Supplier Japan

デンソーとKDDI、日本で自動運転車5Gネットワークテストを開始

2021年3月4日 - Automotive Mobility | Headline Analysis

デンソーとKDDIが、自動運転での5Gネットワーク使用を研究するプロジェクトを開始した。東京にあるデンソーの自動運転研究開発センターのテストコースで5G環境を構築する。高解像度の車載カメラと路傍センサーを使用し、自動運転に導入されているドライバー支援技術を検証する。車載通信技術の開発におけるデンソーのノウハウと、高度なネットワーク技術におけるKDDIの専門知識を組み合わせたプロジェクトだ。

重要ポイント:トヨタグループのデンソーは交通安全を高め交通事故をなくす技術の開発に注力している。同社は昨年、Pittsburgh(米国)に自動運転の研究開発に重点を置いたイノベーション研究所を設立した。自動車のコネクティビティ向上に不可欠な通信技術のために、KDDIとトヨタは2016年から提携してグローバル通信プラットフォームを構築、地元通信会社と協力して技術を展開している。最近、トヨタ自動車はKDDIに522億円(5億米ドル)を出資、自動車接続用通信技術の開発におけるパートナーシップを深めている。




VolkswagenとNSKがステアリング技術発展に向け協力

2021年3月2日 | ニュース | 新製品

日本精工がVolkswagen AGとの提携を発表した。両社のステアリング部門間のこのパートナーシップ契約は、自動車ステアリングの革新レベルをさらに高めることを目的とする。VolkswagenのMEBプラットフォームに支えられた同社の電気自動車(EV)向け高出力シングルピニオン電動パワーステアリング(EPS)システムの共同開発はすでに完了している。これらコンポーネントの生産は、2023年に中国のNSKの製造工場で開始され、世界中のVWの電気自動車生産施設に供給される。

重要ポイント:Volkswagen Group Components のギアボックス&電動ドライブ事業部門責任者であるThorsten Jablonski氏は、「今回の協力により、中国の生産拠点でNSKとともに技術を提供できる選択肢ができた」と述べている。




アルプスアルパイン、Grammer、Harvatek、Osram Continental、YanfengがISELEDアライアンスに参加

2021年3月1日 | ニュース | 企業動向

アルプスアルパイン、Grammer、Harvatek、OSRAM Continental、Yanfengという自動車部品サプライヤー5社が、統合シリアル/スマート埋め込み発光ダイオード(ISELED)アライアンスに参加した。アライアンスには現在38社が加盟、その範囲はバリューチェーン全体に及び、ISELEDを標準システムソリューション(エコシステム)として確立することを目的としている。


Source: Getty Images/scyther5

重要ポイント:2016年11月にドイツで結成されたISELEDアライアンスは、自動車照明ソリューションの提供を目的としたオープンアライアンスで、ISELED技術を中心とした包括的エコシステムの構築を目的としている。ILaSバスコンセプト(ISELEDライトおよびセンサーネットワーク)の開発でオリジナルのISELEDプロトコルを拡張することにより、革新的で費用効果の高い技術の恩恵を受けるアプリケーションがさらに広がる。ILaSの使用により、LEDエレメントだけでなく、マトリックスLEDライト、センサー、アクチュエーターなど他のコンポーネントも、シンプルな2線式接続を介して多数制御できるようになる。




住友化学、ポーランドにポリプロピレン化合物工場を設立

2021年2月17日 | ニュース | 投資

住友化学株式会社が、ポリプロピレン化合物(PPコンパウンド)事業をさらに強化するため、ポーランドに新たな生産拠点であるSumika Polymer Compounds Poland Sp.z.o.o.(SPCP)を設立し、2022年春に商業生産を開始する。SPCPは、Sumika Polymer Compounds Europe Ltd.(SPCE)の完全子会社として設立される。PPコンパウンドは、PPを合成ゴム、ガラス繊維、または無機フィラーと練り合わせて機能性を改善し、剛性などの特性を向上させた材料で、自動車のバンパー、インテリア、家電製品に使用される。住友化学グループは、短ガラス繊維強化PPコンパウンド(GFPP)分野で優れた競争力を持っている。GPFFは、PPの軽量性と優れた成形性と、ガラス繊維の強度と耐熱性を兼ね備えた高性能素材である。同社はさらに、GFPPの販売をグローバルに拡大し、バッテリーケーシングなど自動車部品を含むさまざまなアプリケーションで使用できるようにしている。


Source: Getty Images/sturti

重要ポイント:多くの自動車メーカーや電気メーカーがポーランド、ドイツ東部、チェコなど近隣地域に生産拠点を置いており、また、電気自動車(EV)の普及にともなうPPコンパウンドの旺盛な需要も見込んでいる。「EUのCircular Economy Action Plan(循環型経済行動計画)によりリサイクル製品の必要性が高まっていることから、SPCPでの生産開始によってPPを60~100%含有するGFPPの市場シェア拡大を目指す」と同社は声明で述べている。




キリンホールディングスとブリヂストン、ゴムの生産性向上技術を開発

2021年2月16日

持続可能なタイヤ材料の進歩を目指すプロジェクト

ブリヂストンが、キリンホールディングス社との共同開発プロジェクトとしてグアユール由来の天然ゴムの生産性を向上させる技術を開発したことを発表した。キリンホールディングスの技術とブリヂストンのグアユール栽培の専門知識を組み合わせ、高品質の種子からグアユール植物の大規模な繁殖を行う。ブリヂストンはArizona州Eloyにある287エーカーのAgro Operations Research Farmで栽培されたグアユールの苗木で新技術のフィールドテストを実施する。


Source: Getty Images Plus/frank peters

重要ポイント:この新技術は世界の天然ゴム供給の多様化を通して持続可能なタイヤ材料を進歩させるために、天然ゴムの実行可能な代替供給源を開発し、環境への長期的影響を軽減し、同時に事業を促進することを目指している。新技術はグアユール育種プロセスの支援も可能で、必要な遺伝子型をより迅速に増やすことができる。ブリヂストンは世界の天然ゴム供給の多様化を支援すべく、2013年にグアユール研究開発の取り組みを開始した。キリンホールディングスのバイオ技術を駆使し、大量の安定した品質のグアユールを実用化する技術を開発していく。EloyのAgro Operations Research Farmのほか、ブリヂストンはArizona州Mesa近郊でBiorubber Process Research Centerを運営しており、そこではチームがタイヤ用途のテスト用にグアユール由来の天然ゴム処理が行われている。




愛知製鋼、MIRAI FCEVに水素用高張力鋼を供給

2021年1月12日 | ニュース | OEM購買

愛知製鋼が、トヨタ MIRAI FCEVに水素レセプタクルなど水素用高張力鋼AUS305-H2を供給することを発表した。「水素社会の早期実現と電動化をサポートするため、材料開発能力をさらに強化し、環境負荷が少ない製品を通じて持続可能な社会の実現に貢献していく」と同社はリリースで述べている。

 

重要ポイント:AUS305-H2は、SUS305と同等のJIS標準鋼であり、高価なレアメタルであるモリブデンを使用しない、高圧水素用の省資源型高強度ステンレス鋼である 。愛知製鋼独自の組成設計技術により、モリブデン不使用でも、AUS305-H2は第1世代MIRAIで使用されていたAUS316L-H2ステンレス鋼と同等の強度と水素脆化耐性を備えている。「フリーカット要素の追加により、顧客プロセス中の被削性も向上する。省資源かつ低コストの材料を作り出し、それにより燃料電池自動車と使用される水素ステーションインフラの普及に貢献していく」と同社は述べている。

 


パナソニック、新たな拡張現実HUDを開発

2021年1月12日 | ニュース | 新製品

パナソニック株式会社オートモーティブ社が、CES2021に新たな拡張現実ヘッドアップディスプレイ(AR-HUD)を出展した。三次元の運転情報を視線に投影してドライバーの注意散漫を減らし、安全性を高める。「近距離フィールドに速度や燃料など従来のクラスターコンテンツを、遠距離フィールドに3Dオーバーレイでナビゲーションやその他の重要なドライバーデータを前方道路に空間マッピングし、高い水準の快適性や安心が提供する」とパナソニック株式会社オートモーティブ社の社長であるScott Kirchner氏は述べている。

 

重要ポイント:パナソニックの新たなAR-HUDは、高度な光学系統、3Dイメージング・レーダー、4K解像度、AI駆動ナビゲーション、視線追跡技術、リアルタイム状況制御を備えている。この次世代HUDは、光学、ボリューム最適化、イメージング・テクノロジーの最新開発成果と、SPYDERコックピット・ドメイン・コントローラーの人工知能(AI)を組み合わせ、速度など車両情報と対象物や歩行者など検知情報を近距離フィールドと遠距離フィールドにレンダリングし、より積極的なドライバー体験のためマッピング/ルートのガイダンスも提供する。Envisicsのデュアルプレーン、高解像度レーザー・ホログラフィー、Phairの3Dローカリゼーション技術、AIナビゲーションと状況認識分析も活用している。

 


TDK、自動運転プラットフォーム用デジタル画像レーダー
開発でUhnderと提携

2021年1月13日 | ニュース | 企業動向

TDK Corporationは、慣性航法ソフトウェア部門のTrusted Positioning(TPI)とUhnderが提携し、Uhnderのデジタル・レーダー・センサーとTPIのAUTOポジショニング・ソフトウェアを使用したローカリゼーション・リファレンス・デザインを開発したことを発表した。都市部のあらゆる気象・照明条件下で車線レベルの測位精度を提供する。「Uhnderのイメージング・レーダーの使用によって高度なポジショニング・アルゴリズムを適用し、他のレーダーでは不可能だった精度を顧客に提供する。異なる周波数スペクトル内で動作するレーダー・センサーは、ポジショニングの整合性のためにカメラとライダーを補完する新たな知覚入力を実現した最初のシステムだ」とTPIのマネージング・ディレクターであるChris Goodall氏は述べている。

 

重要ポイント:この提携により、顧客はリファレンスデザインを使用してUhnderのレーダーをTPI AUTOのソフトウェアに迅速に組み込み、製品の市場投入までの時間を短縮することができる。Uhnderの4Dソフトウェア定義イメージング・レーダー技術は、より高い角度分解能を可能にするデジタルコード変調(DCM)を使用しており、特に長距離の場合、従来のレーダー・センサーと比較して優れた高コントラスト解像度を実現する。

 


ソニー、フル電気セダンVISION-Sを出展

2021年1月14日 | ニュース | 新製品

ソニーがCES2021にフル電気自動車セダン、VISION-Sの出展を発表した。2020年12月にVISION-S試作車の開発を完了し、欧州での公道試験を開始している。今後も開発を進め、他地域でも運転試験を実施する予定である。

重要ポイント:ソニーは2020年のCESでVISION-Sコンセプトを紹介した。当時、同セダンは全輪駆動(AWD)に設定されており、前部と後部に2つの200kWモーターを装備していると公表していた。4.8秒で0~62 mph(0~100 km/h)で加速し、最高速度は149mph。イメージング技術、センシング技術に加え、ソニーのAI、通信、クラウド技術を使用して調整されたオンボード・ソフトウェアを備えている。車内外の人や物を検知・認識し、CMOSイメージ・センサーやToFセンサーなど合計33個のセンサーを搭載している。

 


 

デンソー、次世代FMCWライダーシステムをAEVAと共同開発

2021年1月20日 | ニュース | 新製品

デンソーは、米国を拠点とする新興企業Aevaと提携して次世代センシングおよび知覚システムを開発することを発表した。周波数変調連続波(FMCW)ライダーを大衆車市場に投入する。現在、ほとんどのライダーシステムが対象物検出に採用する飛行時間(ToF)方式は、パルスレーザービームを放射し、対象物によって反射されたビームを受信するのにかかる時間を測定することで対象物の距離と方向を正確に検出する。Aeva開発するFMCW測定方式は、対象物の距離と方向を検出できるだけでなく、対象物によって反射されるビームの周波数の変化を測定しながら、移動速度を測定し、車両の近くにある移動対象物をより正確に検出する。

重要ポイント: Aevaは元AppleエンジニアのSoroush Salehian氏とMina Rezk氏によって2017年に設立され、FMCWライダーと知覚システムを専門としている。2019年、Aevaは次世代FMCWライダーシステムを発表した。Aevaが4D Lidar-on-chipと呼ぶこのシステムは、デバイスのサイズと電力を削減しながら、反射率の低い対象物に対して300メートルを超えるフルレンジ性能を備えており、あらゆるポイントの瞬間速度を測定できる。

 


IOTA、リモートアクセスソフトウェア導入でJLR・
NTTデータと協力

2020年10月1日 | ニュース | 企業動向

IOTAが、Jaguar Land Rover(JLR)、ST Microelectronics、NTTデータなど複数企業と提携し、自動車アプリケーション向けのリモートアクセスソフトウェアを導入したことが報じられた。IOTA Accessソフトウェアはケンブリッジ大学によって開発され、欧州のスタートアップ企業がユーザー以外の個人による物理デバイスへの条件付きアクセスの許可と無効化を行う。

 

重要ポイント:Jaguar車がソフトウェアと統合され、消費者がトランクにリモートアクセスできるようになると報道されている。ST Microelectronicsはスマートデバイスを実現するマイクロコントローラーのようなハードウェアを提供し、NTTは技術の開発を支援している。自動車へのリモートアクセスは大きな勢いを得ている。「スマートフォンをキーとして」というコンセプトが重要となり、複数の通信技術がテストされる中、超広帯域とNFCが信頼できるフォーマットと認識されている。6月22日に開催されたWorldwide Developer Conference 2020(WWDC)で、AppleはiOSスマートフォンOSのアップグレードにより、ドライバーがiPhoneをデジタルカーキーとして使用し自動車をロック解除できるようになると発表した。CarKeyと呼ばれるこの新機能は、iOS14を搭載したiPhoneで利用可能になる。



日立オートモーティブ、スズキに夜間歩行者検知機能付きステレオカメラを供給

2020年10月5日| ニュース | OEM購買

日立オートモティブシステムズは、夜間歩行者検知機能を備えた同社のステレオカメラをスズキが小型乗用車スペーシアシリーズに採用したことを明らかにした。夜間の歩行者検知機能を備えた新たなデュアルカメラ・ブレーキサポートやアダプティブクルーズコントロールなど、スペーシアの安全装置をサポートする。スペーシアは道路標識認識の向上によって強化された先進運転支援システム(ADAS)も備えている。このステレオカメラは日立の機械学習技術を活用している。

 

 

重要ポイント:2021年に日本では新たに製造されるすべての乗用車に自動ブレーキ機能の搭載が義務付けられる。先進緊急ブレーキシステム(AEBS)と歩行者検知・保護システムは採用が増加している技術の1つである。これらにより、車両全体の安全性が向上し、新車需要の拡大が見込まれる。




シャープとDaimlerの電子機器ライセンス紛争、解決

2020年10月8日 - AutoIntelligence | Headline Analysis

Daimlerの車載モバイル通信技術に関するシャープとの特許侵害をめぐるライセンス紛争が解決したと報じられた。ドイツでのDaimler車販売差し止めの恐れを回避するため、Daimlerは紛争対象の特許技術使用を含むライセンス契約に署名した。

 

重要ポイント:Munich裁判所は、Mercedes-Benz乗用車の電子機器アーキテクチャに関する特許侵害についてシャープに有利な判決を下した。これはDaimlerと複数の特許所有者であるテック企業間でのライセンス料支払いをめぐる法廷闘争の1つである。差し止め命令がDaimlerの母国市場での販売禁止が許可したという結果は、Daimlerが回避しようとしていたシナリオだった。



デンソー、リチウムイオン電池用監視集積回路を

発表2020年10月14日 | ニュース | 新製品

デンソーが、電気自動車(EV)のリチウムイオン(Li-ion)電池用の新世代電池監視集積回路(IC)を開発したと発表した。このICは、航続距離を延伸しながら、EVの電池使用効率や燃費の向上に貢献する。同社によると、このICは複数セルを監視しながら電池電圧を正確に検出する世界初のICだという。トヨタヤリスで使用され、リチウムイオン電池を搭載した将来のEVに装備される予定である。新ICは、2015年に同社が開発した従来のICの3倍の精度で電池電圧を検出し、1.2倍の電池セルを監視できる。

重要ポイント:デンソーは電池監視ICの重要な部品である高精度基準電圧デバイスを開発し、電池の電子制御ユニットに使用されるICと周辺部品の数を削減している。ディープ・サブミクロン・プロセス技術、独自の高絶縁破壊電圧デバイスとあわせて、同社は電池ECUのサイズとコストを最小限に抑えることに成功した。デンソーは今年9月、車両の取り扱いと安全性を向上させる新たな電動パワーステアリング・モーター制御ユニット(EPS-MCU)を開発している。

 


 

TDK、小型車載パワーインダクタを発表

2020年10月14日 | ニュース | 新製品

TDKが、車載電子機器用の新パワーインダクター、BCL322515RTを開発したことを明らかにした。車載電子制御回路(ECU)の電力線に挿入することを目的としており、今月から量産を開始される先進運転支援システム(ADAS)やさまざまなECUに理想的な製品である。この新製品は高インダクタンス(47μH)を実現できる。インダクタの動作温度範囲は-55°C 〜 +155°C(自己温度上昇を含む)で、過酷な温度環境に対応可能。また、巻線と外部電極の接続構造は、オープンリスクを低減し、高い信頼性を確保するように設計されている。

重要ポイント:制御機能の電動化に伴い電子部品の需要が拡大している一方で、部品点数が増加しているため、高性能・信頼性を備えた小型電子部品の需要が高まっている。こうしたニーズに対応するために、TDKは新たなTFM2520ALVAインダクタを開発した。同社は情報通信と自動運転機能のためのECUを搭載する自動車が増える可能性を指摘している。これにより、ユニットで使用される電源回路のインダクタの数が増える可能性がある。そのため、TDKはBCLシリーズのラインナップを拡大し、小型化など自動車用電子機器に使用されるパワーインダクタに対するさまざまな顧客ニーズに対応している。昨年2月、TDKは先進運転支援システム(ADAS)アプリケーション向けの新たな薄膜金属パワーインダクタ、TFM252012ALVAを発売した



