変更することなく遠隔でロック操作やエンジンスターを可能にするKaaS(Key as a Service、サービスとしてのキー)ソリューションは、エリアを越えた拡張性を提供する」と述べている。

重要ポイント:QuickStartキーレス技術システムは鍵の受け渡しを不要にし、シームレスな体験を提供する。Continentalではタイヤサービス、フリート管理からスタンドアロン製品としてのソフトウェアまで、先進ソリューションの提供を通した新モビリティサービスを目標としている。2015年にITSビジネスユニットを開設し、米国カリフォルニア州San Joseに本部を、中国、ドイツ、日本、シンガポールにも拠点を設置した。2018年11月、Turoは自動車の位置特定とロック解除を可能にする”Turo Go”アプリの導入を目指してContinentalと提携した(「米国:2018年11月28日:カーシェアリング企業TuroがTuro Goアプリ導入に向けContinentalと提携」参照)。2018年7月にはGeneral Motors(GM)のモビリティ会社であるMavenが、OnStarキーレスエントリー機能の活用で鍵の受け渡しを不要にしたカーシェアリングプラットフォーム上にピア・トゥ・ピアシェアリングを含むプラットフォーム拡張を実施した。2019年2月、Volkswagen(VW)と英国のモバイルサイバーセキュリティ企業Trustonicが、スマートフォンを使った自動車へのアクセスやデジタルキーの安全なシェアによるアクセス許可をスマホ経由で実現する協業を発表した(「ドイツ:2019年2月26日:VW、Trustonicとバーチャルキーシェアリングアプリのプロジェクトを実施」参照)。




FAW、Tencent、Alibabaなど中国企業11社がNEVカーシェアリング基金を設立

2019年3月22日

FAW、Tencent、Alibabaを含む中国の自動車およびインターネット関連大手11社が、新エネルギー車(NEV)に中心にライドシェアリング産業に投資するため97億6,000万元(14億6,000万米ドル)の合弁会社を設立することを、Gasgooが報じた。Nanjing Lingxing Equity Investment Partnership Enterpriseと称するこの提携には、Tencent、Alibaba、その他3投資家が引き受ける22億5,000万元の資本金と、Suningからの17億元、Changan Automobileからの16億元、FAW Groupからの16億元、Dongfeng Motorからの16億元の資本拠出が含まれる。

重要ポイント:この提携はコネクティビティとシェアリングを特徴とし、高い安全性と効率を提供するインテリジェント・モビリティ・エコシステムを構築する目的で結ばれた。今年1月、Changan AutomobileとHuaweiがChangan-Huawei共同イノベーションセンター公開を発表した(「中国:2019年1月18日:Changan AutomobileとHuaweiが共同イノベーションセンター公開に向け連携強化」参照)。3月にはVolkswagen(VW)と同社の中国合弁事業パートナーFAW-VWが、FAW-VWブランドモデル向けの新たなデジタルサービスを2019年以降に共同開発することを発表している(「中国:2019年3月22日:VWとFAWがコネクティッドカーサービスの合弁会社を設立」参照)。




NXP、コネクティッドカー用ネットワーク処理チップセットを導入

2019年3月1日

NXP Semiconductorsが、コネクティッドカーのデータ価値を引き出すネットワーク処理チップセットをドイツ・Nuremberg開催のEmbedded World 2019で公開することを明らかにした。車載ゲートウェイ用に設計されたMPC-LSチップセットは、MPC5748Gマイクロコントローラーと企業ネットワーク用LS1043A通信プロセッサーを組み合わせ、サービスゲートウェイに必要な性能とネットワーク機能を提供する。クアッドコアのサービスとエッジアナリティクス用64ビットArmプロセッサー、高帯域ネットワーク用10ギガ/5ギガビットイーサネットインターフェース、イーサネットパケットアクセラレーションオフロードプロセッサーを備え、トラステッドブートや暗号化、安全キー管理のためのハードウェアセキュリティと、CAN FD、LIN、FlexRayTMネットワークからのデータをリアルタイム処理する機能も有している。「MPC-LSチップセットは車載と企業用のネットワーク処理技術をパワフルに組み合わせており、車載サービスとエッジプロセッシングに新時代を開く」「2020年には大量生産車への配備を予定している」(NXPオートモーティブ・コネクティビティ・セキュリティ担当バイスプレジデント Jake Alamat氏)。

重要ポイント:コネクティッドカーから生成される膨大なデータは、利用ベース自動車保険(UBI)、予防メンテナンス、オーバー・ジ・エア(OTA)ソフトウェア更新のほか、安全性、セキュリティ、ユーザー体験などの分野でも商機となるが、サービス指向ゲートウェイがデータを安全に処理して送信する必要がある。リアルタイムのアプリケーション処理と車載・企業ネットワーク技術を統合したMPC-LSは、すでに受注生産可能な状態にあるという。




Cepton Technologies、米国事業を拡大

2019年3月1日

米国拠点のスタートアップ企業、Cepton Technologiesが米国ミシガン州Detroitに新オフィスを開設した。「手頃な価格で長距離・高解像度・小型ライダーセンサーを大量生産し、自動運転を市場投入するお客様を支援する」とCeptonの共同設立者兼CEO、Jun Pei氏は言い、「Detroitオフィス開設は緊密な連携を通してお客様の目標達成に貢献し、私たちのソリューションを進化させるためにも戦略的に有効な判断だ」と述べている。

重要ポイント:2016年創業のCeptonは、車両用と産業用マッピング市場向け3Dライダー製品の専門企業だ。4種類のライダーセンサーを提供しており、うち3種類はVistaブランド、残る1種類はSoraブランドから販売している。本社はカリフォルニア州San Joseにあり、創業後3年間で70以上の顧客と契約したという。Detroitオフィスは、パートナー企業であるMay Mobilityや小糸製作所の子会社North American Lightingとの連携にも貢献すると期待される。2018年8月、Ceptonは小糸製作所と、超小型ライダーMicro-Motion Technology (MMT)の供給契約を締結した。小糸製作所はCeptonのライダーを自動運転車向け車載照明システムに組み込む。




CATLがFAWと合弁事業設立

2019年2月28日

中国を拠点とするバッテリーメーカー、Contemporary Amperex Technology Limited(CATL)が国営企業FAWと電気自動車用バッテリー製造の合弁事業を立ち上げたと報じられた。National Business Dailyによると、持ち株比率はCATLが51%、FAWが49%。リチウムイオン電池や電源バッテリー、超大容量エネルギー貯蔵バッテリー、バッテリーシステムなどの開発・製造・販売と関連アフターサービス、技術コンサルテーションを行う。

重要ポイント:CATLは電気自動車用バッテリー製造分野で最も優位に立つ企業だ。複数の中国OEM大手がCATLと提携している(「中国:2019年2月25日:BAIC BJEV、CATLとPride Powerとのバッテリー供給新規契約を発表」参照)。SAIC MotorとGAC MotorもCATLとの合弁事業契約に合意、サプライチェーンにバッテリー研究開発を効果的に組み込む取り組みを進めている。