パナソニック、「Conductive Ventures 2号ファンド」を運用開始

2020年9月17日 | ニュース | 企業動向

パナソニックが同社の1号ファンドから投資規模を50%拡大した1億5,000万米ドル規模の新ファンド「Conductive Ventures 2号」を立ち上げたことを発表した。Californiaに本社を置くこの新ファンドは、人工知能、金融テクノロジー、デジタルヘルス、未来の仕事、商取引、自動運転車テクノロジー、先進製造などの分野で、高成長段階のエンタープライズソフトウェアおよびハードウェア技術企業に投資する。

重要ポイント: 1998年以来20年以上にわたり、パナソニックは最先端テクノロジーを持つシリコンバレーのスタートアップ企業に投資してきた。ベンチャーキャピタルコミュニティの一員として、事業開発と販売、国境を越えた専門知識を提供してこれらのポートフォリオ企業をサポートしており、さらに強力な経済的利益と将来の成長を促進する可能性を追求する。この新ファンドの発表は、創設者のCarey Lai氏とPaul Yeh氏が1億米ドルの1号ファンドを立ち上げてからわずか3年後に行われた。初期成長を示しうる資本効率の高いエンタープライズソフトウェアおよびハードウェア企業が対象となる。1号ファンドの投資先企業にはAmbiq Micro、Blueshift、CSC Generation、Desktop Metal、Gen. G、Jackpocket、Proterra、Self、Sprinklr、Survata、Versatileなどが含まれる。




AGC、新型Cadillac Escaladeに大型湾曲カバーガラスを供給

2020年9月11日 | ニュース | OEM購買

AGCがCadillacのモデルイヤー2021年Escaladeに車載ディスプレイ用大型湾曲カバーガラスを供給することを発表した。AGCのDragontrail™は、化学強化処理、光学薄膜コーティング、装飾印刷、湾曲成形によって強化された、化学強化の受容が可能な特殊ガラスである。

重要ポイント:Dragontrailガラスは、LG ElectronicsとLG Displayが提供する業界初の湾曲P-OLEDディスプレイの保護表面ガラスとして使用されている。新型Cadillac Escaladeは、生産車で初めて湾曲P-OLEDディスプレイを装備している。ディスプレイは3つの独立した画面で構成されており、メータークラスター情報、ナビゲーションコンテンツ、インフォテインメントなど、ドライバー向けのさまざまな情報を表示する。AGCによると、車載ディスプレイ用湾曲カバーガラスはディスプレイパネルとガラス双方の負荷ストレスを抑えながら、最大のガラス強度と形状安定性を長期間実現するという。また独自のコーティング技術と装飾印刷技術により、表示の明瞭さとストレスのないタッチ機能の使いやすさの両方の向上に貢献する。AGCは車載向けに革新的なガラスを開発してきた。2020年6月、同社はトヨタの新型ハリアーのパノラマサンルーフ用に、WONDERLITETM Dxと呼ばれる調光ガラスを開発した。この新たな調光ガラスWONDERLITETM Dxは、自動車用ラミネートガラスの中間層の層間に封入された特殊フィルムで構成されている。




富士通、AI搭載の車載カメラ映像解析プラットフォームを発表

2020年9月11日 | ニュース | 新製品

富士通はAIを搭載した車載カメラ映像分析プラットフォームを発表した。FUJITSU Future Mobility Accelerator Digital Twin Analyzerは、コネクティッドカーから収集したデータに基づいてサービスを提供する企業向けに新たなツールを提供する。まずは日本で、次に2021年2月から北米と欧州で販売される。映像分析にAI映像認識技術を活用しており、車両とその周辺物の3D測位技術によりカメラで撮影された映像を分析し、データに変換する。

重要ポイント:センサーから収集された映像やCANデータなどのビッグデータは、交通監視、地図、保険などのモビリティサービスの開発で重要な役割を果たす。使用事例には、自動車保険の請求/処理の効率向上、道路管理サービスのアップグレード、動的情報サービスの向上などが挙げられる。このプラットフォームは歩行者、車両、建物などの障害物の3D位置と軌道情報の正確な推定を可能にし、車両の状態と交通状況を迅速に分析、予測する。




日本精工、EVモーター用超高速玉軸受を開発

2020年9月8日 | ニュース | 新製品

日本精工が、電気自動車やハイブリッド車のトラクションモーターに使用する新たな玉軸受を開発したことを発表した。この軸受は、単位距離あたりの消費電力を削減することで、燃費を向上させながら電気モーターをより高速で動作させ、車両航続距離の向上にも貢献する。


Source: 日本精工

重要ポイント:パワートレイン、特に電気モーターで使用される軸受は、一層の高速化と高性能化が求められている。高速運転時の軸受回転は、動作温度の上昇によるグリース劣化などの問題を引き起こし、軸受の焼き付き、故障の原因となる。高速になると、遠心力によって軸受ケージが変形または破壊される可能性もある。これらの問題に対処するため、日本精工では高回転速度での発熱を低減し、グリースと軸受の寿命を延ばし、従来製品と比較して焼き付きのリスクを低減する独自のグリースを充填した新たな軸受を開発した。




日立が米国でEVモーター事業子会社を設立

2020年9月7日 | ニュース | 投資

日立オートモティブ電動機システムズが、米国で電気自動車(EV)モーター製造を行う新たな子会社、Hitachi Automotive Electric Motor Systems Americaを設立したことを発表した。新会社は、日立オートモティブシステムズが所有するOhio州Berea Cityの既存のオフィスと製造施設を活用する。COVID-19パンデミックの影響にもよるが、フル生産開始は2022年の予定だ。

重要ポイント:新会社設立により、日立は拡大するEV市場における電気自動車システム事業基盤を強化し、米国でのEVモーター需要拡大に対応する。昨年、同社はホンダとの間で、ケーヒン、ショーワ、日信工業の関連サプライヤー3社を合併する基本的合併契約を発表した。関連会社3社のうちケーヒンはハイブリッド車と電気自動車の電動化システムを専門としており、電力制御ユニット、バッテリー管理システム、管理電子制御ユニット(ECU)を製造している。同社はまた、燃料電池車用コンポーネントも供給している。日立オートモティブシステムズは、デンソー、アイシン精機に次ぐ日本第3位の自動車関連サプライヤーである。合併後の会社は、電動化と自動運転の新興分野で強力なプレーヤーとなる。




豊田合成、新型レクサスLC 500コンバーチブルにウェザーストリップを提供

2020年8月31日

ドア、トランクルーム、ボンネットなどに使用する20種類のウェザーストリップを34枚供給

豊田合成が、2020年7月発売の新型レクサスLC 500コンバーチブルにウェザーストリップを供給していることを明らかにした。ドア、トランクルーム、ボンネットなどに使用する20種類のウェザーストリップを34枚提供しており、ルーフサイドレールのウェザーストリップには窓とソフトトップルーフを密閉する機能と、雨水を排水する機能があるという。

重要ポイント:ウェザーストリップは、ドアと窓のトリムを封止し、雨、風、ほこりをシャットアウトするために使用されるゴムとプラスチックの部品である。豊田合成はウェザーストリップをLC 500コンバーチブル用に、複雑な外形をサポートするようカスタマイズした。ゴム・プラスチックのノウハウを活かし、より快適な車室作りに貢献し、顧客の多様なデザインニーズに応えていくという。同社のウェブサイトによると、同社は日本で1つ、北米で4つ、アジアで6つ、欧州とアフリカで3つのウェザーストリップ工場を運営している。同社は最近、中国のHubei Toyoda Gosei Zheng Ao Rubber & Plastics Sealing Science and Technology Co Ltd. (TG Zheng Ao)でウェザーストリップを増産する計画を発表した。




SOMPOホールディングス、自動運転車スタートアップTier IVに投資へ

2020年8月28日

日系保険会社のSOMPOホールディングスが、自動運転車(AV)のスタートアップ企業Tier IVの株式18%取得に98億円(9,200万米ドル)を投資する予定だと報じられた。AVサービス拡大に伴う国内保険市場縮小に対応する新たな手段をもたらすと期待されている。Tier IVは資本をAV技術開発の加速に活用し、SOMPO独自の事故データを使って自動運転車両の安全性を向上させることができるという。

重要ポイント:Tier IVは2015年に設立され、日本を拠点としている。自動運転操作用オールインワン・ソフトウェア・スタックであるAutowareを開発しており、同社のオープンソース・ソリューションはメーカー、政府、AVスタートアップを含む世界200社超の企業で使用されているという。Tier IVは現在、60を超える地域でAV技術試験を行っている。今年、ヤマハ発動機はTier IVと提携し、eve autonomyという名の合弁事業(JV)を設立した。このJVは、ヤマハ発動機の製造工場で深刻化する労働力不足に対処する、自動運転輸送サービスを開発する。2019年、同社はJapanTaxi、損保ジャパン日本興亜、KDDI、アイサンテクノロジーと提携し、東京で自動運転タクシーの試験を開始した。




パナソニック、日産の新型SUV向けにインテリジェント・バックミラーを開発

2020年8月27日

2メガピクセル(MP)カメラと高解像度ディスプレイを備えた新バックミラー

パナソニックが日産自動車と協力し、新型日産キックス小型スポーツユーティリティビークル(SUV)用にカメラベースのバックミラーを開発したことを明らかにした。このフレームレスバックミラーは2メガピクセル(MP)のカメラと高解像度ディスプレイを備えており、パナソニックの先進画像処理テクノロジーを組み合わせた解像度と夜間視認性を実現している。リアウィンドウに取り付けられたカメラを通して後部座席の乗員による死角を減らし、後方の見通しを向上させている。

重要ポイント:新型日産キックス・コンパクトSUVは、2020年6月に日本で、その1ヵ月後にタイで発売された。日産の第4世代電子ミラーであるこの新たなインテリジェント・ルームミラーは、従来モデルで使用されている1.3MPカメラよりも優れた画質を提供し、従来モデルの100 psiとは対照的に163 psiの表示解像度を実現している。この新型バックミラーはダイナミックレンジを従来モデルの100 dBと比較して120 dBに拡大し、夜間視認性を向上させ、LEDランプからのチラつきを制御するという。




横浜ゴム、インド工場の生産能力を倍増

2020年8月24日

従業員数は約200人増加

Autocar Professionalのレポートによると、横浜ゴムの完全子会社であるYokohama IndiaがHaryana州Bahadurgarhにあるインド工場の製造能力を2倍以上に拡張、Bahadurgarh工場で商業生産を開始した。Yokohama Indiaは日本の親会社からの技術的専門知識を用いて、Geolandar SUV、BluEarth-RV02タイヤと共に、人気を博しているGeolandar A/Tを量産していくと述べている。今回の拡張により、このサイトで約200人の新規雇用が創出された。

重要ポイント:この拡張により、工場の年産能力はインドで160万本に増加した。Bahadurgarh工場では500人超の従業員数を700人超に増やす。同社は2014年にインドで操業を開始、初期能力は年間70万本だった。Yokohamaは買い替え市場に加え、Audi、ホンダ、Mercedes-Benz、三菱、日産、Porsche、スズキ、トヨタなどのOEMにタイヤをグローバルに供給している。Yokohama IndiaのAnil Gupta副会長は「今後予想される市場の成長を考慮して生産能力の倍増を決定した。偶然にも政府がタイヤの輸入制限を発表し、好機を迎えている。Atmanirbhar Bharat(自立した自給自足国家)を求める政府の明確な呼びかけに沿って、計画から販売店まで、インド市場のニーズを満たすべくフル装備を行う」と述べている。




AGC、トヨタ新型ハリアーのパノラマサンルーフ用調光ガラスを開発

2020年6月19日

AGCが2020年6月17日発売のトヨタ新型ハリアーのパノラマサンルーフ用にWONDERLITETM Dxという調光ガラスを開発したことを発表した。新たな調光ガラスWONDERLITETM Dxは、自動車用ラミネートガラスの中間層の層間に封入された特殊フィルムで構成されている。含まれているフィルムは、肉眼では認識できないほど小さい特殊な材料で梱包されている。透明モードと減光モードの両方で、紫外線の約99%が遮断される。

重要ポイント:Dragontrailガラスは、LG ElectronicsとLG Displayが提供する業界初の湾曲P-OLEDディスプレイの保護表面ガラスとして使用されている。新型Cadillac Escaladeは、生産車で初めて湾曲P-OLEDディスプレイを装備している。ディスプレイは3つの独立した画面で構成されており、メータークラスター情報、ナビゲーションコンテンツ、インフォテインメントなど、ドライバー向けのさまざまな情報を表示する。AGCによると、車載ディスプレイ用湾曲カバーガラスはディスプレイパネルとガラス双方の負荷ストレスを抑えながら、最大のガラス強度と形状安定性を長期間実現するという。また独自のコーティング技術と装飾印刷技術により、表示の明瞭さとストレスのないタッチ機能の使いやすさの両方の向上に貢献する。AGCは車載向けに革新的なガラスを開発してきた。2020年6月、同社はトヨタの新型ハリアーのパノラマサンルーフ用に、WONDERLITETM Dxと呼ばれる調光ガラスを開発した。この新たな調光ガラスWONDERLITETM Dxは、自動車用ラミネートガラスの中間層の層間に封入された特殊フィルムで構成されている。



イスラエル新興企業TriEye、デンソーと提携しCMOS型SWIRカメラを評価

2020年6月16日

イスラエル拠点の新興企業TriEyeが、ADASおよび自動運転車アプリケーション向けの高解像度短波赤外線(SWIR)センシング技術を開発し、CMOSベースのSWIRカメラSparrowの評価のためデンソーと提携関係を結んだことを発表した。Sparrowは、SWIRスペクトルの物理的特性を活用し、視界の悪い状況でも黒い氷、濃い色の服を着た歩行者、自転車走行者などを識別する。

TriEyeの共同創設者兼CEOであるAvi Bakal氏は「低視認性の課題解決という私たちのミッションに向けた意義深い第一歩をとなるデンソーとのコラボレーションを発表できることを誇りに思う」と述べている。

重要ポイント:TriEyeは、SWIRカメラを手頃な価格で世界のマスマーケットに投入することにより低視認性の課題解決に取り組んでいる。同社のSWIRカメラは標準の可視カメラとして組み込むことができ、既存の可視画像AIアルゴリズムを再利用できるため、数百万マイル分のデータの再収集と注釈付与に必要な労力を節約できる。ADASおよびAVは、より安全な運転をサポートする高度なビジョン機能を実現できる。デンソーとは別に、ドイツのスポーツカー企業であるPorscheもTryEyeのSparrowカメラを評価している。今年1月初め、Porscheは同社車両のADASおよび自動運転アプリケーションに対する赤外線センサー供給者としてTriEyeを選択した。PorscheはTriEyeに対する出資者でもあり、2019年のシリーズA資金調達ラウンドに投資している。



ソフトバンク、DiDi自動運転車部門への5億米ドル投資を主導

2020年6月1日-Automotive Mobility | Headline Analysis

Didi Chuxing(DiDi)が、SoftBank Vision Fundが主導する資金調達ラウンドで自動運転車(AV)部門への5億米ドルを超える投資を確保した。この資金調達ラウンドは、DiDiが昨年独立企業になって以来、そのAV部門への最初の外部投資となる。資本金は、AV技術の研究開発やテストへのさらなる投資、業界の協力関係の緊密化、AVサービスの展開の加速に使用される。

重要ポイント:DiDiの最大投資家の1社であるソフトバンクも、日本のタクシー配車サービス向けにDiDi Mobility Japanという名の合弁事業(JV)を所有している。DiDiは2016年からAV技術に取り組んでおり、自動運転技術部門は中国と米国で200人以上の従業員を雇用し、高解像度(HD)マッピング、知覚、行動予測、コネクティビティなどの分野に重点を置いている。DiDiは、Shanghai市からICVデモンストレーションのライセンスを取得した3社のうちの1社である。Shanghaiでロボットタクシー試験サービスを開始する予定で、乗客は同社のアプリを使用してJiading区でAVを呼ぶことができる。DiDiは、California、Beijing、Shanghai、SuzhouでのAV道路走行テストの認定を受けている。




パナソニック、次世代自動車製品にSynopsysのCustom Designプラットフォームを使用

2020年5月26日 | ニュース | 企業動向

プラットフォームの主要機能は、信頼性を意識した検証、抽出融合技術、視覚支援レイアウトなど


パナソニックが自動車アプリケーション向けアナログ、混合信号、高周波(RF)集積回路設計用にSynopsysのCustom Designプラットフォームを採用した。

「パナソニックは、全体的な設計の生産性の向上、業界をリードする回路シミュレーションのパフォーマンス、究極の判断基準の抽出とシミュレーションの精度を求めるお客様の要望に応えていく。当社が今年達成した完全フローの競争力ある置き換え事例だ」とSynopsysのAMS顧客成功および製品管理担当バイスプレジデントであるAveek Sarkar氏は述べている。

重要ポイント:Custom Designプラットフォームには、Synopsys独自のHSPICE、FineSim SPICE、CustomSim FastSPICE回路シミュレーション、Custom WaveView波形表示、StarRC寄生抽出、IC Validator物理検証が含まれる。主要機能には、信頼性を意識した検証、抽出融合技術、視覚支援レイアウトなどがある。「自動車および産業市場向けの空間センシングソリューションおよびバッテリー・センシング・ソリューションを加速させるEDAパートナーとしてSynopsysを選択した。Synopsysは要件に迅速に対応できることを実証し、当社は従来の設計と設計フローをわずか数ヵ月でSynopsysに移行した」とパナソニックセミコンダクターソリューションズの辻川洋行取締役は述べている。

日立キャピタルとGridserve、英国の太陽光発電EV充電場で提携

2020年5月5日

Gridserveが日立キャピタルと提携し英国で太陽光発電のEV用Electric Forecourt(充電場)を設立したことを発表した。GridserveはあらゆるEVに超高速充電を提供する太陽光発電のElectric Forecourtネットワークを構築することを目指している。全国規模となるこのネットワークには、今後5年間で100を超えるElectric Forecourtが配備される。日立キャピタルはこのプロジェクトに数百万ポンド単位の資金を提供する。

「日立キャピタルとの戦略的パートナーシップは大きなマイルストーンだ。日立キャピタルは持続可能なエネルギーを提供し、二酸化炭素排出量ゼロという目標実現を加速するための財政的支援に加え、豊富な経験、知識、リソース、専門知識を備えている」とGridserve Sustainable EnergyのCEOであるToddington Harper氏は述べている。

重要ポイント:Hitachi Capital UKのGRIDSERVEへの融資ファシリティは、GloucestershireとLincolnshireのハイブリッドソーラーファームや近日オープンのElectric Forecourtなどのプロジェクト促進に活用される。Electric Forecourtには、高速充電器から最高速度350 kWで20〜30分で同時充電可能な24台分のキャパシティがある。太陽光発電の断続的な性質に対処し持続可能なエネルギーへの高まる需要を満たす大規模なバッテリー貯蔵システムとの組み合わせにより、Electric Forecourtネットワークに供給する二酸化炭素排出ゼロの太陽エネルギーを生成する。Gridserveは3月に、2020年夏に稼働予定の最初のElectric Forecourtの建設を開始した。「この旗艦プログラムは、英国における自動車の電動化への移行を加速するだろう。2050年までにカーボンニュートラルになるという政府目標に必要とされる前進だ」とHitachi Capital (UK) PLCのCEOであるRobert Gordon氏は述べている。




トヨタ紡織とCovestro、新たなポリウレタン複合材料を共同開発

2020年2月27日

トヨタ紡織とCovestroが、新たなポリウレタン複合材料をトヨタの新電気コンセプトカー「LQ」向けに共同開発したことを発表した。この軽量化ソリューションは材料はCovestroのBaypreg®F NF技術とトヨタ紡織のケナフ繊維使用の専門知識を融合しており、LQモデルのドアトリムに使用される。

重要ポイント:ケナフ繊維強化ポリウレタンフォーム複合材料の面積密度は1kg/㎡未満と非常に低く、強度も高いため、ケナフ繊維強化ポリウレタンフォーム製ドアトリムは従来材料製のものに比べ約30%軽いという。材料が軽ければ1回のガソリン補給またはバッテリー充電当たりの移動距離は長くなる。熱帯植物であるケナフはハイビスカス属で、東南アジア、バングラデシュ、インド、アフリカなどの地域で生育している。ケナフは優れた機械的特性を備えた費用対効果の高い原料として注目を集めており、自動車産業でも植物繊維を代替原料としてみている。例えばトヨタ紡織は2012年、レクサスGS向けにケナフ繊維製のドアトリム基材を供給し、100%石油由来基材と比較して重量を30〜40%削減した。Fordはケナフを2012年に利用開始し、Escapeモデルのドア製造で石油由来材料との置き換えを実現している。




東芝、車載100V NチャネルパワーMOSFETを発表

2020年2月26日


出典:東芝

東芝デバイス&ストレージ株式会社が、新たに車載向け100V NチャネルパワーMOSFET、「XK1R9F10QB」を発表した。ロードスイッチ、スイッチング・パワーサプライ、モーター駆動、車載48V装置用途に適しているという。

重要ポイント:新MOSFETは同社の最新世代プロセスで製造されている。業界トップクラスの低オン抵抗を提供、最大オン抵抗は1.92mΩで、現在のTK160F10N1Lデバイスに比べて約20%の削減となり、機器の消費電力削減に貢献する。また静電容量特性の最適化によりスイッチングノイズを低減し、機器のEMI(電磁干渉)の低減を実現する。東芝は、車体制御、先進運転支援システム(ADAS)、アクティブセーフティ、パッシブセーフティ、代替ドライブトレインシステムを含むパワートレインなど、多様な自動車アプリケーション向けに各種MOSFETを提供している。2019年12月、車載48V電気システムアプリケーション用の2つの新たな100V NチャネルパワーMOSFETを発表した




パナソニック、長距離ToFイメージセンサーを発売

2020年2月21日

パナソニックがtime-of-flight(ToF)イメージセンサーを自動車の距離イメージングと広域監視向けに開発したことを発表した。このセンサーはアバランシェフォトダイオード(APD)ピクセルを使用、最長250メートル先の物体の正確な3D情報を投影する。この新たな垂直スタック型APDは光電変換器、電子増倍管、信号ストレージを垂直に積み重ねることで面積を削減した。本センサーはパナソニックが開発した長距離および高解像度3D距離イメージングに加えて、高い測距精度も実現している。長距離および高解像度の3D距離イメージングと高精度を同時に確立することは、従来のToFセンサーとライダーでは困難とされていた。

重要ポイント:ライダー技術は高価だと考えられているが、大量生産フェーズに入りつつある。今回発表されたセンサーは、パナソニックが2018年6月に発表したAPDピクセルを使用するToFイメージセンサーの技術に基づいており、短距離から長距離まで、小さな物体を検出することを可能にした。




Nokiaとソフトバンク、コネクティッドカー用5G技術テストで協力

2020年2月13日

ソフトバンクがNokiaの5G設備をコネクティッドカーテスト用非スタンドアロン型5Gネットワーク設置に使用

Nokiaがコネクティッドカー・サービス用5G技術試験でソフトバンクと提携関係を結んだことを発表した。ソフトバンクはNokiaの5G設備を北海道上川郡の本田技術研究所施設でのコネクティッドカーテスト用非スタンドアロン型5Gネットワーク設置に使用し、視界が悪い交差点での周辺車両の位置情報の送信、道路上の落下物の識別と通知、4Kビデオと車載カメラからの画像の二次使用など、4つの使用事例をテストした。

重要ポイント:5G導入はコネクティッドカーと自動運転にとってのターニングポイントだ。Vehicle-to-Everything(V2X、車車間・路車間通信)が完全自動運転の垂直市場で進歩を続けるなか、低遅延で高速な5Gは接続の強化とともに、高速オーバー・ジ・エア(OTA)更新によるエラー排除の可能性も備えている。今回のテストでは商用レベルの256QAM高次変調と4x4 MIMO無線機器ネットワーク機器を使用し、Nokiaの3GPPリリース15準拠の展開に向けたブレークスルーを成功させた。Nokiaは2025年までに2,250億米ドルを超えると予測されるコネクティッドカー市場向けの5G技術への関与することに意欲的である。




トーヨータイヤ、タイヤと道路状態の検知技術を開発

2020年2月26日

トーヨータイヤが、人工知能(AI)とデジタル技術を使用してリアルタイムで走行しながらタイヤ性能を視覚化するタイヤセンシング技術を開発したと発表した。摩耗や負荷などのタイヤの状態や、天候によって変化する道路の状態に関する情報を検出する。

重要ポイント:トーヨータイヤは、センサーをタイヤに取り付け、走行中の道路状況やタイヤの状態を検知するセンサー技術を開発してきた。収集した一連の情報から高度な演算処理を介してタイヤ性能(グリップ)の限界を推定する。同社のタイヤセンシング技術は、高精度運転に貢献する基盤技術となることを目指している。「タイヤの検知技術の向上は、モビリティの安全性とセキュリティに貢献するだけでなく、新たな付加価値創出の可能性を拡大する」と同社は声明で述べている。2019年7月、同社はコンピューター支援エンジニアリングとAIを融合した従来のタイヤ設計基礎技術をT-Modeと称する新開発プロセスに進化させた。スーパーコンピューターを採用し、性能予測と構造解析のためにタイヤ運動を再現するタイヤシミュレーションと、車両モデリングを乗客数、負荷、運転パターンなどを考慮した運転シミュレーションという2つのシミュレーション技術の組み合わせを使用し、車両の動きがタイヤに与える影響を評価する。




小糸、米ライダー企業Ceptonに5千万米ドルを出資

2020年2月7日

株式会社小糸製作所(小糸)が、ADASや自動運転向けのライダーの設計・製造を手掛ける米国のスタートアップ企業、Cepton Technologies, Inc.(Cepton)に5,000万ドルを出資し株式を取得したことを発表した。小糸はCeptonの連結子会社としての統合や持分法の適用は考えていない。

重要ポイント:2018年5月以降、小糸とCeptonは共同研究を実施してきた。小糸はライダーセンサー、カメラ、ミリ波レーダーなど高精度センサーがADASや自動運転車の周囲監視に欠かせないと述べており、ドライバーと機械的視認性の支援に向け、照明技術とともにさまざまなセンサー開発にも取り組んでいる。Ceptonへの出資は関係強化と高性能ライダーの商品化を加速する。高性能かつ高信頼性を備えたライダーの開発と商品化の加速およびライダー組込型ヘッドランプの商品化に向け、小糸は同社の車載照明技術統合による共同開発を推進していく。小糸による最新のシリーズC投資ラウンドによってCeptonの資金調達総額は1億米ドル近くとなり、研究開発活動の大幅強化とオートモーティブ市場での展開拡大、世界の大手顧客支援に向けた強固な基盤がもたらされる。Ceptonの高解像度ライダーは長距離計測が可能であるとともに、独自技術で広視野角を実現している。同社のスキャニング技法は機械的回転やスキャニングミラーといった従来技術とは異なり、同社のシンプルで堅牢なアーキテクチャがミラーレスで摩擦がなく回転不要なライダーソリューションを実現、高信頼性、製造性、手頃な価格といった車載部品に求められる条件を満たしているという。小糸はこれまで長年にわたり車載用ライダー組込型ヘッドランプに取り組んできた。ドイツを拠点とするソリッドステートライダーのサプライヤー、Blickfeldと提携しており、自動車ヘッドランプに完全に組み込みが可能なライダーセンサーの開発に向けた先進技術を探究していく。小糸は2年以上前にも米国拠点のライダーサプライヤー、Quanergyと提携関係を締結、Quanergyのソリッドライダーセンサーを組み込んだヘッドライトの設計を進めている。




日本精工、日本で電動油圧ブレーキ用ボールねじ生産能力増強

2020年2月5日 06:50(グリニッジ標準時)| ニュース | 投資

日本精工株式会社が、電動油圧ブレーキ用ボールねじユニットの生産能力を増強している。赤城工場(NSKステアリングシステムズ株式会社)にボールねじユニット生産の第2ラインを立ち上げた。生産は2020年1月に開始している。

重要ポイント:日本精工は、新車への衝突被害軽減ブレーキ搭載を義務付ける規制当局の動きにより、ボールねじユニットに対する需要が世界規模で急速に高まっていると述べている。こうした義務付けは2021年から2022年に日本、米国、EUで施行される。衝突被害軽減ブレーキシステムは、自動車前方道路をスキャニングし発生の恐れのある衝突を回避するようブレーキを作動させることで事故を回避する。2019年3月、日本精工は信頼性の高いボールねじを組み合わせたコンパクトで軽量な油圧ブレーキ用ボールねじユニットの量産を埼玉工場で開始した。国外にも生産拠点の設立を検討しており、2026年に年間1,000万ユニットの世界生産到達を目指している。同社ではボールねじ生産能力増強に100億円近くを投資している。




ソフトバンク、DiDi自動運転車部門への5億米ドル投資を主導

2020年6月1日-Automotive Mobility | Headline Analysis

Didi Chuxing(DiDi)が、SoftBank Vision Fundが主導する資金調達ラウンドで自動運転車(AV)部門への5億米ドルを超える投資を確保した。この資金調達ラウンドは、DiDiが昨年独立企業になって以来、そのAV部門への最初の外部投資となる。資本金は、AV技術の研究開発やテストへのさらなる投資、業界の協力関係の緊密化、AVサービスの展開の加速に使用される。

重要ポイント:DiDiの最大投資家の1社であるソフトバンクも、日本のタクシー配車サービス向けにDiDi Mobility Japanという名の合弁事業(JV)を所有している。DiDiは2016年からAV技術に取り組んでおり、自動運転技術部門は中国と米国で200人以上の従業員を雇用し、高解像度(HD)マッピング、知覚、行動予測、コネクティビティなどの分野に重点を置いている。DiDiは、Shanghai市からICVデモンストレーションのライセンスを取得した3社のうちの1社である。Shanghaiでロボットタクシー試験サービスを開始する予定で、乗客は同社のアプリを使用してJiading区でAVを呼ぶことができる。DiDiは、California、Beijing、Shanghai、SuzhouでのAV道路走行テストの認定を受けている。




パナソニック、次世代自動車製品にSynopsysのCustom Designプラットフォームを使用

2020年5月26日 | ニュース | 企業動向

プラットフォームの主要機能は、信頼性を意識した検証、抽出融合技術、視覚支援レイアウトなど


パナソニックが自動車アプリケーション向けアナログ、混合信号、高周波(RF)集積回路設計用にSynopsysのCustom Designプラットフォームを採用した。

「パナソニックは、全体的な設計の生産性の向上、業界をリードする回路シミュレーションのパフォーマンス、究極の判断基準の抽出とシミュレーションの精度を求めるお客様の要望に応えていく。当社が今年達成した完全フローの競争力ある置き換え事例だ」とSynopsysのAMS顧客成功および製品管理担当バイスプレジデントであるAveek Sarkar氏は述べている。

重要ポイント:Custom Designプラットフォームには、Synopsys独自のHSPICE、FineSim SPICE、CustomSim FastSPICE回路シミュレーション、Custom WaveView波形表示、StarRC寄生抽出、IC Validator物理検証が含まれる。主要機能には、信頼性を意識した検証、抽出融合技術、視覚支援レイアウトなどがある。「自動車および産業市場向けの空間センシングソリューションおよびバッテリー・センシング・ソリューションを加速させるEDAパートナーとしてSynopsysを選択した。Synopsysは要件に迅速に対応できることを実証し、当社は従来の設計と設計フローをわずか数ヵ月でSynopsysに移行した」とパナソニックセミコンダクターソリューションズの辻川洋行取締役は述べている。

トヨタとパナソニックが車載角形電池会社設立を決定

2020年2月3日

トヨタとパナソニックが自動車産業用角形電池開発の合弁企業(JV)設立の計画を具体化したことを発表した。JVの名称は「プライム プラネット エナジー&ソリューションズ」で、2020年4月の操業開始を予定している。持株比率はトヨタが51%、パナソニックが49%である。大容量・高出力車載角形リチウム電池の開発・製造・販売、および車載全固体電池その他次世代車載電池の開発・製造・販売を行い、従業員数は5,100人前後となる見通しだ。

重要ポイント:両社は昨年1月、この合弁企業設立計画を発表し、昨年12月にはフィージビリティ調査を開始している。車両規格から構想段階での大容量・高出力電池開発の加速推進が目的だ。トヨタは2025年に完全電気自動車の世界販売を50万台とする計画を発表しており、全体では主にハイブリッド車を含む550万台の電動化車両販売を目指している。




東レ、ナノ積層技術の新フィルムを開発

2020年1月30日

東レがナノ積層技術を用いた「ピカサス®VT」という新フィルムを開発したことを発表した。ヘッドマウントディスプレイ(HMD)やヘッドアップディスプレイ(HUD)の拡張現実や複合現実、またプライバシーフィルターやディスプレイフィルムなどの領域に使用可能である。東レはこの技術の今後3年以内の商品化を計画している。

重要ポイント:同フィルムについて、正面からの光はガラスのように透過し、斜めからの光は鏡のように反射する光学機能を組み込んだ世界初のフィルムだという。従来の光学材料には、透過ガラスや透過プラスチックなど垂直入射光と斜め入射光の両方を透過するものや、金属フィルムのように垂直方向や斜め方向の入射光を反射する素材のみだった。ピカサス®VTは東レ独自のナノ積層技術を採用し、新たな光学設計に基づく高精度の樹脂屈折率制御をもたらす。正面からの光を透過し斜めからの光を反射することで、新機能性を提供する。HMDやHUDでの拡張現実(AR)や複合現実(MR)に使用することで、ピカサス®VTは透過ガラスや透過プラスチックの眺望の視認性を維持できるとともに、より鮮明な投影情報を表示することができる。前世代のピカサスナノ積層フィルムではナノメーター厚の層を数百~1,000重ねて特定の波長の光を反射していた。今回のピカサス®VTではそれに加えて光の反射や伝達の制御を実現している。




ルネサスエレクトロニクスが車載カメラ用電源管理ICを発表

2020年1月9日 | ニュース | 新製品

ルネサスエレクトロニクスが、複数のHDカメラモジュールで使用する電源設計を簡素化した高集積パワーマネジメントIC(PMIC)、ISL78083の販売を開始した。開発期間短縮、コストとサプライチェーンリスク低減が可能となる。バッテリーからの直接電源供給(36~42V)と同軸ケーブル経由の電源供給(15~18V)のいずれにも対応し、1出力当たり最大750mAの出力が可能。最大7メガピクセルのイメージセンサーに十分対応し、さらに高解像度のセンサーもサポートできる。「ISL78083 PMICはルネサスの車載サラウンドビューカメラシステムのサポート範囲をHD衛星カメラ設計にまで拡張する。ISL78083を用いればカメラの小型化が可能となり、車両スタイルや空気抵抗に悪影響を及ぼすことなく最適化されたサラウンドビューカメラアングルを実現できる」とルネサスのオートモーティブ事業部門のNiall Lyneシニアディレクターは説明している。

重要ポイント:主な機能は以下の通り。プログラム可能な1V~5.05Vの出力範囲を提供する3つの降圧レギュレータ、AM周波数帯の干渉を回避し必要な出力キャパシタンスとインダクタンスを低減する2.2MHzスイッチング周波数、EMC/EMI干渉に対処するオプションのスペクトラム拡張機能、はんだ付けの信頼性を向上しはんだ付けの目視検査実現により低コスト製造を可能にするウェッタブル・フランク・パッケージ、 稼働周囲温度-40℃~+125℃・接合部温度-40℃~+150℃のAEC-Q100グレード1。




デンソー、次世代コックピットシステムでQualcommと提携

2020年1月9日 – AutoIntelligence | Headline Analysis

デンソーがQualcomm Incorporatedの子会社であるQualcomm Technologiesと提携し次世代コックピットシステムを共同開発することを発表した。スマートフォン向けに開発された最先端半導体やソフトウェアソリューションを含むQualcomm Technologiesの情報通信技術と、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)製品の車載要件や機能安全性、セキュリティ技術などデンソーの専門知識を統合する。