Savari、C-V2X相互運用性の共同試験でRohde & Schwarzと提携

2019年2月28日

Savariが、Rohde & SchwarzとC-V2X(cellular vehicle-to-everything)運用試験で提携したと発表した。SavariのC-V2Xミドルウェアが、Rohde & Schwarzの3GPP LTE-V2X PC5相互運用試験用CMW500広帯域無線通信ティーザーのための被試験装置向けに選ばれたという。Rohde & SchwarzはC-V2Xベースの通信アプリケーションのシミュレーションや開発、試験用ソフトウェアツールを実行する同社のR&S CMW500プラットフォームとR&S SMBV100A/B GNSSシミュレータの性能を拡張した。同社のソリューションはC-V2Xモード4用3GPPラジオアクセスレイヤーと領域特化ITSプロトコルレイヤーをカバーしており、C-V2Xの安全関連シナリオをラボ環境で徹底的に評価することを可能にする。「Savariとの協力によって自動車業界向けに検証済みのソリューションを提供し、道路の安全性と移動の利便性の向上に貢献できることを嬉しく思う」「道路安全製品ソリューションに信頼性をもたらすには、徹底した検証が欠かせない。Savariとの協力により、相互運用性や安全性で妥協することなく市場投入までの期間を確実に短縮する」(Rohde & Schwarzオートモーティブ市場セグメント担当バイスプレジデント Jürgen Meyer氏)。

重要ポイント:Savariは自動車やスマートシティ向けの最先端無線センサーやソフトウェアを専門とし、データを車両間、交通信号やスマートフォンなど道路側インフラと共有するためのV2X無線技術を開発してきた。Rohde & Schwarzは電子試験機器に特化した企業で、R&S CMW500は無線装置のエアインターフェース試験用ユニバーサルテスターとして開発・生産の全段階に対応し、セルラー/非セルラー無線技術全てに対応している。Savariは同社のC-V2Xソリューションの製品化と今回の協力関係が、相互運用試験への道筋を整え、自動車業界向けのシステム試験環境になることを期待している。




Appleが自動運転の安全性に関する「白書」を公開

2019年2月21日

Appleが、米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)に「自動運転システムの安全性に対するアプローチ」と題する全7ページの文書を提出したことをAutomotive Newsが伝えた。人工知能とマシンラーニングを使用して自動運転システムの知的機能を高める手法を解説し、自動運転システムの利点を要約した内容となっている。「自動運転が持つ可能性に心躍らせている」と述べ、「道路安全性の向上、モビリティの拡大、幅広い社会的利益の実現という3つの主要領域において、自動運転が人間の体験を大幅に向上させるという展望を持っている」と説明した。Appleではライダーやレーダー、カメラなどを装備したレクサス SUVを使用、自動運転モードのときも人間のセーフティ・ドライバーを必ず乗車させているという。

重要ポイント:この文書は、年間のディスエンゲージメント(人間が運転を代わる必要性の発生機会)数と走行距離を自動運転車企業別にレポートしたカリフォルニア州車両管理局(DMV)の最新データ発表を受けて作成された。Appleは70台以上の自動運転車で構成されたフリートを使用し、カリフォルニア州で7万9,745マイル(12万8,337km)のテスト走行を実施、ディスエンゲージメント数は6,951、1.15マイルに1回となり、業界最下位だった。安全性評価を提出したのはAppleが11社目で、Waymo、Ford、General Motors、Zoox、Nuroなどスタートアップ企業も提出済みである。




TomTom、自動運転技術でGoogleをターゲットに

2019年2月4日

オランダの衛星ナビゲーションシステムメーカーTomTomが、自動運転技術への取り組みを加速し、GoogleをベンチマークにしていることをAutomotive News Europe(ANE)が報じた。TomTomは自動運転技術の将来的な主要基盤としてマッピング技術に巨額の投資を行ってきており、カスタマイズ・ソリューションの創出のためにOEMと協調することを強く望んでいる。TomTom取締役Antoine Saucier氏は、自動運転技術分野では明らかにGoogleが強力な競争相手になると述べた。「Googleが弊社マップ製品の顧客だった時期もあったが、彼らは自社製品を追求する道を選んだ。弊社同様にビルトイン・システムを推進しているように感じられる(Renault-Nissan-Mitsubishi連合やVolvoとAndroid OSを組み込む合意を発表済)が、自動車メーカーとの協業は複雑な全体調整と連携が必要だ。競争は大歓迎だが、業界サイクルへの対応には学習も必要であり、今は幸運を祈るしか言えない。弊社はすでに欧州ではPSAと、また三菱とも協業している。Googleがスタートする2021年、彼らの着地点をまずは見なければならない」と語った。

重要ポイント: TomTomのマッピング技術への巨額投資は、同社が世界最大の衛星ナビゲーションメーカーから自動運転技術の戦略プロバイダー大手に転換するための基盤だとSaucier氏はいう。ライバルのGarminは同様の投資は行っておらず、従来の海運・航空技術システム分野に製品ポートフォリオを多様化している。TomTomは、その企業規模と巨額投資でGoogleと正面からぶつかることになるようだ。Nokiaのマッピング部門だったHEREに投資しているDaimler-Audi-BMW連合も、同じくライバルとなるだろう。




Baidu、スマートシティ支援のAIクラウドコンピューティングセンター設立を計画

2019年2月4日

中国の人工知能(AI)大手Baiduが中国北部都市BaodingにAIクラウドコンピューティングセンター設立を計画しているとXinhua News Agencyが伝えた。同センターはデータ蓄積と高機能計算処理能力を使用してスマートシティ開発を支援する目的で設立され、中国各都市の交通の監視や制御を担う。

重要ポイント:同施設はBaiduがShanxi省Yangquanに設立した拠点に続く同社2つ目のAIクラウドコンピューティングセンターとなる。2018年11月、Baiduは自動運転やコネクティッドロード、高効率都市などを推進するACEプログラムを立ち上げた。AI技術への投資を積極的に進めており、自動運転車の製造に向けた動きもAI企業としてのポジション強化を支援する。Changsha市当局との提携は2019年までに100台の自動運転タクシーを同市に配備することにつながった。Fordとは中国で自動運転車をテストする2年間のプロジェクトを行い、2019年末までにBeijingの指定道路で実証実験を行う。2017年7月に設立した自動運転プラットフォームApolloは自動運転の主要な特性や機能を全てサポートするとし、自動車メーカー、ティア1サプライヤー、その他企業に対する参加を強く働きかけ、現在までに130社以上のパートナーを獲得している。




HoloMatic、Velodyne製ライダー搭載のスマートバレーパーキングソリューションを導入

2019年2月4日

中国のスタートアップ企業HoloMaticが、HoloParkingというスマートバレーパーキング・ソリューションに米国を拠点とするライダーサプライヤーVelodyneが提供するライダーシステムを搭載する。Velodyneによると、HoloParkingは駐車スペースを検索し、24時間365日あらゆる気象条件下で稼働し、駐車場の入口でドライバーがクルマから降りたあと人的な監視なくクルマの駐車動作を完了させる。ピックアップはドライバーがリモートでシステムを起動するとクルマが駐車スペースから自動運転で乗車エリアまで移動してくるという。「多くのドライバーが駐車スポットを長時間探し回り焦った経験をもつ。HoloParkingはドライバーをストレスから解放する」(HoloMatic創業者兼CEO、Kai Ni博士)。HoloParkingは、Velodyneが提供する周辺環境の高解像度・三次元情報ライダーセンサーを搭載している。「Velodyneが提供する業界最高クラスのライダーセンサーにより、HoloParkingシステムは複雑な構造をもつ駐車施設や厳しい気象環境、自動車周辺の人や物体などの中もナビゲートできる」(Ni博士)。

重要ポイント:HoloMaticは2017年6月に創業した。Nil博士は以前、Baiduでシニアサイエンティストとして、またLeEcoの自動運転ユニットのバイスプレジデントとして活動していた。HoloMaticは最先端人工知能(AI)技術に基づく自動運転ソリューションの提供に重点を置く。HoloParkingは暗い照明環境や、人やクルマが混在する複雑な構造の駐車施設などを含め、幅広い環境で稼働するという。HoloMaticはまず今年上海で商用サービスを開始したのち、中国20都市以上、各都市あたり最低20駐車場にHoloParkingを提供することを目標としている。スマートバレーパーキングは自動運転技術を開発する企業にとって重点領域の1つだ。2018年11月、電気自動車のスタートアップ企業であるSF Motorsが、完全自動駐車の設計と手法に関し、米国特許商標庁の特許を確保した。同社はその技術によって複雑な駐車エリアでもオペレーターの介入なしに自動駐車を実現できるという。2018年9月、DaimlerとBoschが中国北京で共同開発した自動バレーパーキングのデモンストレーションを実施した。この技術によって、利用者はスマートフォンを使って自動車を呼び戻したり、自動車を指定の空間に移動させたりすることができる。




RH Electronics、Foresight Autonomous Holdingsに投資

2019年2月4日

イスラエルを拠点とする自動車ビジョンシステム企業、Foresight Autonomous Holdingsが、RH Electronicsと開発サービス契約、コンサルティングサービスの製造・エンジニアリングに関する覚書、投資契約を締結した。RH ElectronicsはForesightの発行済み株式資本1%を100万米ドル(2019年1月28日時点のNasdaqおよびTASE株式市場価格に対し133%の上乗せ)で購入する。さらにRHはForesightの自動車ビジョンシステムの開発・生産プロジェクトとして、同社の認定請負業者であるTonson Labsを通してForesightsの自動運転向け4カメラビジョンシステムであるQuadSight向けにチップベースのFPGAおよびASICソリューションを開発する多段階プロジェクトに着手する。RH Electronicsは今年末までにFPGA基盤プラットフォームコンセプトの証明を提供する。この開発契約でRHに(主としてTon-Sonに)支払われる基礎報酬は(発生した場合には時間単位の課金対象となる、将来起こりうるForesightの要件の変化は考慮せず)、合計で約125万米ドルになるという。報酬は合意されたマイルストーンへの到達を条件として分割で支払われる。ForesightとRH Electronicsには別の覚書に基づく製造サービスもあり、Foresightが要求した場合にQuadSightシステムを非量産ベースで生産することが合意されている。「この提携はForesight技術の目標達成と開発拡大を後押しする重要なものだ。半自動と自動運転車に自社技術を組み込むことを目標としており、一連の契約はこの目標達成に向けた重要なステップになる」(Foresight CEO、Haim Siboni氏)。「RH のForesightへの投資は私たちとその技術に対する大きな信頼の表れであり、RHがForesightのビジョンにとって最良のパートナーであることを示している」。

重要ポイント:昨年12月、両社は「開発と投資に関する合意」を締結した。Foresightは、自動車産業向けのステレオ/クワッドカメラビジョンシステムおよび携帯・車対モノ(CV2X)ソリューションの開発と商業化を専門とする。同社のビジョンシステムは3Dビデオ分析、画像処理用先進アルゴリズム、センサーフュージョンに基づいており、先進運転支援システム(ADAS)、半自動および自動運転車市場をターゲットとしている。先月、米国・ラスベガス開催のCES 2019で自動運転車向けQuadSightビジョンシステムを展示した。QuadSightは、完全な暗闇、雪、雨、霧、砂嵐、強い太陽光など、あらゆる気象・照明環境下で、警告エラーがほとんどゼロ、100%に近い障害物検知を実現できるよう設計されている。昨年6月、ForesightはMeitav Dash GroupやPsagot Investment Houseなど国内投資家と、2,500万イスラエルシェケル(690万米ドル)調達の私募契約を締結した。




Continental、Kathrein Automotiveの買収を完了

2019年2月5日

Continentalは、Kathrein Automotive GmbHの買収について当局からの承認を受けたことを発表した。Kathreinは車載アンテナソリューションの大手プロバイダーで、欧州、北米、南米、アジアの8ヵ国で活動しており、従業員は1,000名以上。Kathrein Automotiveの従業員と拠点は全て、Continentalに合流する。

重要ポイント: 2018年10月、ContinentalはKathrein SEとの間でその完全子会社であるKathrein Automotiveの買収の最終契約に署名した。Kathreinはトランスミッションやレセプションシステムを専業としている。モバイル通信(2Gから5G)向けのアンテナ、GPS、Galileo、Glonass、Beidoo、車対車(C2C)通信、車対モノ(C2X)通信、専用狭域通信(DSRC)、補償器、インテリジェント・アンテナシステム、RKE、FZV、キーレスエントリー、独立車両ヒーター、TV、デジタルラジオ受信(DAB、SDARS)、アナログラジオ受信(AM、FM)などの製品を提供している。車載アンテナを通じて、メーカーは自動車向けコネクティビティを改善することができる。Continentalは、リモートアクセスキーからナビゲーション、テレマティクスまで、ワイヤレス通信サービスを提供する22以上のアンテナ機能を現在のクルマの特徴と定義する。Kathrein Automotiveの獲得により、Continentalはロッドアンテナからインテリジェント・アンテナ・モジュールまで幅広い製品の提供が可能になり、車両対モノ(V2X)通信や5Gネットワークソリューションの提供に向けた準備が進むなか、最先端アンテナ需要の高まりに対応していく。両社はこれまでにも2つのコネクティビティ・ソリューション、「インテリジェント・アンテナ・モジュール」と「多機能スマート・デバイス・ターミナル」の開発で協力しており、この2つはすでに商品化されている。インテリジェント・アンテナ・モジュールは、アンテナと電子部品を1つのモジュールに組み入れることにより、これまで車両周辺に分散していた複数の単一アンテナを一掃して配線を簡素化するほか、省スペース化と信号品質の向上を実現する。多機能スマート・デバイス・ターミナルは、ドライバーのモバイル端末をクルマに統合する。ドライバーがスマートフォンをコクピットのトレイに置くだけで近距離無線通信(NFC)やBluetoothが利用でき、車載インフォテインメントへの接続やワイヤレス充電、信号品質を飛躍的に向上させるためのアンテナと車外アンテナとのリンクが可能になる。ContinentalはCES 2019で、超フラット設計で性能が大幅に向上した最新世代のインテリジェント・アンテナ・モジュールを公開した。これはKathreinが開発した手法に基づいた製品で、5G対応、4x4マルチ入出力、複数のトランスミッターと受信チャネルを通したデータの同時伝送を実現している。




LGとMicrosoft、インフォテインメントと自動運転技術で提携

2019年1月16日

LG ElectronicsがMicrosoftと自動車向け先進インフォテインメント技術と自動運転技術の開発で協力することを発表した。MicrosoftのAzureクラウドと人工知能(AI)技術を活用し、自動車産業向けデジタルプラットフォーム開発を加速させる。これによりMicrosoftのAIノウハウをLGの先進運転支援システム(ADAS)、ドライバー状態監視カメラ(DSM)、多目的フロントカメラなどの製品に適用できるという。LGはMicrosoftのVirtual Assistant Solution Acceleratorを自社のインフォテインメントシステムに使用し、道路から得たデータを自動アップロードし自動運転ソフトウェアを支援するライブラリを構築するMicrosoft Azure Data Boxも利用する。