重要ポイント:デンソーのHarmony Coreをベースとしたアーキテクチャ開発を目的としている。Harmony Coreは異なるオペレーティングシステムで実行されるHMI製品の調整と制御を行う統合コックピットシステムで、車両コネクティビティと、ドライバーのステータス監視、ドライバーと乗員の認証、改良型のディスプレイ操作性などを可能にする。デンソーは2019年9月、BlackBerryと協力し統合HMIデジタルコックピットシステムを導入した。




旭化成、AABC Europeに先進バッテリー素材を出展

2020年1月9日 | ニュース | 新製品

旭化成と米国子会社のCelgardが、ドイツ開催のAdvanced Automotive Battery Conference(AABC)Europeに先進バッテリー素材群を出展することが報じられた。出展予定の製品は、リチウムイオン電池用の新電解質、バッテリー筐体用の変性ポリフェニレンエーテル(mPPE)ザイロンなどである。

重要ポイント:旭化成はリチウムイオン電池研究分野のパイオニアで、新世代電解質、セパレータ、熱可塑性プラスチックおよび発泡体を持ち、先進バッテリー素材の供給メーカーだ。リチウムイオン電池用に新たな高イオン導電率を誇る電解質開発ではカーボネートをアセトニトリルに置き換えている。高導電率により、リチウムイオン電池の80%を6分間で充電可能にする。両機能とも、リチウムイオン電池の自動車用途での利用に新たな扉を開く。旭化成はバッテリー筐体の構造部品用の熱可塑性プラスチックも開発している。この変性ポリフェニレンエーテル(mPPE)ザイロンは低密度で電解質流動に耐性があり、軽量でコンパクトなバッテリー筐体に理想的な素材である。mPPE粒子発泡体サンフォースは高い難燃性と成形性、耐熱性を特長としており、コンパクトなバッテリー筐体設計とともにバッテリーの安全性と効率の向上にも貢献するという。同社の中期経営計画「Cs for Tomorrow 2018」の重点は材料分野における自動車関連事業の強化である。軽量化のために金属材料を置き換えるだけでなく、従来のプラスチック用途にも新開発あるいは改良型の熱可塑性プラスチックを利用した小型化や再設計を導いている。2019年10月、旭化成は自動車産業用のエンジニアリングプラスチックと発泡性材料をドイツ・Düsseldorfで開催中のプラスチックとゴムの展示会、K 2019に出展した




アイシン精機が車外センシング開発でVayyar Imagingと協力

2020年1月9日 | ニュース | 新製品

アイシン精機が、車外センシング用高解像度短距離レーダー(SRR)開発のため4Dイメージセンシング技術を専門とするイスラエル企業、Vayyar Imagingと提携関係を結んだ。アイシン精機の車内システム事業とVayyarの4D高解像度短距離レーダーとの統合によって、低速運転支援用の死角検知など自動車の車外センシング機能を開発していく。「当社のMIMO 4D SRRは、広い視野(FOV)の高解像度ポイントクラウド(点群)、厳しい気象環境に対する弾性、半透明材料に対応する能力を、手頃な価格で実現する」とVayyarのオートモーティブ事業開発ディレクターであるIan Podkamien氏は言い、「アイシン精機といった自動車エコシステムの巨大企業との提携を通じて革新的な車外センシングソリューションをともにもたらすことを楽しみにしている」と述べている。

重要ポイント:2011年創業のVayyarは、低出力電波技術を活用してヒトの組織や人工物の表面、煙や蒸気などの障害物を透かして見ることができるセンサーを開発している。Vayyarは他のティア1サプライヤーにもセンサーを供給しており、例えばValeoには車内の乳幼児の安全性を高めるための先進自動車センサーとマルチトランシーバーレーダー機能を備えた3Dイメージングセンサーを提供しており、それはFaureciaのオートモーティブ「Cockpit of the Future(未来のコックピット)」にも採用されている。自動運転はゼロエミッションやコネクティッドカーと並ぶアイシン精機の重点技術領域の1つである。アイシン精機グループはVayyarのほか、人工認知システムの専門企業、AEyeにも出資している




ソニー、自動運転車向けライダーセンサー開発へ

2020年1月3日 – Automotive Mobility | Headline Analysis

ソニーが自動運転(AV)向けにシリコンベースのライダーセンサーを開発すると報じられた。AVはレーザー光のパルスを介して距離を測定し、周辺の3Dマップを作成するため、ライダーセンサーが不可欠である。新たな低コストシリコンチップの開発により、ソニーは手頃な価格でコンパクトなライダーセンサーの提供が可能になるという。

重要ポイント:低コストのライダーセンサー開発競争から今回のセンサーが生まれた。最近ではVolkswagen(VW)Group傘下のPorsche Automobil Holdingが、AV向けライダーセンサーを開発するスタートアップ企業のAevaに対して詳細非公表の出資を実施している。Hyundai Mobisは米国を拠点とするライダー企業のVelodyne Lidarに5,000万米ドルを出資することを発表した。ソニーはこれまでにドライバーレス車のNew Concept Cart SC-1を開発、この車両はリモート制御機能に5Gモバイル技術を使用している。人工知能とロボティクス技術をこのNew Concept Cart SC-1に組み込んでおり、ドライバーレス車のテストに向けてNTTドコモと提携関係を結んでいる。




東芝、CypressのSemper NORフラッシュを次世代ADASに採用

2019年12月12日

東芝デバイス&ストレージが先進運転支援システム(ADAS)ファミリーであるViscontiにCypressのSemper NORフラッシュを採用したことが明らかになった。Semper NORフラッシュは+125℃までの車載用温度に対応し、自動運転レベル5までのADASアプリケーション用ストレージに必要な容量および性能要件を満たしている。ASIL-BおよびISO 26262自動車機能安全規格に準拠している。

重要ポイント:Cypressは、ADAS、3Dグラフィックディスプレイ、無線コネクティビティ、フル装備タッチパネル、車体エレクトロニクスといった最先端自動車システムを開発している。6月にはInfineon TechnologiesがCypress Semiconductorを90億ユーロで買収する最終契約を締結した。「東芝Visconti5 ADAS SoCに統合するコンポーネントは高度なADAS用途に求められる耐久性も備えている。CypressのフェールセーフストレージソリューションはVisconti5プラットフォームに対する期待を上回るカギとなるだろう」(東芝デバイス&ストレージ技師長、菅原毅氏)。




パイオニア、新興企業ネインと資本提携

2019年12月12日

パイオニア株式会社が、音声ユーザーインターフェース(UI)ソリューション事業を手掛けるスタートアップ企業、株式会社ネインと戦略的提携関係を結んだことを発表した。パイオニアの車内向けモビリティ技術とネインの音声UI技術を組み合わせてUIがますます複雑化している車内空間向けソリューション創造を目指す。

重要ポイント:昨年、パイオニアはキヤノンと先進運転支援システム(ADAS)や自動運転アプリケーション向けの3Dライダーセンサーの共同開発で提携した。2014年創業のネインは耳で知覚可能なソリューションやサービス開発のためのアプリケーション、ファームウェア、デバイスを提供している。同社は音声通知機能搭載のスマートイヤフォンAPlayを2016年にAndroid向けに、2018年にはZeenyをiOS向けに開発した。




住友ゴム、長期持続タイヤ用「タイヤリープAI分析」を開発

2019年11月27日

住友ゴム工業(SRI)が、人工知能(AI)を活用してゴムの物性を判別する新技術を開発したことを発表した。「Tire Leap AI Analysis(タイヤリープAI分析)」では、負荷や摩耗によるタイヤの構造変化と、その影響の検知を可能にする。Tire Leap AI Analysisで収集したデータはタイヤ性能開発を支援し、SRIの「Smart Tire Concept(スマートタイヤ構想)」の中心要素となる。

重要ポイント:SRIによると、通常タイヤは天然ゴム、合成ゴム、シリカや炭素などの補強剤、化学品や添加剤などさまざまな材料から作られているという。タイヤの物性は、材料の複雑な相互作用から生まれ、機械的負荷によって変化するため、相互作用がタイヤ寿命に与える影響の把握は難易度が高かった。新技術では材料や構造を判別しタイヤ性能の変遷を予測することができる。




Nippon Light Metal Georgia、米国で新工場建設開始

2019年11月27日

日本軽金属と伊藤忠メタルズの完全子会社Nippon Light Metal North America(NLMNA)が、米国で自動車用アルミニウム部品の開発と製造を行う合弁会社(JV)設立した。Nippon Light Metal Georgia(NLMGA)は50億円(約5,000万米ドル)を投資して米国ジョージア州Adairsvilleに新工場を建設する。ジョージア州政府公式ウェブサイトによると、同社は11月20日に新工場の起工式を行った。110人分の雇用創出が見込まれるこの新工場ではアルミニウム鍛造サスペンション部品を製造する。2020年1月に着工、2022年に生産を開始する予定だ。

重要ポイント:世界規模での環境規制が厳格化と軽量化車両に対する需要に応え、同社は新工場建設を決断した。この動きが北米でのアルミニウム製品需要を促進すると期待される。




ローム、パワートレイン・EV用200Vショットキーバリアダイオード発表

2019年11月25日

ロームが超低IRのショットキーバリアダイオード(SBD)を、パワートレインやEVなど自動車用途向けに開発したことを発表した。新製品RBxx8BM/NS200は、超低リーク電流(IR)で200Vの高耐圧を実現している。ファストリカバリーダイオード(FRD)と整流ダイオードに代えて新製品を使用すると順方向電圧が大幅に改善されるという(ロームによると、従来のFRDより11%低下)。さらにアプリケーションのパワーロスを低減、熱発生を抑えることで小型化を実現、大幅な省スペース化に貢献している。RBxx8シリーズはIR特性を向上させる高温用バリア金属を使用している。

重要ポイント:2012年、ロームは車載充電器向けに自動車グレードのSiCショットキーバリアダイオードの供給を、2017年からはDC/DCコンバータと車載充電器用にSiC MOSFETの供給を開始した。ダイオードが持つ特性として、アプリケーション電力消費の低減と、低い熱発生によるパッケージサイズの縮小がある。RBxx8BM/NS200はSBDのRBxx8シリーズの一部で、すでに日本の自動車市場で高温環境下での動作を実証している。




横浜ゴムとアルプスアルパイン、タイヤセンサーを共同開発へ

2019年10月24日

横浜ゴムとアルプスアルパインが、タイヤセンサーの研究開発で協力していることが明らかになった。横浜ゴムは道路状況とタイヤの摩耗に関するデータを処理するソリューション開発を行っており、これは同社のタイヤ圧監視システム(TPMS)研究の一環として実施されている。

重要ポイント:タイヤからの情報をドライバーや第三者に供給するアプリやシステムは、近い将来一般的になるだろう。タイヤはCASE(Connected, Autonomous, Shared & Services, and Electric)対応でIoTの一部になる。共同事業では、アルプスアルパインがセンサー開発、システム設計、ソフトウェア開発領域を担う。横浜ゴムは、15年前にAIRウォッチと呼ばれる乗用車向けタイヤ圧監視システムを日本で初めて開発したタイヤメーカーである。




ON SemiconductorとSubaru、カメラ型ADASシステムの協力継続へ

2019年10月22日

ON Semiconductorが、カメラ型の先進運転支援システム(ADAS)の技術開発でSubaruとの提携継続を発表した。高解像度の最適化性能を備えた画像センサーによって、乗員だけでなく、歩行者、オートバイ運転者、自転車など交通弱者(VRU)も含めた安全性向上を実現させる。すでにON Semiconductorはドライバー支援用途にAR0132AT画像センサー1億台を出荷している実績がある。

重要ポイント:ON Semiconductorは、自動車、航空宇宙、防衛、コンシューマ、通信、コンピューティング、といった産業用途向けの半導体製品を専門としている。AR0132ATはステレオカメラシステムに使用される1.2メガピクセルのCMOSセンサーで、EyeSightドライバー支援システムの「目」を形成する。EyeSightシステムは2014年6月に中型車Levorgに初めて導入され、その後にセダン レガシー、SUV フォレスター、コンパクトカー インプレッサ、Subaru XVなどのモデルへと導入された。




日立オートモーティブシステムズ、高出力EVインバータの量産を開始

2019年10月21日

日立オートモーティブシステムズが、EV用800ボルト対応高電圧・高出力インバータの量産を開始したことを発表した。新インバータは従来型に比べ冷却性能と電圧が高く、電圧は2倍、電力密度は2.7倍となる。

重要ポイント:新インバータは加速性能と充電時間を向上させるよう設計されており、その実現のためにパワー半導体の実装技術も開発された。800ボルト対応のシステムは高容量バッテリーの急速充電を可能にする。両面冷却と高電圧絶縁放熱実装技術を備えた小型パワーモジュール開発のため、インバータ絶縁構造の完全見直しを行い、電力密度94.3 kVA/Lを実現した。同社は今年前半にAudiの量産型EV、e-tronにEVインバータを供給することを発表している。小型で高効率な両面冷却と組み込み型次世代絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)を備えた高効率パワーモジュールを搭載しており、電力密度出力は従来のインバータに比べ160%向上しているという。




三菱重工サーマルシステムズ、中国に電動コンプレッサー工場を設立

2019年10月16日

EVやその他の新エネルギー車(NEV)が急成長している中国市場で、三菱重工サーマルシステムズが中国江蘇省・Changshuに新生産工場を開設する決定を発表した。2022年の操業開始予定で、車載用空調ユニットの製造を行い、その生産能力は年間50万台となる。仮称はMHI Climate Control (Changshu) Co Ltd.で、三菱重工サーマルシステムズの完全子会社となる。

重要ポイント:新工場で生産されるスクロールタイプの電動コンプレッサーは、組み込み型インバータ回路と制御器を備え、エンジンから独立した動作が可能となる。ベルト駆動タイプよりも小型で軽量、高効率だ。ソフトウェアはAutomotive SPICE(software process improvement and capability determination)規格に基づいて開発されている。




旭化成、コンセプトカーAKXYと軽量化ソリューションを出展

2019年10月16日

旭化成が自動車産業用のエンジニアリングプラスチックと発泡性材料をドイツ・Düsseldorfで開催中のプラスチックとゴムの展示会「K2019」に出展することを発表した。電気コンセプトカーAKXY™を出展し、関連する合成ゴム、エレクトロニクス、繊維、コーティングなど幅広い自動車用途の材料を展示する。そのほかにもテナック™ポリアセタール(POM)、サーミレン®ポリプロピレン(PP)、レオナ™ポリアミド(PA)、ポリアミド発泡体(開発中)、ザイロン™(mPPE)サンフォース™(mPPE粒子発泡体)を発表する。

重要ポイント:旭化成は、軽量化のために金属材料を置き換えるだけでなく、従来のプラスチックも新開発や改良型の熱可塑性プラスチックによって再設計が可能だと述べている。同社の中期経営計画「Cs for Tomorrow 2018」において自動車関連事業の強化は重点領域として設定されており、CASEのようなメガトレンドは快適かつ先進デザインを備えた自動車内装に対する大きな成長機会をもたらすとしている。同社のテナックポリアセタール材は、低VOC(揮発性有機化合物)性能を提供し、車両内装に理想的な材料だ。社内の空気品質のためにVOCを削減する目的でテナックの使用が拡大している。テナック材は座席調整スライダーや着席時の快適性のための腰部サポート材、シートベルトの押しボタンといった用途に広く使用されている。近年開発した金属のような外観の低VOC性テナック™は、スクラッチ耐性を備え、車内空気品質の改善ももたらす。サーミレン PPはサンルーフ用の代替材料で、より多くの光をもたらすとともに乗員の視認性を高める。旭化成のガラス強化PPサーミレンは高い流動性を備え、ポリアミドに比べコスト優位性も高い。レオナ™PAは半芳香系ガラス繊維入りポリアミドで、過酷な自動車外装のUV試験に追加コーティングなしで準拠する。車内、例えばフロントガラスの直下にあるダッシュボード通気システムの無塗装ブレードなどに使用可能である。ポリアミド特性を備えた世界初のビーズ発泡体も開発中で、その特殊なC字形は大幅な騒音抑制も実現する。ザイロンはmPPE(変性ポリフェニレンエーテル)で幅広い軽量部品に適しており、例えば継電気箱、フードパネル、ブラケットなどに使用可能である。同社のサンフォースはエンジニアリングプラスチックmPPEをベースにした粒子発泡体である。UL 94 V-0(装置および器具の部品用プラスチック材の燃焼性に関する安全規格)認証済で、熱管理や防火に使用可能である。極めて優れた難燃性に加え、優れた断熱性も備えると同時に、車載バッテリーパックの軽量衝撃吸収材としても機能する。




旭硝子、中国に車載ディスプレイ用ガラス生産の新工場

2019年9月17日

旭硝子が、中国・Suzhouに三次元・複雑形状の車載ディスプレイ用カバーガラス生産の新工場AGC Automotive (Suzhou) を建設することを発表した。光学薄膜コーティングから曲面への装飾印刷や複合成形にいたる各段階を扱う最新技術を備えた完全統合型生産ラインを構築する。生産開始は2022年の予定で、複数の自動車モデル向けにすでに注文が確保されているという。

重要ポイント:コネクティッドカーや自動運転車への注目が高まるなか、自動車コックピットも大きく変化している。5年間以上、自動車業界に車載ディスプレイを供給してきた旭硝子は2013年、山形県米沢市に原材料ガラスから最終処理までの各段階を統合した車載ディスプレイ用カバーガラス専用生産システムを確立した。2年前には神奈川県横浜市の京浜工場でディスプレイ用フラットガラスに加え曲面ガラスの生産も開始している。日本の2工場に加え、世界最大の自動車市場である中国での第3工場建設により、高品質ガラスの世界規模の供給が可能になる。京浜工場に新設計と高機能性を専門とする新たな開発センターの設置も計画中だ。旭硝子によると、同社の車載ディスプレイ用カバーガラスはこれまでの70以上の車両モデルに採用されており、総出荷数は2019年9月までに2,000万枚到達が見込まれている。今月初め、旭硝子はLexus RXシリーズの車載ディスプレイ用カバーガラス供給を発表した。




ジェイテクト、ステアリング事業のソフトウェア開発を強化

2019年9月16日

ジェイテクトが、EPS(電動パワーステアリング)システム用電子部品開発の拡大に加えて、ステアリングシステムに対する高性能要求に直接応えるソフトウェア開発機能の強化を進めている。新たに従業員を雇用し、東刈谷工場で今月からソフトウェア開発を開始する。