LGではデジタル開発・試験基盤構築も計画している。Microsoft Azureがサポートする高性能コンピューティング(HPC)とグラフィカルプロセッシングユニット(GPU)により、自動運転ソフトウェアが学習を深化させるための時間が短縮される。AzureはAI自動運転ソフトウェアがドライバーの示す多様なパターンを学習し、歩行者と対象物を認識・区別するための支援も行う。ドライバーはLGインフォテインメントシステムで交通状況をチェックしたり、レストランを検索したり、好みの曲を呼び出したりできるようになる。「Microsoftの最先端クラウドインフラと急成長するLGの自動車部品事業とを組み合わせることで、自動運転分野の進化が加速することを期待している」(LGのVehicle Component Solutions Company社長Kim Jin-yong氏)。「MicrosoftとLGの技術の組み合わせが自動運転用AIの新標準となることを確信している」。

重要ポイント:LGはコネクティビティ、電気モビリティ、自動運転などの新ソリューション開発分野で同社のVehicle Component Solutions事業の拡大に意欲的だ。米AEyeとはADAS向け認知・感知ソリューション開発で提携を結び、2022年の量産を目標にレベル3自動運転ソリューションを開発する。Audioburstとの協力では、次世代車内インフォテインメントシステムの開発を行い、AudioburstのDeep Analysisアプリケーションプログラムインターフェース(API)上で音声サーチ、コンテンツへのアクセス、新しい検索などを提供する。Microsoft AzureクラウドとAIソリューションは、自動車メーカーやサプライヤーが次世代自動車向けソリューション開発に広く利用されている。2018年9月、VWは専用クラウドソリューション「Volkswagen Automotive Cloud」の開発でMicrosoftと提携し、その全ブランドを対象に自動車の相互接続やクラウドベースのモビリティサービス、顧客サービスを最適化する。




LGとMicrosoft、インフォテインメントと自動運転技術で提携

2019年1月16日

LG ElectronicsがMicrosoftと自動車向け先進インフォテインメント技術と自動運転技術の開発で協力することを発表した。MicrosoftのAzureクラウドと人工知能(AI)技術を活用し、自動車産業向けデジタルプラットフォーム開発を加速させる。これによりMicrosoftのAIノウハウをLGの先進運転支援システム(ADAS)、ドライバー状態監視カメラ(DSM)、多目的フロントカメラなどの製品に適用できるという。LGはMicrosoftのVirtual Assistant Solution Acceleratorを自社のインフォテインメントシステムに使用し、道路から得たデータを自動アップロードし自動運転ソフトウェアを支援するライブラリを構築するMicrosoft Azure Data Boxも利用する。

LGではデジタル開発・試験基盤構築も計画している。Microsoft Azureがサポートする高性能コンピューティング(HPC)とグラフィカルプロセッシングユニット(GPU)により、自動運転ソフトウェアが学習を深化させるための時間が短縮される。AzureはAI自動運転ソフトウェアがドライバーの示す多様なパターンを学習し、歩行者と対象物を認識・区別するための支援も行う。ドライバーはLGインフォテインメントシステムで交通状況をチェックしたり、レストランを検索したり、好みの曲を呼び出したりできるようになる。「Microsoftの最先端クラウドインフラと急成長するLGの自動車部品事業とを組み合わせることで、自動運転分野の進化が加速することを期待している」(LGのVehicle Component Solutions Company社長Kim Jin-yong氏)。「MicrosoftとLGの技術の組み合わせが自動運転用AIの新標準となることを確信している」。

重要ポイント:LGはコネクティビティ、電気モビリティ、自動運転などの新ソリューション開発分野で同社のVehicle Component Solutions事業の拡大に意欲的だ。米AEyeとはADAS向け認知・感知ソリューション開発で提携を結び、2022年の量産を目標にレベル3自動運転ソリューションを開発する。Audioburstとの協力では、次世代車内インフォテインメントシステムの開発を行い、AudioburstのDeep Analysisアプリケーションプログラムインターフェース(API)上で音声サーチ、コンテンツへのアクセス、新しい検索などを提供する。Microsoft AzureクラウドとAIソリューションは、自動車メーカーやサプライヤーが次世代自動車向けソリューション開発に広く利用されている。2018年9月、VWは専用クラウドソリューション「Volkswagen Automotive Cloud」の開発でMicrosoftと提携し、その全ブランドを対象に自動車の相互接続やクラウドベースのモビリティサービス、顧客サービスを最適化する。




HERE、 AudiとDaimlerにライブ交通情報サービス提供

2019年1月17日 – Automotive Mobility | Headline Analysis

HERE Technologiesが、MercedesとAudiにライブ交通情報を提供する企業に選ばれたとSmart Highwaysが報じた。Mercedesの2019年モデルCクラス、Eクラス、Sクラスのセダン、クーペ、ワゴンで同サービスが利用可能になる。Audiは2019年上半期に北米と欧州で発売される新モデル全車で利用可能になり、Bentley、Bugatti、Lamborghini、Porscheなど他のVolkswagen(VW)Groupブランドに範囲が広がる。HEREのリアルタイム交通サービスは道路状況や事故情報をライブでドライバーに提供する。

重要ポイント:HEREのリアルタイム交通テクノロジーは複数の情報ソースからデータ収集・分析をして道路状況のリアルタイム情報をドライバーに提供、特にラッシュアワーで交通渋滞の回避と時間の節約に役立つ。同社は公共・民間・個人を含むすべての交通モードを一つのプラットフォームに集約するモビリティアプリケーションSoMo(”social mobility”から派生)を発表している。SoMoではユーザーが移動プランを作成し、友人、家族、同僚に自由にシェアできる。ナビゲーション機能もあり、進路変更ごとのガイダンスやリアルタイム交通最新情報を提供する(「イスラエル:2019年1月8日: HERE Mobility、ライドシェアリング/カープール用アプリSoMoを発表」参照)。

担当アナリスト:Nitin Budhiraja




NXP、仏Kalrayと自動運転向けコンピューティングプラットフォームで提携

2019年1月11日

NXP Semiconductorsがフランスの半導体メーカーKalrayと提携、自動運転向け中央計算処理プラットフォームを提供する。NXPのADAS向け機能安全性製品と中央計算処理装置を、Kalrayの高性能インテリジェントMassively Parallel Processor Array(MPPA)プロセッサと統合する。NXPのS32をホストプロセッサとし、MPPAはマシンラーニングの作業を扱う。CES 2019ではBaiduのApolloオープン・オートモーティブ・ソフトウェアの試作版を実行するデモンストレーションを行った。「Kalrayと自動運転における安全性能に取り組めることを嬉しく思う」(NXPのAdvanced Driver Assistance部門担当バイスプレジデントKamal Khouri氏)。「現在テストされているようなリスキーで電力を大量消費するコンシューマグレードのソリューションとは異なり、当社のプラットフォームは信頼性の高い自動運転に求められる性能と機能安全性を提供する」。

重要ポイント:NXPではこの新計算処理プラットフォームを、BlueBox ADAS製品に統合する計画だ。2016年に導入されたBlueBoxは埋込型自動運転プラットフォームでレベル2-3をターゲットとしている。Armベースの技術でパワーや安全性など自動運転の課題に取り組み、オープン標準に対応する。レベル2-3の運転性能と安全性に取り組みながら、レベル4-5の認証をも視野にいれる。この新ソリューションは両社の強みを活かした「Safety Co-Pilot」という構造で最先端の安全性技術を提供し、この統合アーキテクチャのモジュール方式と拡張性は性能拡張をフレキシブルに実現するロードマップとして安全性、ソフトウェア、オープン標準対応、ワット当たりの性能、アーキテクチャの柔軟性、拡張性など、自動運転開発と実装に利益をもたらすという。