重要ポイント:現在のEPSシステムにはステア・バイ・ワイヤ、後輪ステアリング、高度な自動化といった機能が含まれ、ゆえに冗長性、機能安全性、サイバーセキュリティなどに対するニーズが高まっている。EPSシステム向けに開発されているソフトウェアはAUTOSAR(Automotive Open System Architecture)といい、さまざまなモデルとの互換性・適合性を持っている。ソフトウェア開発強化のため、ジェイテクトでは光洋電子工業、J-Quad Dynamics、ジェイテクトIT開発センター秋田といったグループ企業と連携し、さらにインドや欧州、中国など海外の開発拠点とも協力を進めるという。




日立オートモーティブ、夜間歩行者検知カメラをスズキの軽トラ・キャリイに供給

2019年9月13日

日立オートモーティブシステムズが、スズキの軽トラック・新型キャリイに夜間歩行者検知機能を備えたステレオカメラを供給すると発表した。先進安全機能を備えたこの新型軽トラックは、今月下旬に日本で発売される。スズキ キャリイは夜間歩行者検知可能なステレオカメラを搭載する初の軽トラックになるという。

重要ポイント:日本自動車工業会(JAMA)が昨年実施した調査によると、軽トラック購入者は歩行者検知・保護システムや衝突回避ブレーキシステムのような先進安全技術に関心を示している。仕様の部分変更を経て、この軽トラックには車線逸脱警告、車線ふらつき警告、先頭車両発車警告などの先進運転支援システム機能が装備される。6月、日立オートモーティブはワゴン車のスズキ エブリイに夜間歩行者検知機能付きステレオカメラを供給した。




デンソーとBlackBerry、統合HMIデジタルコックピットシステム導入

2019年9月11日

デンソーとBlackBerryが、統合HMI(ヒューマンマシンインターフェース)デジタルコックピットシステムの導入を発表した。BlackBerry QNX技術により開発された「デンソー Harmony Core」システムは、まず米国にて2020年版新型Subaru LegacyとOutbackに導入される。

重要ポイント:自動車には複数のHMIシステムが搭載されており、互いの連携には専用オペレーティングシステムが必要になる。今回のデジタルコックピットシステムはBlackBerry QNX Hypervisor(仮想化)技術を使用し、車内HMIシステムの統合制御を実現している。異なる特性を持つ複数のオペレーティングシステムの独立性を維持しながら一つのマイクロコントローラで制御することで、さまざまなHMI製品とのシームレスな連携と調整を可能にしている。このプラットフォームでは、Google MapsやGoogle Play MusicのようなAndroidアプリに、単一の電子制御ユニットを使用してアクセスすることができる。




TDK、自動車用アルミ電解コンデンサを導入

2019年9月06日

TDKが、アルミ電解コンデンサの新製品SMDシリーズを自動車など幅広い用途向けに導入したことを発表した。ハイブリッドポリマーアルミ電解コンデンサのラインナップを拡張したこの新シリーズには、25 V DC / 330 µFと35 V DC / 270 µFの2バージョンがある。車載ECU(電子制御ユニット)や産業用途に使用可能である。

重要ポイント:RoHS対応、AEC-Q200認証済、最高動作温度125℃、最低4,000時間の長寿命を備える。≤20 mΩという極めて優れたESR(等価直列抵抗)値と125 ℃・100 kHzで2.8 Aという高リップル電流を誇る。TDKでは自動車用コンデンサのラインナップを拡張してきた。昨年11月には車載ECUおよび電力供給向けにEPCOSシングルエンドアルミ電解コンデンサのB41897シリーズを導入した。2018年10月には自動車用途の電磁干渉抑制用にEPCOS MKP Y2コンデンサの新製品B3203シリーズを導入している。




デンソー、米国オハイオ州で「Smart Mobility Ecosystem」創立

2019年8月16日

デンソーが、米国オハイオ州Dublinでの「Smart Mobility Ecosystem」創立に142万米ドルを投資することを発表した。Dublin市当局、オハイオ州立大学、Connected Signals、DERQ、No Trafficとともに、道路と歩行者の安全性向上、移動時間短縮に不可欠なインフラ技術の実証、モビリティサービスの創出、データ収集を行う。Dublin市は環状交差点や信号機のある交差点を含む道路交通回廊のベータ試験を行う。オハイオ州立大学はデータサービスや解析など幅広いスマートモビリティソリューションを提供する。Connected Signalsは自動車、歩行者の動きをより安全かつ低燃費にする予測型V2I(路車間通信)を提供する。AI(人工知能)プラットフォーム開発業者のDERQは、既存の交通システムとセンサーシステムを統合してリアルタイム最先端解析とコネクテッドカー向け安全アプリケーションを供給する。No TrafficはAIを搭載した交通信号プラットフォームを用いて現在の交通管理における課題に対処する。

重要ポイント:Smart Mobility Ecosystemプロジェクトは、デンソーの専門分野を補完するソフトウェア・ソリューションへの注力につながる。無線デバイスやクラウドコンピューティング、センサーやカメラ、データなどのネットワークを通して交通をより安全で効率的にするという、モビリティ事業にとっての重要なリソースになるからだ。リアルタイム交通データの収集や交通パターンの測定、ガバナンスの最適化、潜在的問題への積極的対応などが可能になる。




住友化学、トルコの樹脂コンパウンドメーカーEmas Plastikを買収

2019年8月15日

住友化学が子会社のSumika Polymer Compounds Europeを通じ、トルコの樹脂コンパウンドメーカーEmas Plastikとその関連会社(Emas Group)を買収した。

重要ポイント: 本買収は、バンパー、内装部品、白物家電の筐体などに使用される高機能材料事業(PPコンパウンド)のグローバル展開を推進する。トルコは欧州向けの輸出拠点として多くの企業が生産拠点を置いており、Emas Groupはトルコで最大級のPPコンパウンド生産能力を備えている。トルコでのPPコンパウンド需要は今後も急成長が続く見通しだ。住友化学が発表した2019年度から2021年度までの新たな事業計画は、自動車用途の新素材開発に重点を置いており、近年はさまざまな自動車用途向けの最先端材料を開発、自動車のフロントガラスやルーフの材料としてPMMAベースの透過性樹脂を提供、リチウムイオン電池材料として、セパレータや陰極材料、高純度アルミナも開発している。




トヨタの電池子会社プライムアース、中国第4工場建設へ

2019年8月13日

トヨタとパナソニックが共同出資している電池製造会社プライムアースEVエナジーが、中国に第4工場建設を計画していると報じられた。2021年までに完了予定で、生産能力は年間10万台前後となる見通しだ。第4工場の追加により、プライムアースの中国での総生産能力は年間40万台となり、トヨタのハイブリッド車に対し安定した電池供給が確保される。プライムアースは現在、中国東部Jiangsu省でニッケル水素電池(NiMH)を生産している。2つの新工場が現在建設中で、生産開始は今年の予定である。

重要ポイント:プライムアースは、トヨタのハイブリッド車とEV(電気自動車)向けのNiMH電池を生産する。第4工場建設の決定は低燃費車開発を奨励する中国当局の政策に後押しされたものだという。ハイブリッド車は中国政府によるカテゴリー分けでは新エネルギー車には入らないが、中国におけるトヨタのフリート燃費性能向上に貢献する。Avalon Hybrid、Camry Hybrid、Levin Hybrid、Corolla Hybridなど、トヨタが近年発売したハイブリッド車は市場で勢いを得ている。新世代RAV-4が今年後半に市場に投入される際には、ハイブリッド版オプションも提供される見通しだ。




ルネサスエレクトロニクス、第4世代リチウムイオン電池管理ICを発売

2019年8月13日

ルネサスエレクトロニクスが、第4世代リチウムイオン電池管理IC(集積回路)の開発を発表した。ISL78714は自動車級電池管理ICで、電池セル電圧と温度の監視に加え、セル電圧のバランス化と、14セルのリチウムイオン電池パックを保護するためのシステム診断を提供する。ハイブリッド車や電気自動車の電池寿命と航続距離を最大化する役割も果たすという。「この電池管理ICは、電池パックの監視精度、データ取得速度、故障チェック機能などを最高レベルで組み合わせた管理を実現する。ISL78714とRH850マイコンを使用して設計した低電圧系電池管理システムは、フォーミュラEに参戦しているMahinda Racingのレーシングカーに搭載されておりその実力は証明済だ」(ルネサスエレクトロニクスオートモーティブソリューション事業本部A&Pプロダクトビジネス部門シニアディレクター Niall Lyne氏)。

重要ポイント:ISL78714は最大14直列接続電池に対し±2mVの精度で電圧監視とバランシングを行い、正確な電圧レベル情報に基づく判定が実現できるという。ISL78714は精密な14ビットアナログ/デジタルコンバータと関連データ取得回路を内蔵しており、最大6つの外部温度入力(うち2つはGPIOで使用可能)を提供し、主要機能に対して故障検知と診断の機能を備えている。最大1Mbpsのキャパシタまたはトランス結合を用いた頑丈な2線式ディ時チェーン通信システムを搭載、±5Vの両極性セル電圧入力範囲により、燃料電池やバスバーなどの経年電池パックの要件に対応している。動作温度範囲は-40℃から+105℃。




ケーヒン、Keihin Europeの解散を発表

2019年8月12日

ケーヒンが英国子会社Keihin Europeを2021年12月に解散すると発表した。本発表はホンダが2021年に英国とトルコでの生産を終了する決定に続くものだ。業績に対する影響はわずかだと見られる。

重要ポイント:Keihin Europeは2014年9月に英国での生産活動を停止している。同社は欧州での顧客向け物流・販売拠点としての機能も縮小している。ホンダはKeihin Europeの主要顧客であった。ケーヒンは主に空調システム、燃料パイプ部品、吸気マニホールド、EGRバルブなどのパワートレイン部品を製造しており、電気自動車用ソリューションの開発にも注目している。昨年8月、ケーヒンは英国に拠点を置くHORIBA MIRAと次世代電気自動車パワートレインシステム開発で提携した。




ルネサスエレクトロニクス、ADAS開発向け「認識用クイックスタートソフトウェア」を導入

2019年6月4日

ルネサスエレクトロニクスが、先進運転支援システム(ADAS)開発向け「認識用クイックスタートソフトウェア」を導入した。ルネサスのR-Car V3Hシステム・オン・チップ(SOC)に基づき、自動運転レベル2の3大認識領域であるカメラオブジェクト検出(COD)、LiDARオブジェクト検出(LOD)、道路特徴検出(RFD)に向けたリファレンスソフトウェアを提供する。「専用ハードウェアアクセラレータは、ADASと自動運転に必要なコンピュータビジョン性能と精度を達成しながら、電力消費を制限し、急角度のラーニングカーブを実現する」「ソフトウェア一式とその下層にある基本要素を提供し、複雑なアクセラレータの使用を簡略化する」(ルネサスオートモーティブ先進システムイノベーション部門ディレクターTim Grai氏)。

重要ポイント:ルネサスの認識用クイックスタートソフトウェアは、R-Car V3H SOCのハードウェアアクセラレータを使用するよう設計されたADASリファレンスソフトウェア開発キットである。複雑だがコストパフォーマンスが高く、電力効率の良いアクセラレータを使用する開発者にエンド・トゥ・エンドなパイプラインリファレンスが提供する。リファレンスソフトウェアは、センサーからの入力または記録されたデータ、処理の全段階、画面上の表示出力に対応している。ルネサスのCODソフトウェアは畳み込みニューラルネットワーク(CNN)IP、コンピュータビジョンエンジン(CV-E)、画像レンダリング(IMR)技術を使用し、自動車やトラック、バス、歩行者などの2Dオブジェクトを検出する。CODは約30フレーム/秒(FPS)。LODソフトウェアはCNN-IPとCV-Eを使用し、自動車やトラックなどの3Dオブジェクトを検出する。LODは3D境界ボックス 50mで約15FPSを達成している。RFDソフトウェアはCNN-IPとCV-E、IMR、汎用パイプラインエンジン(IMP)を使用し、運転可能な自由空間や車線(横断可能および横断不可能)、道路境界線、車線や最も近いオブジェクトまでの距離を認識し、NCAP 2020に対応する。RFDは約30FPSを達成している。




日立オートモーティブシステムズが米国工場拡張に1億米ドル投資を計画

2019年5月31日

日立オートモーティブシステムズが、米国ジョージア州の自社工場拡張に1億米ドルを投資する計画を発表した。この拡張で100人分の雇用が創出される見通しである。

重要ポイント:日立製作所の子会社である日立オートモーティブシステムズは、1997年にジョージア工場を開設、現在は州内で約900名を雇用し、Ford、General Motors、日産、Subaru、ホンダなどが生産する自動車向けのエンジンパワートレインシステムやハイテク部品を製造している。日立は自動車電動化分野を強化しており、ゼロエミッション車に関する環境保護規制を背景にAudi初の量産電気自動車(EV)、e-tronへのEVインバータ供給を開始した。2019年Shanghai Auto Showにも電動化や自動運転などの新技術分野向けの先進ソリューションを出展している。




豊田合成、100アンペア大電流動作を実現する縦型GaNパワー半導体を開発

2019年5月31日

豊田合成が1チップで100アンペアの高電流容量を有する縦型窒素ガリウム(GaN)パワー半導体を開発した。1チップあたりの電流容量を従来の50アンペアから100アンペアに倍増させ、世界最高水準を達成したという。豊田合成はこの新技術を5月に上海で開催されたIEEE International Symposium on Power Semiconductor Devices and ICs(ISPSD)で発表した。

重要ポイント:パワー半導体はモビリティや家電製品などの分野で電力変換に使用される電子部品である。豊田合成は、電動化車両と再生可能エネルギーの普及によって高性能パワー半導体の需要が高まっていると説明する。シリコンを使用している従来の半導体では大電力変換の大幅な効率改善は難しいが、豊田合成は耐圧性に優れたGaNを使用、GaN基板に対して電気を垂直に流すチップ構造を採用し、装置設計の薄型化・小型化を実現した。




パナソニックが電動CUV開発でTropos Motorsと提携

2019年5月30日

パナソニックが電動コンパクトユーティリティ車(CUV)開発に向けてTropos Motorsと提携関係を締結した。パナソニックは、コネクティビティと効率・性能改善向けのソリューションを供給する。「技術の組み合わせと電動化ソリューションで、よりクリーンな代替手段の提供を通じて社会的価値を付加する小型商用車ニーズに応える。大型トラックの全機能を備えたより小型の車は、小型化ではなくサイズの最適化を意味する」(パナソニック・オートモーティブScott Morrison先進エンジニアリング担当ディレクター)。

重要ポイント:Tropos Motorsはシリコンバレーを拠点とするスタートアップ企業で、「ABLE」 eCUV全製品を含む電動軽商用車(LCV)を製造している。パナソニックは電池以外にもインフォテインメントや自動車内装、ディスプレイ、カメラ、センサーといった自動車業界向けソリューションを提供している。「交通エネルギーソリューションのサプライヤーとしての地位を確立しているパナソニックは、Tropos Motorsの車両プラットフォームに効率的な統合技術を提供してくれるだろう」(Tropos Technologies創業者兼CEO John Bautista氏)。




デンソーテン、Cinemoとの次世代インフォテインメント協業を継続

2019年5月29日

Cinemoがデンソーテンとの4年間にわたる次世代インフォテインメントシステム協業を継続する計画を発表した。「2015年の共同プロジェクト以降、両社の関係を深めてきた」「車内技術が急速に進化しているなか、Cinemoのミドルウェアの再利用性と拡張性はネットワークで接続された未来に向けた統合プロセスにとって重要な要素を提供している」(Cinemo販売担当副社長Elif Ede氏)。

重要ポイント:Cinemoはマルチメディア再生、ストリーミング、メディア管理、クラウドミドルウェア、コネクティビティなどの分野を専門とする。戦略的提携関係を締結したのは2015年2月時点でデンソーテンは富士通テンとして知られており、Cinemoのマルチメディアプラットフォームを自社インフォテインメントシステムへの統合に選択した。Cinemoとデンソーテンは、デジタルコクピットをよりスマートでリッチな車内経験をもたらすインタラクティブ通信プラットフォームに転換できるダイナミックな機能群の提供を目指し、提携関係の継続を決定した。



FPT、ヤマハ、Ecopark、自動運転電気自動車開発で提携

2019年5月2日

ベトナムのIT企業FPTが、ヤマハ発動機と不動産会社Ecoparkとの間で自動運転電気自動車開発提携の覚書(MOU)に署名した。FPTはゴルフカートをベースにしたヤマハの電気自動車向けに自動運転ソフトウェアを開発する。この電気自動車には人工知能(AI)とライダー技術も搭載される。路上試験期間中、ヤマハは技術支援と車両関連のコンサルティングを提供する。Ecoparkは物流や効率的なインフラを提供する。「2017年の発表以来、徹底した研究、AI、データ解析、自動車インターネット、クラウドコンピューティング、画像処理等の能力に基づいて自動運転技術に注力してきた。FPT製自動運転技術搭載車を世に送り出し、ハイテクゾーンでの試験も成功している。当社の技術を採用した自動運転車が今後さらに都市エリア、高級リゾート地、工場、倉庫などで見られる日がやってくる」(FPT Hoang Nam Tien会長)。

重要ポイント:この戦略的提携の目的は、ベトナムでの自動運転車技術採用とスマート公共交通実現の加速だ。3社は先月、ハノイにあるEcopark Green Cityで初の自動運転電気自動車デモンストレーションを実施した。所定のルート走行、車線認識、スタート地点に戻っての移動完了、停車、駐車、乗客リクエストによる降車、道中の障害物検知と回避などが実現している。路上の物体や他車両の検知、前方の小さな障害物に対する減速、乗客を乗せていない状態での自動駐車などをテスト車両に期待している。FPTはレベル3自動運転技術を備えているとし、今年中のレベル4実現を目指し、レベル5到達とISO26262認証獲得を目標としている。「実績ある当社の最先端自動運転技術を最新の電気自動車に組み込むために、FPTをベトナムで最初のパートナーに選択した」(ヤマハ先進技術本部NV事業統括部長、白石章二氏)。