NXPは、ADAS開発と自動運転に向けて製品群を拡大してきた。昨年10月、NXP Semiconductorsは自動車アプリケーション向けの新レーダーソリューション「RDK-S32R274」を開発し、レーダー開発と実装の量産展開を前提に、開発コストを削減し、ツールのエコシステム全体を包含する。2017年10月にはコネクティッドカーや電気自動車、自動運転向けのS32オートモーティブ・プロセッシング・プラットフォームを導入した。拡張性を備えたこのプラットフォームはマイクロコントローラ/マイクロプロセッサ(MCU/MPU)の統合アーキテクチャを提供し、自動運転機能の展開の迅速化を図っている。




STMicroelectronics、自動車サイバーセキュリティ強化でArilouと提携

2019年1月11日

STMicroelectronics(ST)が車両サイバーセキュリティ企業Arilou Information Security Technologiesと提携し、コネクティッドカーのサイバーセキュリティ問題の完全統合型ソリューション開発を行う。ArilouのIntrusion Detection and Preventionシステム(IDPS)ソフトウェアと、STのSPC58 Chorusシリーズの32ビットオートモーティブマイクロコントローラ(MCU)を統合する。両社はCES 2019でもこの取り組みに関する展示を行った。「コネクティッドカーのセキュリティ確保は多層的なプロジェクトであり、STはシステム監視、侵入検知、侵入からの保護において業界の中心にあり続ける」(STMicroelectronicsのAutomotive Strategy and Microcontroller Business Unit、Luca Rodeschini氏)。「セキュリティ・エキスパートであるArilouとともに、サイバーセキュリティ問題の予想や対応に真っ向から取り組んでいく」。

重要ポイント:オートモーティブソフトウェアの世界的サプライヤーNNG Groupに属するArilouは、自動車向けにハイエンドなサイバーセキュリティソリューションを提供し、IDPSセキュリティはサイバースペースの脅威を完全検知し防止策を提供するという。今回の提携はボディやゲートウェイのアプリケーションにあるコミュニケーションバス経由で浮かび上がる脅威に対応する統合ソリューションを提供することが目的だ。先進セキュリティソリューションにはハードウェアとソフトウェアがデータストリームを監視し通信異常を検知する多層的なアプローチが求められる。「この提携では車載専用デバイスやアプリケーションにカスタマイズした当社のソフトウェアソリューションを活用できる」(ArilouのCEO兼創業者であるZiv Levi氏)。「自動車サイバーセキュリティのパイオニアとして、STと連携は完全セキュリティの車両に向けた第一歩だといえるだろう」。今月上旬、Arilou Technologiesはインスツルメント・クラスタやADAS、テレマティクス、IVIなど安全性が重視されるアプリケーションに使用される自動車用ネットワーク向けのコスト削減型設計のIDPSを展示した。他のサプライヤーもサイバーセキュリティソリューションに取り組んでおり、デンソーとサイバーセキュリティソリューション企業DellferがZeroDayGuard 1.0と呼ばれる新たな自動車産業向けサイバーセキュリティ製品の開発を行う共同開発契約を結んでいる。Karamba Securityも今週、米国・ラスベガスで開催のCES 2019に先進サイバーセキュリティソリューションを出展した。




Blackstone、 ドイツにEVバッテリーセル生産子会社設立

2019年1月17日

Blackstone Resourcesが、EVバッテリーセル生産の子会社Blackstone Research GmbHをErfurtに設立したことを発表した。Blackstone Resourcesの100%所有で、初期投資額は2億ユーロ(2億2,800万米ドル)となる。第1フェーズで初期生産能力年間1億セル、2万5,000~10万のEVバッテリーへの給電容量を目指し、後続フェーズで生産量を大幅に引き上げる計画だ。2030年までには欧州のEVバッテリー全生産を支えることを狙う。現在は工場用地を探しているという。「新会社は重要な研究プラットフォームとなり、大規模なバッテリー生産プロジェクトの立ち上げを可能にする。次世代電気自動車バッテリーを、ドイツ自動車メーカーの拠点近くで製造することが目的だ」(同社プレスリリース)。

重要ポイント:Blackstone Resourcesは投資会社であり、バッテリー用金属を中心とする鉱業プロジェクトに投資し、その開発を行う。リチウム、グラファイト、コバルト、モリブデン、銅、希土類元素、金などのライセンス獲得を進め、鉱業分野の事業会社を増やし、バッテリー用金属の探索、開発、採取を行う鉱業会社の株式取得を進めている。新バッテリー技術の研究プログラムも開始しており、BlackstoneバッテリーコードシステムBBCを開発した。同社初のバッテリーセル工場はErfurtから50kmの距離にあるEisenachという町を候補地として検討しているという。これはOpelや中国バッテリーメーカー数社の拠点に近い。その他、Lower SaxonyのBraunschweig(Brunswick)という、Volkswagenのバッテリー生産と研究開発拠点に近い場所も候補としている。




SAIC Volkswagen、中国でEV新工場建設を開始

2018年10月22日

2020年生産開始、年間30万台の生産能力

ドイツの自動車メーカーVolkswagen(VW)と中国企業SAICの合弁事業であるSAIC Volkswagenが中国・AntingでVWのモジュラー・エレクトリック・ドライブ・キット(MEB)をベースとした電気自動車とバッテリーシステムを生産する新工場の建設を開始した、と同社が10月19日付プレスリリースで発表した。新工場は2020年に生産開始予定で、生産能力は年間30万台となる。当初はVWブランドのスポーツユーティリティ車(SUV)を生産する予定だ。その後、MEBとMQB、両プラットフォーム向けのバッテリーを生産する。

「われわれはVolkswagenのMEBプラットフォームを通して、中国の顧客向けの最先端電気自動車を高い水準で容易に生産することができる。Volkswagen Groupとそのブランド、中国の合弁パートナーは持続可能なモビリティに常に重点を置いており、中国と世界の自動車産業の変革を推し進めている。これはVolkswagen Groupにとって中国市場がいかに重要かを示す動きである」とVolkswagen Group役員会チェアマンのHerbert Diess氏は言い、「MEB生産専用に設計された初の工場の建設で、われわれは合弁パートナーのSAIC Volkswagenとともに中国の自動車産業に新たな1ページを開く。われわれは急成長する中国のモビリティ市場での活動を強化していく」と述べている。

ポイント: VWは4月に発表した、2021年までに中国国内の6ヵ所で電気自動車(EV)を生産するという目標に向けて急速に歩みを進めている。その発表以降、VWと中国の自動車メーカーFAWの合弁事業であるFAW-Volkswagenが複数の新工場を建設、また既存の工場1ヵ所も拡張し国内でのEV生産を加速している。今年5月、FAW-Volkswagenは中国・Qingdao、Tianjin、Foshanの3ヵ所に新工場を建設する計画を発表した。9月にもFAW-VolkswagenはFoshanに新しい自動車生産工場を加えている。この新工場により、Foshanの生産能力は年間30万台から60万台に増加した。Foshan工場では2020年までにMEB車両とともにMEBバッテリーシステムの生産も始められるようになる。この合弁事業は中国・Tianjinにも、プラグインハイブリッド自動車を含むSUV生産の新工場を開設した。VWはまた合弁パートナーとともに、中国でのe-モビリティや自動運転、デジタル化、新モビリティサービスなどに150億ユーロ(184億米ドル)の投資計画も発表している。

VWは今後7年から8年の間に国内生産の新エネルギー車(NEV)40モデルの導入を目指し、2025年には中国でNEV年間販売台数150万台を目標としている。VWは昨年、Anhui Jianghuai Automobile Co Ltd.との間に、中国でのEVとモビリティサービスの開発・生産・マーケティングを行う合弁会社を設立した。世界規模では、VWは「Roadmap E」戦略のもと、2025年までに新たに80モデルのEV導入を目指しており、その内訳はバッテリー電気自動車50モデルとプラグインハイブリッド車30モデルとなっている。VWでは2030年までにグループ全体の全モデルを電動化する目標を掲げている。




DuPont、EV/HEV用コネクタ向けに熱可塑性PBTポリエステル樹脂を発売

2018年10月17日

長期にわたる信頼性と設計の柔軟性を提供

DowDuPont の専門製品部門内に新たに設立された事業セグメントのDuPont Transportation & Advanced Polymersが、新たに2種類の「Crastin」熱可塑性ポリブチレンテレフタート(PBT)ポリエステル樹脂、FR684NH1 OR162とHR5330HFS OR516を電気自動車やハイブリッド電気自動車に使用される高電圧コネクタ向けに発売したことを、同社の10月15日付プレスリリースで発表した。

「ハイブリッド(HV)、プラグイン(PEV)、バッテリー(BEV)など各種電気自動車に使用されるHV部品をオレンジ色でクリアに示す、自動車メーカーの安全要件に適合するこのフルカラー配合製品の導入を嬉しく思う」とDuPont T&APのEMEA市場マネージャーのJoe Read氏は述べる。同氏はさらに「この製品のグレードは要求水準の高い部品に頻繁に求められるクラス最高のCTI性能(600V)に準ずる。成型業者にとっても、生産性の向上や長期にわたる信頼性といった利点がもたらされる」と述べている。

ポイント: 新製品FR684NH1 OR162は25%ガラス強化、難燃性、非ハロゲン化の、オレンジ色でレーザーマーキング可能な高フローPBTである。このPBTは長期にわたる信頼性と設計の柔軟性を提供するとともに、複雑な形状も実現する。一方、Crastin HR5330HFS OR516は30%ガラス強化、加水分解抵抗性のオレンジ色でレーザーマーキング可能な高フローPBTである。HR5330HFS OR516 PBTも長期にわたる信頼性と設計の柔軟性を提供し、小型化を実現する、とDuPontは説明している。これらの新製品PBTは熱に対して安定した絶縁体強度を発揮するため安全性が高く、UVレーザーマーキングにより部品の追跡も容易である。

DuPont Transportation & Advanced Polymers(T&AP)は運輸やエレクトロニクス、工業、消費者など各市場向けに技術をベースとした幅広い製品やソリューションを提供している。




Samsung、車載プロセッサー・画像センサー開発へ

2018年10月17日

ドイツで開催のInternational Suppliers Fair(IZB)で新製品を展示

Samsungが車載アプリケーションプロセッサーと画像センサーを提供する2つのオートモーティブソリューションブランド、「Samsung Exynos Auto」と「Samsung ISOCELL Auto」を立ち上げた。ドイツWolfburgで開催のInternational Suppliers Fair(IZB)にてモデル展示を行っている。「市場が求める拡張機能と耐久性を備えたSamsungの実証技術を、オートモーティブ業界に提供したい」(Samsungデバイスソリューション部門バイスプレジデント、Kenny Han氏)。「高速通信と精密なセンシング、パワフルな処理能力を備えたこのソリューションは、次世代スマート自動車で新たなドライビング体験を実現するだろう」。

ポイント: 2011年、Samsungは性能と安定性の向上を実現する最初のExynosプロセッサーを導入した。Exynos Autoのソリューションはインフォテインメントや先進運転支援システム(ADAS)、テレマティクスに適しているという。同プロセッサーは、アドバンスド車内インフォテインメント(IVI)システム向けのExynos Auto V シリーズ、ADAS向けのExynos Auto Aシリーズ、テレマティクス向けのExynos Auto Tシリーズに分類される。Exynosプロセッサーは最大4つのフルHDディスプレイ対応。2017年1月、Samsungは Audiの次世代車載パワーインフォテインメントシステム向けにExynosプロセッサーの供給を開始した(関連記事はこちら)。

ISOCELL画像センサーは画素分離技術であるISOCELLをベースにしたもので、物体や道路を正確に認識する高解像度の先進画素技術。このセンサーは照明が暗い環境でも道路や周囲を認識できる優れた視認性を提供し、物体のより正確な認識を可能にする。ISOCELLセンサーはトンネル内など高コントラスト環境での運転時でも、道路のコンディションや潜在的な危険などを自動車が認識できるようにする。




Ricardo、新EVトランスミッションE-Axleを発表

2018年9月13日

英国・ミルブルックで開催のCenex-LCV 2018で展示

Ricardoが新たな単速電気自動車トランスミッション E-Axleの発売を9月12日付プレスリリースで公表した。同社はこのトランスミッションを英国・ミルブルックで開催のCenex-LCV 2018で展示している。最大入力トルクは500 Nm、最大入力スピードは12,000 RPMである。

「これからの電気自動車の駆動系には、要件の厳しいプロジェクトやセクターを通して獲得してきた経験、ニッチなボリュームと短いリードタイムで生産できる能力が欠かせない。E-Axle電気自動車トランスミッションは、高品質な電動牽引装置を費用対効果の高いソリューションとして提供できる。この製品を通じて自動車産業から電気自動車スタートアップ業界までをサポートできることを楽しみにしている」とRicardo Performance ProductsのマネージングディレクターMark Barge氏は述べている。

重要ポイント:RicardoによるとE-Axleトランスミッションは同カテゴリーで世界初だという。幅広い設置方向に対応し、スペース上の制約下での直接統合に理想的ともいえる強度が高く軽量なアルミニウムケーシングを備えている。Ricardoではハイブリッド車や電気自動車に使用される代替ドライブトレインシステムを含むパワートレイン分野での顧客に対し、エンジニアリングやコンサルタントなどのサービスも提供しており、拡大する電気自動車需要に対応できるよう製品ポートフォリオを強化してきた。7月にも現行製品と比較して50%高い出力密度のある48ボルト電気モーター(e-motor)を発表した(関連記事はこちら)。今年、Ricardoはサウスウェールズ大学オートモーティブ&パワーシステムエンジニアリングセンター(CAPSE)と協力し、電気自動車バッテリーの研究開発を進めている(関連記事はこちら)。同時期、同社はハイブリッド車や電気自動車のニッチなバッテリーサプライヤになるべく、完全電気自動車スポーツカーのバッテリー製造コンセプトプログラムを完成している。




Yanfeng Automotive Interiors、 メキシコ工場でMercedes-Benz向け インストゥルメントパネル生産を開始

2018年9月10日

3,600万米ドルを工場に投資

インテリアサプライヤーのYanfeng Automotive Interiors (YFAI)が、メキシコ・ケレタロ工場でMercedes-Benz Class A向けのインストゥルメントパネル生産を開始したことをEl Financiero が9月4日に報じている。同社はメキシコ工場に3,600万米ドルを投資した。

YFAIのケレタロ工場は月間4,000台程度のインストゥルメントパネルを生産、来年には倍増が見込まれている。Mercedes-Benzはメキシコ・アグアスカリエンテスの同社工場でA-Classを組み立てる。2019年7月からはYFAIのケレタロ工場でMercedes-Benzの別のプログラム、X247クロスオーバーのサポートを開始する。