日本電産、中国にEVモーター生産施設建設へ

2019年5月1日

日本電産が中国Liaoning省Dalianに電気自動車(EV)用モーター製造の新施設建設を計画していることが報じられた。新工場への投資額は5億米ドル、操業開始予定は2021年である。生産能力の詳細は明らかにされていない。「巨大市場である中国は電気自動車をリードする存在だ」という日本電産の吉本浩之社長が決算短信で語ったコメントがレポートに引用されている。

重要ポイント:新工場はEV向けモーター生産に特化した中国で2番目の生産施設になる。1番目の施設はZhejiang省で操業を開始している。同社は300億円(2億6,800万米ドル)を投資して生産能力を現在の60万台の2倍以上に拡張する。Zhejiang工場はVolkswagenやGeneral MotorなどOEMの生産工場の近くに設立されている。日本電産は中期計画「Vision 2020」の中で、2020年度に売上高2兆円、営業利益3,000億円、営業利益率15%達成を目指している。同社では自動車分野の総売上高を7,000億円から1兆円と見積もっており、中国への期待は大きい。日本電産は昨年PSA Groupとの間に電動化自動車向けの電気モーターを開発、生産、供給する合弁会社(JV)を設立している。




ローム、パナソニック半導体事業部門よりダイオードとトランジスタ事業の一部を譲受

2019年4月30日

ロームが、パナソニックのグループ会社であるパナソニックセミコンダクターソリューションズからダイオードおよびトランジスタ事業の一部を獲得した。パナソニックのトランジスタ(バイポーラ、抵抗内蔵型、接合型電界効果)およびダイオード(ショットキーバリア、TVS、ツェナー、スイッチング、ファストリカバリ)が含まれる。今年10月以降、パナソニックの現顧客に対する製品販売もロームが管理する。ロームは生産をパナソニックに外注して譲渡完了まで現在の供給体制を維持する。

重要ポイント:ロームは半導体装置の開発と生産を中核事業として進めてきた。製品ポートフォリオには、マイクロコントローラ、パワーマネジメント、スタンダードICのほか、パワーダイオードやMOSFETなどシリコンとシリコンカーバイドディスクリートが含まれており、LED、抵抗器、タンタルコンデンサ、サーマルプリントヘッドなども製造している。同社は小信号トランジスタおよびダイオード分野の大手で、車載エレクトロニクスや産業機器その他の幅広い市場の継続的成長を見込んでバイポーラトランジスタ、回路保護用のツェナーダイオード、TVSダイオード等の事業を拡大している。今回のパナソニックからの事業獲得により、ロームはさらなる市場シェアの拡大を目指す。近年は自動車製品ポートフォリオを拡大しており、先月には新たな車載グレードのシリコンカーバイド(SiC)MOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)を発表した。今年1月には新たにSTMicroelectonicsの近距離無線通信(NFC)およびマイクロコントローラ(MCU)を特徴とする自動車用無線充電ソリューションの開発を発表している。




アイシン・エイ・ダブリュ、ATとハイブリッドトランスミッション生産用に米国生産拠点拡張へ

2019年4月29日

アイシン・エイ・ダブリュがオートマティック・トランスミッション(AT)およびハイブリッドトランスミッション生産のため米国生産拠点の拡張に約4億米ドルを投資することを発表した。拡張後の工場生産能力は年間約20万台で、生産開始予定は2021年。「米国での需要拡大が期待されるSUV向けATや電動化製品であるハイブリッドトランスミッションの生産能力を強化し、競争力を高める」と同社は述べている。

重要ポイント:米国投資はAT生産能力を拡張するグローバルな動きの一環である。過去数年間にわたり、同社は世界の主要市場での生産能力拡張を発表してきた。2017年11月には中国と日本のAT生産能力計画を発表している。4億9,000万円(430万米ドル)を投資して岐阜県瑞浪市に設立したATと部品を生産する製造会社「エイ・ダブリュ瑞浪」の年間生産能力は最大40万台。ATケース生産能力拡張のためアイシン精機西尾ダイカスト工場も拡張すると発言している。トルクコンバータやトランスミッション部品を生産するための工場用地を福井県若狭町に購入、投資額4億9,000万円で新たなAT部品製造会社「エイ・ダブリュ工業・若狭」を設立した。中国では子会社であるTianjin AW Automatic Transmissionの生産能力を拡張し、前輪駆動(FWD)6速AT生産の組立ラインを拡張している。昨年は中国でGAC MotorとAT生産の新たな合弁会社(JV)も設立した。両社はこの新JVに21億3,000万中国元(3億1,000万米ドル)を投資し、6速ATを生産する。GS8やGS4などGAC Motorの車両にすでに搭載されている。このJVでの生産開始は2020年の予定で、年間40万台のAT生産、年間生産額35億中国元を目標としている。




三菱電機、車載用TFT液晶モジュールを7月発売へ

2019年4月24日

三菱電機が、大画面、高性能、高品質の多用途向けのTFT液晶モジュール3機種を7月に発売することを発表した。車載用も含まれる。米国で開催のSociety for Information Display (SID) Display Weekに出展する。リアマウント機能に加え、新機種はスペースが限られた自動車内に理想的な製品である。新モジュールの広い動作可能温度範囲によって高解像度、超広角視野、高輝度を提供する。故障検出機能も備えており、高信頼性の国際標準も採用している。

重要ポイント:三菱電機は車載用モジュールの開発に取り組んでおり、昨年2月には「Real Texture」という質感表現技術を開発、車載ディスプレイやデジタル信号を本物の金属のような表面で表現し、視覚的な訴求を高めている。昨年11月には新たな車載用曲面(凹型)カラーTFT液晶モジュールの量産技術を確立した。このモジュールの曲率半径は700mm以上1,000mm未満で、平面形状と同等の光学性能を備えている。




ブリヂストン、TomTomのTelematics事業買収を完了

2019年4月2日

Bridgestone Europe NV/SAが、TomTomのTelematics事業を9億1,000万ユーロ(約10億米ドル)で買収完了した。Telematicsはブリヂストン内の独立事業として運営される。TomTomは7億5,000万ユーロの売却純利益を今年第2四半期に株主還元する見通しだ。

重要ポイント:今回の買収はブリヂストンのデジタル分野とモビリティ分野における事業展開を強化する。「タイヤメーカーからモビリティソリューション企業へと変貌するブリヂストンにとって重要なマイルストーンになる」(Bridgestone EMEA社長兼CEO、ブリヂストンの上級副社長、Paolo Ferrari氏)。TomTom Telematicsはフリート管理とコネクティッドカーサービスを手掛けるテレマティクスサービスプロバイダーの大手である。この事業ユニットは昨年のTomTom総収益に対して20%の貢献を実現したが、TomTom全体ではコアビジネス領域ではない。TomTomはデンソー、Delphi、Zenuityなどティア1サプライヤーと提携し、インテリジェント・ドライビング・ソリューションの開発を進めている。




ルネサス、Integrated Device Technologyの買収を完了

2019年4月2日

ルネサスエレクトロニクスが米Integrated Device Technology Inc.(IDT)の63億米ドルでの買収を完了したことを発表した。IDTはルネサスの100%子会社として活動する。Sailesh Chittipeddi氏がIDTの社長兼CEOとして任命された。「自動車、産業・IoT、データセンター・通信インフラなど、データ処理とアナログ・ミックスドシグナルで成長著しいデータ駆動型エコノミー市場での主導的立場を強化し、顧客により包括的なソリューションを提供し続けていく」(ルネサス代表取締役社長兼CEO、呉文精氏)。

重要ポイント:昨年9月、ルネサスはIDT買収の最終契約に署名した。IDTは通信インフラや先進コンピューティング、パワーマネジメントなどに使用されるアナログ・ミックスドシグナルチップを専門とする半導体企業で、約1,800人の従業員を擁する。両社の製品は相互補完性が高く、例えばIDTの自動車用タイミングチップとルネサスのR-Carプロセッサとの組み合わせなど、より革新的で包括的な製品ポートフォリオを市場に投入することが可能になる。商機と急成長産業へのアクセス、事業プラットフォーム拡大によるコスト削減効果による収益成長により、ルネサスではシナジー効果として2億5,000万米ドルの収益を見込む 。また2017年12月に買収したIntersilの統合がさらなるイノベーションに向けた強固な基盤になるという。ルネサスはIntersil買収でパワーマネジメントや高精度アナログなどの技術を製品ポートフォリオに加えた。




デンソー、コックピットにCypressのフェイルセーフ記憶装置Semperを採用

2019年4月2日

デンソーが先進グラフィック機能装備の次世代コックピットにCypress SemiconductorのSemperフェイルセーフ記憶装置を採用した。Semperは高性能グラフィック記憶装置で、高密度、高持続、そして機能安全基準適合で設計されている。Semper製品群は独自のMirrorBitプロセス技術を活用し、4GBの高密度シリアルNORフラッシュメモリとなっている。「統合演算コア搭載の最先端フェイルセーフ記憶装置製品を提供し、自動車業界における顧客とそのパートナー企業の成功を支援する。デンソーの次世代コックピットはこれまでの限界を超え、Semper製品群は究極の性能と信頼性、機能安全性を提供する高密度NORフラッシュでミッションクリティカルな厳しい要求に応えていく」(Cypressフラッシュ事業ユニット担当副社長、Rainer Hoehler氏)。

重要ポイント:昨年5月、CypressはSemper NORフラッシュメモリ製品群を導入した。Semperメモリ製品群は、フェイルセーフな組込型自動車システム構築を対象としたISO26262機能安全性基準に適合するよう設計されている。Semper NORフラッシュメモリ製品群はASIL-B適合、ASIL-D対応で、高耐久性と極端な温度条件下でのデータ保持機能を有し、安全で信頼性の高い動作を保証するSafeBootとエラーチェック機能を装備する。最高400Mbpsの読み帯域幅を備え、組込型Arm Cortex-M0プロセッシングコアを搭載している。




東レ、自動車用ポリフェニレンサルファイド樹脂を新たに開発

2019年3月29日

東レ株式会社が、新たな車載用ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂を開発した。4月から幅広い工業材料分野へと用途拡大を進める。この開発には2つのコア技術である高分子化学とナノテクノロジーが活用されている。

重要ポイント:PPS樹脂は優れた耐熱性と耐薬品性を備えたスーパーエンジニアリングプラスチックである。金属の代替として耐熱性や軽量・高強度が求められる自動車向けに広く利用されており、エラストマーを含むPPS樹脂はワッシャーや自動車配管など、柔軟性が求められる用途にも使用されている。この新PPS樹脂は弾性率1,200 MPa以下という世界最高レベルの柔軟性と、優れた耐熱性、耐薬品性を備えているという。これまで不可能だった自動車配管への樹脂使用や、使用部品数の削減、プロセスの簡略化を実現すると期待されている。2017年8月、東レはハンガリーに新PPS生産施設を建設する計画を発表した。排出ガスと燃費の規制強化による欧州でのPPS需要拡大に対応する。




ソニーとNTTドコモ、5G通信活用のドライバーレス車試験で協力

2019年3月27日

ソニーとNTTドコモが、ソニーのドライバーレス車両「ニューコンセプトカートSC-1」を用いた共同試験を実施することが明らかになった。5G通信技術を用いたこの共同試験では、超高速、大容量、低遅延、超長距離による遠隔操作に必要なデータ伝送速度と操作性能を検証し、ドコモ5GオープンラボTM グアムの試験ネットワークを使用する。同ネットワークと試験設備はドコモが建設し、屋外検証環境はDOCOMO PACIFIC, Inc.,が運営する。

重要ポイント:この共同試験は2017年に日本で実施された高精細動画を4Kデジタルサイネージシステムにリアルタイム伝送する5G試験に次ぐ、2度目の共同試験である。2019年3月、日産がドコモの5G通信を使用したI2V(Invisible-to-Visible)技術を横須賀のテストコース「グランドライブ」で実施することを発表した(「日本:2019年3月12日:日産、NTTドコモの5G通信利用でI2V技術をテスト」参照)。ニューコンセプトカートSC-1には、ソニーが開発した人工知能技術とロボティクス技術が組み込まれている。車両の前方、後方、両側に画像センサーが搭載され、遠隔操作ドライバーと乗員に周辺エリアの動画を提供する。車両に組み込まれた4Kデジタルサイネージシステムは広告表示にも利用できる。5G技術の用途拡大のため、ソニーとドコモは今後も協力を進めるという。



東芝、車載用画像認識プロセッサを開発

2019年2月27日

東芝デバイス&ストレージが、東芝の従来製品と比べ10倍の速度と4倍の電力効率でディープラーニングアクセラレータを実行する車載用画像認識システム・オン・チップ(SOC)、Visconti5を開発したと発表した。このSOCは自動車機能安全の世界標準であるISO26262に準拠している。

重要ポイント:衝突被害軽減ブレーキ(AEB)など先進運転支援システム(ADAS)が提供する機能には、交通標識や道路条件を高速かつ低消費電力で認識可能な画像認識SOCが必要だと同社は説明している。東芝は先月、ADASや自動運転などの機能実現に貢献するディープ・ニューラル・ネットワーク(DNN)ハードウェアIPを開発し、新DNNハードウェアIPに従来の画像認識技術を統合し、次世代画像認識プロセッサVisconti5のサンプル出荷を2019年9月に開始するとも発表している。DNNは人間の脳の神経ネットワークをベースにモデル化したアルゴリズムで、人間の脳に匹敵する認識処理を実行すると期待されている。DNNハードウェアIPはディープラーニングを活用し、従来のパターン認識やマシンラーニングに基づく画像認識以上の正確さでさまざまな物体を検知、認識する。東芝は2016年10月、デンソーとの間でADASや自動運転などの技術開発向け画像認識システム向けにDNN-IPと呼ばれる人工知能技術の共同開発契約を締結した。東芝はDNN-IP技術開発後に専用ハードウェア部品に分割し、車載用画像認識プロセッサ上で実行し低消費電力で画像処理能力向上を実現すると説明している。




ルネサスエレクトロニクス、新たな車載マイクロコントローラを発表

2019年2月26日

ルネサスエレクトロニクスが、新たな車載マイクロコントローラ(MCU)RH850/U2Aを発表した。新世代車載制御装置クロスドメインMCUの第一弾で、1チップに複数の役割を統合し、電気/電子(E/E)アーキテクチャに従った統一電子制御システム(ECU)を実現する。「E/Eアーキテクチャは複数のアプリケーション領域にわたる操作を可能にする高性能装置で複数のECU機能をサポートしている。RH850/U2Aを第一弾として、クロスドメインMCUシリーズはコネクティッドカーや自動運転の開発戦略を加速させるだろう。仮想化とASIL D対応に向けた進化を主導できることを嬉しく思う」(ルネサス・オートモーティブソリューション事業本部テクニカルカスタマーエンゲージメント統括部 吉田直樹統括部長)。新MCUは大容量フラッシュメモリを備え、オーバー・ジ・エア(OTA)によるソフトウェア更新が可能で、先進運転支援システム(ADAS)や自動運転機能のための拡張ネットワーク接続機能も搭載している。フラッシュメモリ内蔵で、ハードウェアベースの仮想化支援機能が組み込まれており、複数のソフトウェアを相互干渉なしに同時に実行できるゆえ、車両制御に必要なリアルタイム性能も維持できる。28ナノメータープロセス技術に基づいており、ルネサスのシャーシ制御用RH850/Pxシリーズとボディ制御用RH850/Fxシリーズの機能を基礎として構築され、シャーシ制御、安全制御、ボディ制御、ドメイン制御、ローエンドからミッドレンジのゲートウェイアプリケーションをサポートする。

重要ポイント:通信、インフォテインメント、先進運転支援システム、自動運転といった最先端機能の搭載に向け、電子部品の使用が増加している。車載向けのE/Eアーキテクチャにより、複数のECUを単一ECUに統合し、複数の機能をサポートする需要が高まっているという。新MCUは複数アプリケーションを1つのチップに統合するニーズの高まりに対応する設計となっている。ルネサスは自動車製品ラインナップ拡大に重点を置いており、今月には28ナノメーター低電力プロセスを採用した新たなマイクロコントローラの開発を発表し、昨年6月には自動車制御用マイクロコアMCU向けのRH850マルチコア用組み込みターゲットモデルベースの開発環境をアップグレードした。これはエンジン制御やボディ制御のシステムによく見られるマルチレート制御システムの開発をサポートする。昨年9月には米国Integrated Device Technology (IDT)を67億米ドルで買収することで合意し、カメラシステム、車内ネットワーク、インフォテインメント、インスツルメント・クラスタ、レーダー/ライダーといったアプリケーションの専門集団を獲得した。2017年にはIntersilを32億2,000万米ドルで買収した。一連の動きは、コネクティビティや電気モビリティ、自動運転領域で多様化する自動車業界顧客の要望にルネサスがより効率的に応えられるようにするものと期待される。




AGC、米Taconic社の2部門を買収

2019年2月25日

AGCが、米国拠点のTaconicの先進誘導体部門(Advanced Dielectric Division、以下ADD)と産業製品部門(Industrial Production Division、以下IPD)の一部を取得することでTaconicと合意したことを明らかにした。この買収は関係当局の承認を前提としている。1961年創業のTaconicは、ADDとIPDの二部門から成り、従業員数は約730名。ADDでは自動車向けADAS(先進運転支援システム)やモバイル通信など、無線やマイクロ波エレクトロニクス向けのPCB(プリント基板)実現技術である超高性能リジッドCCL(銅張積層板)を製造している。IPDは半導体製造、コンポジット成形、封止、パッケージングなど多くの工業プロセスで広く使用される産業用複合フィルム、ファブリック、テープなどを製造している。

重要ポイント:AGCはモビリティとエレクトロニクス事業を主要戦略事業領域と位置付ける長期経営戦略「Vision 2025」を推進中だ。Taconic事業の買収はAGCの次世代高速通信市場向け高性能材料およびソリューションを強化する。5G通信と自動運転の普及により、近い将来大幅な成長が期待されるハイエンドリジッドCCL市場における事業ベースの確立にこの買収が貢献すると期待している。AGCは近年、自動車関連事業を拡大している。2018年12月、5G通信システム向け合成溶融石英ガラス製アンテナの開発を発表した。5G実用化を大きなビジネスチャンスとし、ガラスアンテナ開発に重点的に取り組んでいる。この新アンテナはコネクティッドカーのガラス搭載アンテナとして使用できる。2017年5月、AGCは京浜工場で車載ディスプレイ用3D曲面カバーガラスの量産を開始した。




TDK、車載用完全統合モーターコントローラを導入

2019年2月20日

TDKが、Micronas組み込みモーターコントローラ製品群に新たな高電圧コントローラ(HVC)4420Fを加えたことを発表した。2020年に生産を開始する。グリルシャッター、スマートバルブ/ポンプ、HVAC(暖房、換気、空調)フラップといった用途向けで、オプションとして柔軟性の高い通信パラメータ付きファームウェア、監視/電源管理機能(ASIL A対応)、コンフィギュレーション・ツールを用意している。このファームウェアを用いたソフトウェア開発はモーターと制御の最適設計により市場投入までの期間を大幅に短縮することができるという。

重要ポイント:TDKのHVCファミリーは小型で高コスト効率のシステム設計のための幅広い追加機能を備えたARM標準マイクロコントローラ・コアを搭載している。HVC 4420Fは小型ブラシタイプ、ステッパ、ブラシレスモーター駆動用の拡張フラッシュメモリを搭載し、OEM向けの診断機能も提供している。高い計算能力を備え、永久磁石同期モーター(PMSM)向け空間ベクトル変調(SVM)やセンサーフィードバック/センサーレス制御6段階転流など、複雑なモーター制御アルゴリズムやさまざまなステッパ構成を実現する。TDKは近年、車両向け製品群を拡張している。今月は先進運転支援システム(ADAS)向けの薄膜金属パワーインダクターTFM252012ALVAを導入した。先月には、自動運転車(AV)プラットフォーム開発者向けの慣性支援型ポジショニング製品、InvenSense Coursa Driveソフトウェアを導入している。1月にはナビゲーションシステムや自動車リフトゲート動作検知、車対車およびインフラ用精密ロケーション、360°カメラ安定化、カーアラーム、テレマティクス、保証車両追跡などさまざまな用途に最適なモーションセンサーを導入した。センサー事業分野での存在強化のため、昨年3月には米国の超音波微小電子機械システム(MEMS)メーカーであるChirp Microsystemsの買収に合意している。昨年はInvenSenseも買収した。




三菱電機、ハイブリッド・電気自動車向け超小型パワーユニットを開発

2019年2月14日

三菱電機が、2つのインバーターと1つのコンバーターで構成される2モーター方式ハイブリッド向け超小型パワーユニットを新たに開発したことを発表した。体積2.7L、電力密度150kVA/L。同社は出力密度23 kW/Lの高密度電気モーターも発表した。

重要ポイント:新パワーユニットとモーターは燃費向上に貢献し、車内空間を拡大するほか、2モーター方式ハイブリッド車向けの世界最小パワーユニットだという。3つの主要部品、パワーモジュール、リアクター、コンデンサーから構成され、改良型回路構造と断熱コーティングが施された制御回路基板の高密度実装技術を備え、パワーモジュールの体積を従来製品の約3分の1まで削減した。高周波でスイッチングロスを実現するSiCパワーデバイスがコンバーターを駆動、リアクターとコンデンサー(受動部品)の総体積を同社の従来製品の約半分に削減している。放熱構造も優れており、熱損失を冷却システムに効率的に伝達する。非対称回転子構造および集中巻で高出力密度を実現している。非対称回転子は前進方向の回転トルクを優先的に高められるよう開発された。分布巻モーターより弱いとされる集中巻モーターの鉄心に磁気スリットを設置することで、出力密度を高めている。「油水熱交換器を備えた高効率油冷却構造により、高熱に適さなかった超強力磁石の使用が可能になった」と同社は説明している。




デンソー、北米組織を再編

2019年1月25日

デンソーが、業務執行、研究開発、戦略的協業の強化を目的に、米国ミシガン州Southfieldにある地域本部Denso International Americaを再編したことを発表した。自動運転とコネクティッド運転を強化するため「コネクティッドサービス部」を設置、棚橋紀仁上級副社長がこの新部門を統括し、モビリティシステム事業グループとデンソーテンと協業する。北米生産・イノベーションセンターには先進生産システム向けイノベーションを担う「研究開発部」を設置し、John Baick氏をSouthfield事業所の研究開発部ディレクターに任命した。複数の部署を統合して設立された「エンジニアリング部製品グループ」は、コアエンジニアリングサービスを強化する。コンフォート研究開発のトップにRob Brinker氏を、エネルギー効率研究開発のトップにSergio Pujol氏を、プログラム管理オフィスのサーマル計画担当にTim Roland氏を指名した。この3名はいずれもディレクターの立場で業務を遂行する。「電動化や自動運転の未来に突入し、劇的な変化が進行中の業界で、競争力を維持し成功を確保するためには新たな価値の創出に重点を置かねばならない。組織構造、業務遂行役割、研究開発ラボのロケーションなどの評価を継続し、モビリティの未来を形成していく」(Denso International America CEO、伊藤健一郎氏)。

重要ポイント:デンソーは日本での組織変更を発表した直後に、北米の組織再編を実行した。組織的競争力の強化と効率的な業務遂行を目的としている。コネクティビティ、自動運転、電動化、シェアモビリティといったメガトレンドに一致したソリューション開発に重点を置いており、昨年は「2025年長期計画」を発表、収益を今年度見通しの5兆4,000億円から2025/2026年度には7兆円に拡大する目標を掲げている。




東レ、ドイツに「Automotive Center Europe」を開設

2019年1月29日

東レはドイツ・Munich郊外に「Automotive Center Europe(AMCEU)」を開設した。新センターは東レグループの技術開発拠点として欧州におけるグリーンイノベーション(GR)事業を拡大し、「環境に優しい」自動車セクター向けのソリューション開発に重点を置く。

重要ポイント:2006年、東レは「自動車材料戦略企画部」を設立した。2008年後半には名古屋にAutomotive Center(AMC)を設置し、日本の自動車メーカー向けの新素材ソリューション開発と商業化を推進している。2017年10月にはAMCEUと呼ばれる研究開発センターの開設計画を発表した。日本のAMCでの経験を踏まえ、新センターは欧州における技術開発を強化し、炭素繊維複合材料や樹脂、フィルムなどの最先端材料(中間基材)と技術を組み合わせた環境に優しい車両ソリューションを欧州OEMやサプライヤー向けに、コンセプトから設計までの全段階をカバーするワンストップサービスとして提供する。中期経営計画「プロジェクトAP-G 2019」の下、東レは新素材開発や手法をOEMやティア1企業と共同推進して「GR事業拡大」戦略を進め、厳格化する環境制約目標の達成を目指している。2018年11月、東レはスウェードのような質感を持つ不織布材料「Ultrasuede BX」の導入を表明した。2018年7月にはインド・Andhra Pradesh州Sri Cityでの新生産拠点建設に着工している。Sri City事業所の投資額は100億インドルピー(8,990万米ドル)、敷地面積は85エーカー。建設予定の2工場のうち、1つは工学プラスチック樹脂の複合化を行い自動車や電気・電子コネクターなどに使用される電気部品用の原材料を生産し、もう1つはおむつ製造に使用される最先端技術繊維Meditechを生産する。2017年2月、東レは今後3年間で炭素素材事業強化に1,000億円(約8億8,000万米ドル)を投資すると明らかにした。同時に東レは200億円(1億7,600万米ドル)以上を自動車部品生産の拡大に投資する計画も発表している。




Kobelco Aluminum、米国工場を拡張

2019年2月1日

神戸製鋼の米国子会社で自動車部品サプライヤーのKobelco Aluminum Products & Extrusionsが、米ケンタッキー州Bowling Greenにある工場の生産能力を拡張する計画を発表した。アルミニウムバンパーとサブフレーム材料を製造する同工場に4,200万米ドルを投資し、溶解炉、押出プレス機、製造装置を追加する。2月に建設を開始し、2020年上半期に拡張施設での生産を開始する予定だ。生産能力は月間500トンから月間1,000トンに増加する。この新規投資で新たに90人分の雇用が創出される見通しである。Kobelcoはケンタッキー経済開発財務局から実績ベースのインセンティブ補助金2件を受領している。

重要ポイント:神戸製鋼はBowling GreenにKobelco Aluminum Products & Extrusions Inc.とKobe Aluminum Automotive Products, LLCを有しており、後者は自動車サスペンション用アルミニウム鍛造品とコンプレッサー用アルミニウム鋳造棒を生産している。2016年4月設立のKobelco Aluminum Products & Extrusionsはバンパー材料と自動車フレーム材料を製造する。ケンタッキー工場は2017年2月に開設されている。今回の投資は直近2年で米国向けに行った2番目の規模の投資だ。昨年11月にKobelco Aluminumは生産を開始、その範囲は熔解と鋳造から製造の最終プロセスに及ぶ。自動車への軽量アルミニウム押出製品の利用が増加している。この軽量化トレンドから衝撃吸収性能に優れたアルミニウム材料に対する需要に応えるため、Kobelco Aluminumは熔解、押出、製造の生産能力拡張を決定した。この投資は米国で伸びている自動車用押出・製造製品需要への対応を支えるものだという。




三菱電機、「スマート通知」と「ナチュラル・ナビゲーション」を開発

2019年1月23日

三菱電機が「スマート通知」と「ナチュラル・ナビゲーション」技術を開発したことを発表した。「スマート通知」技術は三菱電機のMaisart画像認識技術と車載ビデオカメラからの情報を組み合わせ、車両、人、移動物体など、ドライバー視線の外にある対象を検知する。カメラでドライバーを監視するドライバー監視システム(DMS)を組み込んでドライバーが向いている方向を認識し、移動物体と顔の方向を比較してドライバーの死角を推定して警告を発する。「ナチュラル・ナビゲーション」技術は、ボタン操作や音声操作なしでも進路に関する質問を可能にする。

重要ポイント:カメラとセンサーを使用して死角を含む自動車周辺の対象を検知するドライバー支援システムは一般的だが、ドライバーが通知を煩わしく感じて無視する場合がある。今回開発されたスマート通知は、スマートモビリティ向けのMaisart人工知能(AI)技術を用いて効果的で正確な通知でドライバーに警告する。ナチュラル・ナビゲーションの音声認識は、ナビゲーション指示と無関係な会話を明確に区別することができるという。




三井化学、オランダに自動車産業向け革新的プラスチック素材生産の新工場設立

2019年1月23日

三井化学がオランダ・Chemelotで欧州自動車産業向けにプラスチック素材を生産する工場建設を開始し、1月18日に起工式を実施した。生産開始は2020年中盤の予定で、数百名規模の雇用創出が見込まれる。この新工場に加え、三井化学ではBrightlands Chemelot Campusでの研究センター設立も計画している。

重要ポイント:昨年5月、三井化学と子会社Prime Polymerはオランダでポリプロピレン化合物製造施設を建設する計画を発表した。自動車部品に使用される軽量ポリプロピレンプラスチック(PP)材料の需要増加へ対応する。車両軽量化への貢献は、電気自動車の燃費や走行距離の向上につながる。新工場への投資は三井化学のグローバル拡大戦略の一環である。2018年9月には米国オハイオ州にある子会社Advanced Composites工場で長ガラス繊維強化ポリプロピレン(LGFPP)を生産するための新施設設立を発表し、同月には超高分子量ポリエチレン「HI-ZEX MILLION™」の日本での生産能力を増強している。昨年8月には完全子会社Mitsui Elastomers Singapore Pte Ltd.での高性能エラストマーTafmerの生産能力拡張計画を発表した。




デンソー、TomTomと自動運転システムを共同開発

2019年1月7日 – Automotive Mobility | Headline Analysis

デンソーが交通・ナビゲーションソフトウェアサプライヤーのTomTomと連携し、レベル2自動運転システムを開発すると発表した。デンソーの車載センサーとTomTomの高精細マップを統合し、位置特定や認知、経路計画など、自動運転に必要な機能を開発する。TomTomの最高経営責任者Harold Goddijn氏は「この連携でTomTom HD MapとTomTom AutoStreamが自動運転車に必須のコンポーネントであることが証明されるだろう」と述べている。デンソーは車載センサーで収集したデータを処理し、TomTomのマッピングシステムに提供する。デンソー取締役副社長の若林宏之氏は「すべてのOEMのための革新的ソリューションで業界をリードしていく」と述べている。

重要ポイント:デンソーは自動運転やコネクティッドカー、電動化などの分野への取り組みを加速させており、自動運転の開発試験のための新施設を羽田空港に立ち上げる計画も明らかにしている。2018年11月には自動運転や電気モビリティなどの技術開発加速を目的にInfineon Technologiesの株式を購入した。8月には自動運転向け統合電子制御ユニット(ECU)ソフトウェア開発の合弁事業立ち上げのためアイシン精機、ADVICS、JTEKTと提携した。TomTomは自動車メーカーやティア1サプライヤー、テック企業、デベロッパーなどにマップ製品を提供する大手サプライヤーで、世界5億5,000万地点から最新のリアルタイム交通データを調達している。TomTomもパワートレイン予測を支援するインテリジェント運転ソリューションの開発でDelphi Technologiesと連携することを発表している。

担当アナリスト:Surabhi Rajpal




TDK、自動運転向けInvenSense Coursa Driveソフトウェアを発売

2019年1月10日

TDKは慣性支援型ポジショニング製品としては世界初となるInvenSense Coursa Driveソフトウェアを自動運転車(AV)プラットフォーム開発企業向けに発売した。Coursa DriveはInvenSense Positioning Library(IPL)の高性能拡張機能でレベル2からレベル5の先進運転支援システム(ADAS)向けとなり、慣性のみでの車両ポジショニングを移動距離の0.2%未満に強化するという。この精度水準は難易度の高い全地球航法衛星システム(GNSS: Global Navigation Satellite System)認知システム環境において、10cm単位で車線内に車両の位置を維持するために必須である。Coursa Driveの慣性ナビゲーションシステムは、高精度GNSSレシーバー、または高精細(HD)マップを備えたカメラやレーダー、ライダーなどの認知ベースシステムからの絶対位置入力を使用して較正を行う。このソフトウェアはAVシステムに対し、リアルタイムで高速100-Hzデルタポジションと方位を提供する。オフラインモードでは、HDマップ構築やメンテナンスアプリケーション向けに精度向上を行う。「Coursa Driveは数千ドルのコストがかかるハイエンドシステム同等の車両位置推測精度を提供する」(TDK InvenSense Location Software and Services BusinessシニアディレクターMike Housholder氏)。「コスト効率の高い当社のソフトウェアソリューションは、AVプラットフォームやティア1車両メーカーが試作車両から大量生産へと拡大していく際に役立つだろう」。

重要ポイント:Coursa Driveには、新発売のIAM-20680やIAM-20680HPなど自動車グレードの慣性計測装置(IMU)InvenSenseや複数の産業グレードのIMUを使用した試験と特性化が行われたという。Coursa Driveは 主要AVプラットフォームと統合され、2019年第1四半期にOEM向けにデモンストレーションが実施される予定だ。本製品を米国・ラスベガスで開催のCES 2019で出展された。その他、TDKではPiezoHapt、PowerHap、PiezoListen、Micronas 3Dポジションホールセンサーや独自の7軸フュージョンテクノロジーを備えた新センサー、高精度慣性支援型ポジショニングソフトウェアを自動運転向けに展示した。TDKでは近年、買収によってオートモーティブ製品、特に自動運転関連のポートフォリオを拡張している。センサー事業強化のため、3月には米国拠点の超音波微小電子機械システム(MEMS)プロバイダーであるChirp Microsystemsの買収に合意している。昨年はInvenSenseも買収した




矢崎総業、インスツルメント・クラスタ新製品を発表

2019年1月17日

矢崎総業がシームレスな外観のインスツルメント・クラスタ新製品を発表した。光結合用接着剤をインスツルメント・クラスタの一部に使用し、表示内容をより見やすく鮮やかになるよう設計している。インスツルメント・クラスタへのディスプレイの積層加工に光結合用接着剤を使用したのは世界初だという。同社は薄膜トランジスタ(TFT)液晶ディスプレイをフレキシブル着色ポリカーボネートフィルムに接着するプロセスの開発と改良を実現した。「着色アップリケにディスプレイを積層加工することにより、光学用接着剤がアップリケの前面にTFTイメージを引き上げ、アナログ計器の間に目に見える切断線や隙間、トランジションなどがない優れた外観を実現する」と同社は述べている。光結合用接着剤の使用により、反射も最小限に抑えられるほか、空隙や残屑、水分などの問題も排除できるという。

重要ポイント:矢崎総業は自動車のインスツルメント・クラスタのサプライヤー上位10社に位置付けられる(IHS Markit調べ)。日系OEMとの提携を通じて高級車向けインスツルメント・クラスタを実現した。「輝度や画像鮮明度の要件をはるかに上回る革新的なインスツルメント・クラスタとして画期的なディスプレイ製品を生み出すに至った」(Yazaki North Americaエンジニアリング部門、David Scheffler氏)。「パワーオフモードではクラス最高の外観を、パワーオンモードではシームレスな外観を提供する」。他社もシームレスなディスプレイ外観の開発に取り組んでいる。2017年6月、Continentalがシームレスなヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)外観を備えた組み込み型インテリアプラットフォームの新製品を発表した。同社では均一なカーブ面に光学接着された再構成可能なTFTディスプレイを使用している。




住友ゴム工業、スバルの新型Crosstrek Hybridにファルケンタイヤを供給へ

2019年1月11日

住友ゴム工業が高性能ファルケンZIEX ZE001オールシーズンタイヤをスバルの新型Crosstrekハイブリッド車に標準装備品として供給することを発表した。

重要ポイント:住友ゴム工業は総収益の86%以上(2017年)をタイヤ事業から上げている。ファルケンブランドタイヤは抵抗を最適化するよう設計されており、エネルギーロスを軽減することで燃費の低減に貢献し、路面が濡れていても乾いていても優れたグリップ特性を発揮するという。ファルケンZIEX ZE001は安定したステアリングと快適な乗り心地の両面でバランスの取れた高い性能を発揮するオールシーズンタイヤで、濡れた路面でも効率良く排水してハイドロプレーニング耐性と安定性を強化する4本の周溝をもち、トレッドブロックのコーナー部の面取りによってタイヤ寿命を向上させ、硬いセンターリブが優れたハンドリング反応を提供する。