重要ポイント:YFAIは自動車インテリアシステムの大手サプライヤーで、コックピット、インストゥルメントパネル、ドアパネル、フロアコンソール、オーバーヘッドコンソール、装飾トリムなど幅広いポートフォリオを扱っている。メキシコで5拠点を運営し、Daimler、FCA、GMといったOEMに部品供給している、とEl Financierは伝えている。ケレタロ工場の運営は2012年に始まった。YFAIは今年6月、メキシコ・ケレタロに新たな技術センターも開設している(関連記事はこちら)。




TomTom、開発者向けにマップSDK無償提供へ

2018年9月10日

無償提供がアプリ開発業者に変革をもたらすことを期待

TomTomが同社のモバイルソフトウェア開発キット(SDK)で、iOSとAndroidの両プラットフォーム向けにマップとトラックタイルを無償提供することを明らかにした。TomTomはこの無償提供がアプリ開発業者に大きな変革をもたらすことを期待している。

「モビリティやライドシェアリングなどの分野では、デジタルマップが重要な役割を担うワクワクするチャンスが日々生まれている」とTomTomの企業管理ディレクターAders Truelsen氏は語っている。「人々を行きたいところへと導いてきたTomTomの歴史は、モバイルマップSDKの無償提供を通じて開発業者を成功へと導く役割にも見合っている」。

重要ポイント:TomTomはマップ製品を自動車メーカーやTier 1サプライヤー、技術企業、開発業者などに提供している。TomTomによると、同社のマップタイルは企業、特にスタートアップ企業が自社に関心を持つ顧客や投資家に対してプロフェッショナルな印象を強化する。TomTomのAPI(アプリケーションプログラムインターフェース)はモノのインターネット化(IoT)など、自動運転やスマートシティ計画を実現するためにトラックデータが必要とされる他分野でも重要な役割を担う。TomTomによると、同社のマップAPIは開始するのにクレジットカードや契約を必要とせず、広告もない。今月初め、TomTomは予測分析向上のため、同社のトラックデータやスピードプロフィール、マップエレメントなどに関するリアルタイムデータと過去データをrideOSの自動運転向けルーティングプラットフォームに統合することに合意している(関連記事はこちら)。




Giti、OEタイヤをVW T-Roc、 Seat Ateca、Škoda Karoqに供給

2018年7月3日

濡れた路面でも乾いた路面でも優れた静止摩擦と摩耗特性を示すタイヤ

Giti Tireが、GitiPremium SUVPX1タイヤをOE部品としてVolkswagenのMQB-A1プラットフォーム発コンパクトスポーツユーティリティ車(SUV)3モデル(VW T-Roc、Seat Ateca、Škoda Karoq)に供給していると報じられた。Gitiの215/60R16 95Vタイヤを装着し、欧州市場で販売されている。T-Rocはポルトガルで、Seat AtecaとSkoda Karoqはチェコ共和国で製造されている。

GitiPremium SUV PX1はドイツ・ハノーファーにあるGiti Tireの研究開発センターで設計製造されており、英国、スペイン・イディアダ、ドイツ・パーペンブルクにある同社MIRA施設で試験が完了済み。

ポイント: この製品は、卓越した乗車快適性、濡れた路面でも乾いた路面でも発揮される優れた静止摩擦と摩耗特性を提供する。Gitiはタイヤを複数のVWモデルに供給している。昨年6月、Gitiはオールシーズン対応Giti ComfortA1タイヤをOE部品として2019年モデルイヤーの2019 Volkswagen Passatに供給すると述べた。同じ月、同社は2018年 Volkswagen Atlasにこのタイヤを供給していることを明らかにしている。




Karamba Security、自動車サイバーセキュリティ強化でMicronと協業

2018年7月3日

KarambaのECUハードニングおよびCAN暗号化ソフトウェアをMicron Authenta 技術に統合

自動車サイバーセキュリティ・ソリューションのプロバイダであるKaramba Securityは、半導体企業Micron Technologyとともに自動車サイバーセキュリティ強化に取り組んでいることを発表した。この協業はMicron Authentaセキュリティ・アーキテクチャをKarambaの電子制御ユニット(ECU)ハードニングおよびCAN Bus暗号化ソフトウェアに統合、従来の車内アーキテクチャ向けに強化された組み込み型セキュリティ・ソリューション開発を目指す。

「Micronはコネクティッドカー・エコシステムにおける大手プロバイダだ。自動運転車両アーキテクチャにセキュリティ強化が必須であることは明らかである。Micronと力を合わせ、車内ユニットのハードニング用に革新的なセキュリティを提供し、消費者の安全を確保することを誇りに思う」(Ami Dotan氏、Karamba Security の共同創業者兼CEO)。

ポイント: コネクティビティ機能の拡大により、自動車もサイバーセキュリティの脅威に晒されている。この新ソリューションはAuthenta対応フラッシュメモリのハードウェアセキュリティ機能を活用、コンテンツとランタイムの完全性を向上するとともに、全体的なプラットフォームセキュリティ実行を簡略化するという。MicronのAuthenta技術は、ブートプロセスに始まるインターネット対応デバイスソフトウェアの最下層への保護を提供する。既存の標準的フラッシュメモリソケットを活用するという方法により、システム開発者はハードウェアコンポーネントを追加することなくシステムレベルセキュリティを強化できるようになる。Karambaはわずか二年のうちにこの急速に進化する自動車サイバーセキュリティ市場の主要プレイヤーとして浮上してきた。同社は現在、自動車メーカーやTier 1サプライヤ17社と協業を進めている。Karambaの現在の製品ポートフォリオは、ARMやIntel、PowerPC、Infineonなどさまざまなプラットフォームにチップレベルで、またQNX、Linux、その他さまざまなRTOSおよびAUTOSARプラットフォームにOS/スケジューラレベルで組み込まれている。2017年12月、KarmabaはSafeCAN と呼ばれる新たなセキュリティソフトウェアを発売、これは車内通信の認証化により自動車ネットワークをハッキングから保護する。同社の新たなセキュリティソリューションは、ネットワークオーバーヘッドなしで車内CAN(コントローラ領域ネットワーク)バスを確実に保護するよう設計されている。




Visteon、中国のZongMuと提携し自動運転ソリューションを開発

2018年7月2日

Visteonの中国子会社とZongMu、自動駐車システムを共同開発

米国に拠点を置く自動車用エレクトロニクスサプライヤのVisteonが、中国のスタートアップ企業ZongMu Technologyと戦略的提携契約を結び、自動運転ソリューションを開発する。Visteonの中国子会社であるVisteon Asia PacificとZongMuは、VisteonのDriveCore自動運転プラットフォームとZongMuの自動駐車システムを統合した自動駐車システムを共同開発する。

「ZongMuの製品ソリューションや技術的能力に基づいたパートナーシップであり、一連の生産への組み込みを加速させるだろう」(Markus Schupfner氏、VisteonのCTO)。

ポイント: 2013年創立のZongMuは自動車業界向けに先進運転支援システム(ADAS)や自律運転ソリューションを開発している。複数のSurroundViewシステムを中国の自動車メーカーに出荷し、人工知能(AI)ベースのアルゴリズムやセンサーフュージョン技術を活用した高度自動運転技術も開発している。同社の駐車ソリューションは幅広い製品群をカバーしており、高精細パノラマ駐車支援やインテリジェント駐車警告、リモート駐車、自動駐車なども含まれている。

車両コックピットシステム製品の大手サプライヤであるVisteonは、今年のCES 2018でDriveCore自動駐車プラットフォームを展示 した。このプラットフォームはハードウェア、車内ミドルウェア、およびレベル3以上の自律運転アプリケーション用マシンラーニングアルゴリズムの開発に必要なPCベースのソフトウェアツールセットで構成され、DriveCoreシステムは自動車メーカーにフェイルセーフドメインコントローラを提供、カメラやレーダー、ライダーセンサなどからのデータの統合を支援する高度なコンピューティングパワー性能を備えている。「世界をリードする技術企業として、Visteonは自動運転分野への積極投資を進めてきた。Visteonとのコラボレーションで実用的で創造的なアプローチを踏襲、レベル4自動運転製品アプリケーションをしっかりと世の中に送り出していく」(Tang Rui氏、ZongMuの創立者兼CEO)




Cummins、米国Efficient Drivetrainsを買収へ

2018年7月3日

今年第3四半期に買収は完了予定

パワートレインサプライヤCumminsが、エレクトロニクスやハイブリッドドライブトレインシステムのデベロッパーEfficient Drivetrains(EDI)を買収することを発表した。今年第3四半期に買収完了予定と通知している。この取り決めに関する詳細は明らかにされていない。

「パワーニーズと技術が進化するなか、Cumminsは正しい用途で、正しいときに、正しいパワーソリューションをお届けするイノベーションの提供に全力で取り組み続ける。今回の買収はEDIの才能豊かな人材と能力をCumminsの専門知識との組み合わせを可能にする」(Tom Linebarger氏、Cumminsのチェアマン兼CEO)。

ポイント: EDIの買収は、商業用車両分野で昨年勢いを得たCumminsの電動化に向けた動きを加速するだろう。同社は他にも買収案件を進め、新たな電動化技術を社内開発してきた。Cumminsによる二つの買収のうち最初の案件は昨年10月、バッテリーシステムデベロッパーのBrammoを非公開額で獲得した件である。米国に拠点を置くBrammoは、ユーティリティ車や配達車両、二輪車、航空機分野まで、異なる産業向けのバッテリーパックの設計開発を専門としている。今年2月、CumminsはJohnson Mattheyの英国の「オートモーティブバッテリーシステム」事業を獲得した。Johnson Mattheyのバッテリーシステム事業はハイブリッド車や電気自動車のための高電圧オートモーティブグレードバッテリーシステムを専門としている。Johnson Mattheyは1または2ワットから180 kWh、また2.4ボルトから614ボルトのバッテリーを設計製造している。

昨年8月、Cumminsはオール電気クラス7トラックAeosを米国で、一回の充電での100マイル(161km)走行レンジを披露した。トラックにはレンジエクステンダーがオプションとして用意されるが、これは4.5Lまたは6.7L Cummings Bシリーズディーゼルエンジンを搭載、オンボード発電機に給電し車両の走行レンジを600マイル近くにまで拡大する。電気モビリティ分野におけるすべての仕事を統合するため、同社は「電化パワー」と呼ばれる電動化のための独立事業ユニットを設立した。EDIの商業車両向けのプラグインハイブリッドおよび完全電気技術の先進ポートフォリオが、この分野で成長するCumminsの能力に加わる。Cumminsによると、EDI PowerDriveパワートレインシリーズは米国と中国で、フリート形態で600万マイル以上をすでに走行しているという。




Battery Show Europe 2018: Cumminsがリチウムイオン電池ラインナップを展示

2018年5月25日

低電圧電池モジュールと高電圧電池パックを展示

Cumminsが新たなリチウムイオン電池ラインナップをドイツ・ハノーファーで今月上旬開催のBattery Show Europe 2018で展示した。小型・中型商業用途の電気およびハイブリッドパワートレインポートフォリオ向けのバッテリーパックとバッテリーモジュールが含まれている。BM44E 4.4 kWhバッテリーモジュールやBM20E 2 kWhバッテリーモジュール、BP74E 74 kWhバッテリーパックやBP35E 35 kWhバッテリーパックなどの製品も展示された。

「米国と英国で実施したバッテリーパック関連の買収により、Cumminsはエネルギー貯蔵領域全体にわたるリチウムイオンバッテリーパックの設計専門知識を獲得した。新ラインナップ、顧客と市場に関する深い専門知識、顧客ニーズに厳密に応える強固なグローバルサービスネットワークをご紹介できることを嬉しく思っている」(Andrew Penca氏、Cumminsバッテリーシステム担当ゼネラルマネージャー)。

ポイント: Battery Show Europe 2018で展示された製品の設計と組立てにつき、同社は高エネルギー密度を備えたリチウムイオン技術と、長いゼロ排出レンジのための高いバッテリー性能を維持する特性制御技術を活用していると説明した。モジュール式設計によりシステム拡張可能で、能力やアプリケーションのデューティサイクルに同調させることができる。Cumminsは一連のバッテリー事業の戦略的買収や社内開発によってその電動化製品ポートフォリオを大幅に拡張した。昨年10月はバッテリーシステムデベロッパーのBrammoを非公開額で買収した。米国に拠点を置くBrammoは、ユーティリティ車や配達車両、二輪車、あるいは航空機分野まで、異なる産業向けのバッテリーパックの設計開発を専門としている。今年2月にはJohnson Mattheyの英国の「オートモーティブバッテリーシステム」事業を買収、ハイブリッド車や電気自動車のための高電圧オートモーティブグレードバッテリーシステムを手にいれた。Battery Show Europe 2018ではオール電気クラス7トラック‘Aeos’と交通バス用のオール電気パワーシステムも展示した。

Cumminsは「電化パワー」と呼ばれる電動化のための独立事業ユニットを設立、これを率いるのがCumminsの電動化担当エグゼクティブディレクターであるJulie Furber氏だ。Cumminsは今後三年間で電動化に5億USD投資の計画があることを発表、これによりバッテリーとパワートレインシステムの開発を推進する。




Air LiquideとSTNE、中国での燃料電池電気トラック推進で提携

2018年7月2日

1000万ユーロでSTNEの少数株主に

Air Liquideが上海のSinotran New Energy Automobile Operation(STNE)と提携し、中国における水素駆動電気トラックフリートのロールアウトを加速する方針を示した。この提携に基づき、Air LiquideはSTNEの少数株を1,000万ユーロ(1,160万USD)で取得した。Air Liquideは生産から貯蔵、分配に至る水素サプライチェーン全体に関する専門知識をSTNEに提供、STNEの開発を加速させる。

「スタートアップ企業STNEとの提携と、中国における水素ソリューション開発への貢献を嬉しく感じている。この投資は水素エネルギー分野におけるAir Liquideの業界および技術専門知識と併せて、中国におけるエネルギー移行のための具体的ソリューションのロールアウト加速に貢献するだろう」(François Darchis氏、上級バイスプレジデント、Air Liquide執行委員会メンバー)。

ポイント: 都市部における商品配達のために設計された水素ロジスティクスプラットフォームであるSTNEは、すでに上海で水素ステーションと水素駆動トラック500台のフリートを稼働させている。同社の目標は、まずはフリートのトラックを7,500台まで増やして走行させること、そして2020年までに約25の水素ステーションネットワークを稼働させることにある。燃料電池電気自動車(FCEV)用の水素補給インフラ設立にも熱心だが、これはFCEVの極めて長いレンジとわずか5分程度という短い補給時間ゆえだ。現状では高コストと貧弱な補給インフラがFCEV採用のボトルネックとなっているが、昨年後半には空港運営会社Groupe ADPとともに、フランス・パリのオルリー空港ゾーンに新しい水素ステーションを開設したり、Hyundai Motor と提携して世界中でFCEVの利用を増やし、より多くの水素補給インフラが建設されるよう取り組んでいる。今年初めには、中国が国内でFCEVと関連インフラを推進する新政策を導入する計画だと報じられた。

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