住友ゴム工業はこれまでにもスバルの他モデルにファルケンタイヤを供給している。昨年10月には高性能ファルケンZIEX ZE001オールシーズンタイヤを標準装備品としてモデルイヤー2019年版スバル フォレスターに、また今年1月には同タイヤを2019年版 Subaru Ascentにも供給開始した。2017年10月、住友ゴム工業はZIEX ZE001 A/Sタイヤを標準装備品としてSubaru Crosstrekに供給開始している。他の自動車メーカにも供給しており、高性能ファルケンWildpeak Mud Terrain(M/T)タイヤを標準装備品としてモデルイヤー2019年のJeep Wrangler Rubiconに供給すると発表した。




JFEスチール、新型Mazda3に高張力鋼板を供給

2019年1月16日

JFEスチールは、マツダの新型Mazda3の車体構造用冷間プレス部品向けに1,310MPa級高張力鋼板を供給することを発表した。従来のプロセス方式を超えるためのMazdaとの連携が、部品のプレス成形性やサイズ精度などの技術的課題の克服に繋がった。

重要ポイント:JEFスチールの1,310MPa級高張力鋼板はプレス成形後の水素に起因する静的脆性破壊発生までの時間を遅らせ、高い安定強度を実現するという。同社福山工場で生産している。車体構造用冷間プレスにはこれまで1,180MPa級以下の鋼板しか使用できず、材料の成形性と加工後の精度確保に問題があった。1,310MPa級~1,470MPa級の高張力鋼板はバンパー部品に使用されているが、ロール成形による処理のみに限定されてきたという。マツダとの連携が1,310MPa級高張力鋼板での処理を可能にする加工条件を整備につながった。JFEスチールはさまざまな市場に鉄鋼製品を供給しているが、自動車分野ではドアやフェンダー、ボンネット外部、ルーフなど、車両のシャーシやエクステリアに供給を行なっている。2018年2月、同社は今後3年間で6,500億円(60億米ドル)を国内工場の改修に投資し、生産性と競争力を引き上げると発表した。その他の鉄鋼メーカーも高張力鉄鋼に投資している。昨年4月には神戸製鋼所が500億円(4億7,100万米ドル)を国内施設に投資し、高張力鉄鋼の生産量を拡大し、軽量素材に対するOEMからの需要に対応する計画を発表した。2017年3月には韓国の鉄鋼メーカーPOSCOが、従来の鋼板より軽量でありながら強度が高い高張力鉄鋼、「ギガスチール」の開発を発表した。




東芝、日本にSCiB リチウムイオン電池の新工場建設へ

2018年10月23日

東芝が横浜事業所にSCiBリチウムイオン電池の新工場を建設する計画があることを発表した。2019年7月に建設を開始し、2020年10月以降に稼働を開始する。敷地面積は2万7,000㎡、投資額は162億円(1億4,480万米ドル)。新工場は生産技術開発センターとしても使用される。

「将来的なSCiB需要に対応した本工場は、生産技術開発センターとしての役割も担う。東芝インフラシステムズ株式会社(TISS)とともに成長を続ける充電式リチウムイオン電池市場に積極的に対応し、お客様のニーズに応えていく」と同社は述べている。

ポイント: 東芝は現在、充電式SCiBリチウムイオン電池をTISSの柏崎工場(新潟県)で生産している。同社によると東芝のSCiB電池は製品寿命が長く、急速充電が可能で、入力・出力ともハイパワーという。昨年10月、東芝は次世代SCiB技術を導入した(関連記事はこちら)。電池には負極の容量を2倍にする新素材が用いられ、高エネルギー密度を実現する。急速充電機能により、32kWh電池を搭載した走行可能距離320 kmのコンパクト電気自動車をわずか6分間で超高速充電できる。

2008年に導入された第1世代のSCiB電池は初の急速充電リチウムイオン電池だった。酸化チタンニオブ負極材はリチウムイオン電池に一般的に使用されるグラファイトベースの負極材の倍のリチウム貯蔵容量を持つという。東芝は高効率バッテリーソリューションに対する需要の伸びに対応し、EV電池セグメントで存在感を高めている。昨年、同社はインドのバッテリー工場設立で、スズキおよびデンソーと提携関係を結んだ(関連記事はこちら)。




ルネサスとBlackBerry、車載コックピットシステム向けの開発環境を導入

2018年10月24日

先進コックピットシステムの設計を迅速化し、ユーザー体験を向上させる新たな開発環境

ルネサスとBlackBerryは、ルネサスのR-Carシステム・オン・チップ(SOC)装置向けに統合された仮想化と機能的安全性を持つ開発環境の提供に向けてその提携関係を拡大した。新開発環境は先進コックピットシステムの設計を迅速化し、ユーザー体験を向上させる。ルネサスのR-Carファミリーをベースに、BlackBerryのQNX Software Development Platform 7.0とQNX Hypervisor 2.0仮想化ソフトウェアによる信頼性が高く豊かなグラフィック機能を特徴とする。BlackBerryの総合ソフトウェアソリューションにアクセスし、コックピットグラフィックシステム開発用のマルチメディアのヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)関連ソフトウェアを活用することもできる。

「ルネサスとの長期的パートナーシップを通してBlackBerryのQNXソフトウェアを搭載したルネサスR-Carシステム・オン・チップ向けに最先端の開発環境ソリューションを提供できることを誇りに思う」(BlackBerryシニアバイスプレジデント兼QNX部門長、John Wall氏)。「BlackBerryとルネサスは、安全で高性能なコックピットシステムの迅速な導入を可能にします」。

ポイント: 新開発環境はルネサスのR-Car装置の仮想化機能を活用できる。クラスターやナビゲーションといった機能から切り離して機能的に安全なデジタルコックピットシステムを構築でき、障害が他の領域に影響を与えない。QNX Hypervisor 2.0では単一R-Car装置上でAndroidやLinuxなど異なるゲストOSを個別に実行することができる。

ルネサスとBlackBerryは自動運転やコネクティッド運転といった技術領域での戦略的協力関係の一環として本環境を開発した。両社は統合コックピットシステムやコネクティッドカーシステムの開発を加速する計画があり、先進運転支援システム(ADAS)とフルスケール電子制御ユニット(ECU)統合の開発強化を目指す。昨年のCES2017ではLincoln MKZセダンで共同自動運転技術プラットフォームのデモを行った。このデモカーは統合ハードウェア、ソフトウェア、各種センサーを使用して道路上の障害物検知や停止標識・交差点の往来認識、車線変更など、SAEレベルの機能を提供する。




パナソニック、自動運転車の輸送システム開発へ

2018年10月26日

パナソニックが自動運転電気自動車の開発を目指す。低速輸送手段として過疎地域の高齢者が買い物などをする際の移動手段の提供や、所有から利用へと移行する輸送サービス開発でスタートアップとのパートナーシップを支援する。この輸送サービスでは、配送センターでの集荷と家庭への配達で物流企業や地方自治体との協力も含まれる。

ポイント: パナソニックはTeslaにバッテリーセルを独占供給しているが、自動運転車の開発にも取り組むことで「サービスとしてのモビリティ(MaaS)」領域への参入も目指している。2018年2月、パナソニックはTrend Micro Inc.とのあいだで自動運転車やコネクティッドカーを対象としたサイバーセキュリティソリューションを共同開発する提携を開始した。2017年10月には自社の自動運転システムを搭載した通勤用コンパクト電気乗用車を用いた実証実験を福井県で行っている。2018年3月、パナソニックは京阪バスなどのパートナーと協力し、京都府の公道での自動ゴルフカートの実証実験も行っている。




デンソー、自動運転スタートアップ企業ThinCI向けの6,500万米ドル規模シリーズC資金調達ラウンドを主導

2018年9月6日

次世代自動電気自動車が必要とするディープラーニング機能を備えた半導体装置開発が加速

デンソーが、自動運転を可能にする半導体コンポーネントの開発を専門とする子会社のNSITEXEを通じて、人工知能(AI)ハードウェアのスタートアップ企業ThinCIに投資を行ったことが明らかにされた。ThinCIはデンソーとTemasekが主導した6,500万米ドル規模のシリーズC資金調達ラウンドを成功させた。資金調達ラウンドはGGV Capital、Mirai Creation Fund、Wavemaker Partners、SG Innovate、Daimlerの支援も受けていた。

「ThinCIはデンソーが次世代輸送の先駆けとなることを支援し、自動運転や先進電気自動車を業界標準とするコンピューティング能力を提供する」とデンソー企業ベンチャーディレクターTony Cannestra氏は言う。「自動車業界におけるレベル4とレベル5の自動運転に向けた動きは膨大なフレキシブルコンピューティング能力を必要とする。自動車オーナーが自動運転車のトランクに複数のラックを積み込むより、チップにコンピューティング能力を搭載するほうが間違いない」とCannestra氏は述べている。

重要ポイント:ThinCIは自動運転分野などさまざまな用途向けにチップとディープラーニングソフトウェアを開発している。同社は現在、ハードウェアプラットフォームと特許取得済みシリコン、ソフトウェア開発キット(SDK)、アプリケーションソフトウェアによって構成されたディープラーニングおよびビジョン処理ソリューション開発の最終段階にある。ThinCIへの投資により、デンソーでは次世代自動電気自動車に必要なディープラーニング機能を備えた半導体装置の開発を加速させる。デンソーは2016年にも同じくThinCIへのベンチャー資金調達ラウンドに参加していた(関連記事はこちら)。

デンソーはNSITEXEを設立したのは2017年で、自動運転ソリューションを進化させる次世代高性能半導体装置の設計開発を目的としている。NSITEXEはData Flow Processorの開発に重点を置いている。「当社のData Flow Processorは、自動運転車が複雑で進歩が速いデータセットから矢継ぎ早の決定を下すことを可能にする」とNSITEXEのCEO兼社長である新見幸秀氏は言う。「高度に的を絞ったコンピューティング/プロセッシング能力が必要であり、まさにThinICのディープラーニングとビジョン処理能力が当社のDFPの最適化を確実にする」。

自動車メーカーやTier1サプライヤーは、コネクティビティや自動運転といった新興領域の技術にアクセスできるよう戦略的提携関係を構築している。先月、デンソー、アイシン精機、ADVICS、JTEKTの日系サプライヤー4社が、自動運転と車両ダイナミクス制御用の統合電子制御ユニット(ECU)開発のための合弁事業設立について基本合意に達した(関連記事はこちら)。7月、デンソーはコネクティビティ・自動運転・シェアドモビリティ・電動化(CASE)の4つのコア領域における技術開発を進めるため、革新的プラットフォームPlug and Playと提携を結んでいる(関連記事はこちら)。




UACJ、中国に車載バッテリーフォイル工場建設を計画

2018年9月6日

年間生産能力は約1万トン

UACJは子会社のRuyuan Dongyangguang UACJ Fine Aluminum Foilを通して中国広東省韶関市に車載バッテリーフォイルの工場建設計画を発表した。Ruyuan Dongyangguang UACJ Fine Aluminum FoilはGuangdong Hec Technology HoldingとUACJの間で51:49の比率で設立された合弁事業である。

UACJは中国のパートナー企業Guangdong Hec Technologyと協力し、中国でのビジネス拡大を図る。床面積21,000㎡の工場は年間生産能力が約1万トンになる。同社ではこの新施設で2020年に量産を開始したいとしている。

重要ポイント:UACJは車載リチウムイオンバッテリーに対する需要の高まりが、特に世界最大の電気自動車市場である中国においてアルミニウム製バッテリーフォイル需要を促進すると見ている。この需要の伸びに応えるべく、同社は中国にフォイルストック、集電材、バッテリー外装用フォイルなどの統合生産施設を持つ新工場建設を計画する。これはUACJにとって中国で三番目の生産拠点となる。この新工場で日本とマレーシアの生産拠点を補完する三つ叉グローバルバッテリーフォイル生産システムを確立、グローバルな顧客ニーズに応える。

新工場への投資は、2018年5月に発表されたUACJの新中期マネジメント計画の一環である。UACJでは自動車ビジネスを成長ドライバーの一つと見なしている。2018年4月、UACJは米国イリノイ州シカゴに新しい研究開発センターを開設した(関連記事はこちら)。この新研究開発センターでは、ホワイトボディパネルや構造材料・パーツ、熱交換器材料、空調機などの技術開発を行っている。




ルネサスとOpenSynergy、 Parrot Faureciaの安全マルチディスプレイ コックピット向けソリューションを提供

2018年9月13日

ルネサスのR-Car SoCとOpenSynergyのHypervisorを組み合わせ、メーター表示とIVI機能用の実用的シェアドディスプレイを実現

ルネサスとOpenSynergyがParrot Faureciaの自動車安全マルチディスプレイコックピット向けにソリューションを提供することをプレスリリースで明らかにした。ルネサスはシステムオンチップ(SoC)であるR-Car H3を、OpenSynergyはCOQOS Hypervisorソフトウェア開発キット(SDK)を、Parrot Faureciaの自動車安全マルチディスプレイコックピットに提供する。

「Open Synergyのハイパーバイザー技術がルネサスのR-Car H3プラットフォームに乗ることで、当社のフロント/リア・インフォテインメントシステムに安全性と拡張性がもたらされる」とParrot Faurecia Automotiveの戦略ディレクターFrederic Fonsalas氏は語る。「この技術を採用した当社初のマルチディスプレイコックピットドメインコントローラは、2019年に欧州プレミアム車市場向けの生産に入る」。

重要ポイント:ルネサスのR-Car SoCとOpenSynergyのHypervisorを組み合わせることで、メーター表示とIVI機能用の実用的シェアドディスプレイが実現するという。R-Car H3は自動走行時代のためのオートモーティブコンピューティングプラットフォームとしてコンピューティング能力を提供する。ルネサスのオートモーティブR-Car H3 SoCは統合型コックピットとコネクティッドカーに最適な機能と性能を提供する。OpenSynergyのCOQOS Hypervisor SDKは、車両に可視化機能を提供する。COQOS Hypervisor SDKのコア技術はハイパーバイザーで、LinuxやAndroid、AUTOSARなど複数のゲストOSを独立した仮想マシンで動かすことを可能にする。また、仮想マシンからの仮想干渉も防止する。

Parrot Faurecia AutomotiveはFaurecia AutomotiveとParrot SAとの間の合弁事業である。Parrot Faureciaは新インフォテインメントシステム (NIS)8X00にOpenSynergyのCOQOS Hypervisor SDKを装備し(関連記事はこちら)、NIS8X00が単一SoC上で複数のOSを同時に動かせるようすると述べている。




Denso Air Systems、米国オペレーションを拡大

2018年7月2日

ホプキンスビル工場拡張に350億USD投資へ

デンソーの子会社であるDenso Air Systems Michiganが米国ケンタッキー州ホプキンスビルのオペレーション拡張を計画していると報じられた。同社はホプキンスビルFrank Yost Laneの既存施設拡張に350億USD以上の投資を計画しており、4万8,000平方フィートと建物の土地専有面積を倍増する。この拡張で45人分の雇用が生み出される見通しだ。同社では新設備を購入し高まる顧客需要に対応する。この投資により、自動車産業向けのアルミニウムHVACパイプ、チューブ、ホースアセンブリの生産が拡大する。同社はケンタッキー事業投資プログラムを通じ、90万USDの税制優遇措置を受けるようだ。

ポイント: Denso Air Systems Michiganは自動車産業向けにヒーターや空調に使用されるパイプ、チューブを製造している。同社は2011年にホプキンスビル工場を設立、ここには現在124名の従業員がいる。ウェブサイトによると、米国ケンタッキー州とミシガン州にある同社の工場には現在、308名の従業員がいる。デンソーの別の子会社、Kyosan DENSO Manufacturing KentuckyはMount Sterlingに640名の従業員を抱える。この子会社は2003年以来、自動車燃料システムやその他製品の組立てを行っている。デンソーは世界中に17万人の従業員を抱え、北米には28の生産拠点がある。2018年3月31日締め年度のデンソーのサーマルシステム収益は前年比7%増の1兆4,500億円だった。




デンソー、韓国でオペレーション統合

2018年6月29日

韓国の3つの子会社を統合、生産と技術開発の両面でシナジー効果を狙う

デンソーが韓国にある3つのグループ会社のオペレーション統合を計画していることを発表した。Denso Korea Electronics Corporation、Denso Korea Automotive Corporation、Denso International Korea Corporationの統合を進める。合併後の企業はDenso Korea Corporationとなり、韓国顧客向けの自動車コンポーネントの開発・生産・販売を統合することで、財務体質の強化と高い成長の実現を目指す。統合は7月2日に発効予定。

ポイント: デンソーは韓国で40年以上の営業実績を持つ。1976年に製造子会社のDenso Korea Electronics を通じて韓国での営業を開始、インストゥルメントクラスタやヘッドアップディスプレイ、スマートキーといった自動車向けエレクトロニクス製品の開発と生産を馬山工場で行ってきた。2000年には第二の子会社Denso Korea Automotive Corporationを設立し韓国での製造を拡張した。

Denso Korea Automotiveはエンジン関連製品、車内空調システム、フロントガラスワイパーシステムなどを昌原、華城、洪城の工場で生産している。デンソーは第三の子会社、Denso International Koreaを1997年より操業している。この子会社は韓国のデンソー顧客に対するセールスサポートを行っている。セールス機能とは別に、Denso International Koreaは義王に技術センターも持っており、韓国顧客のニーズに応えている。デンソーは韓国の3つの子会社を統合することで技術開発と生産の両面でシナジー効果が生まれることを期待しており、販売機能を組み込むことで現地顧客のニーズに応える製品の開発を加速させる。




住友ゴム工業、FalkenブランドタイヤをMazda6新モデルに供給

2018年6月27日

安定したステアリング、燃費効率、ブレーキ性能を提供するタイヤ

住友ゴム工業が高性能タイヤFalken ZIEX ZE001 A/Sを、Mazda6新モデルのOE部品(ライン装着部品)として提供を開始した。この新モデルはおもに北米市場向けとなる。同社によると、Falken ZIEX ZE001 A/Sはオールシーズン対応のタイヤで、優れたステアリング安定性、快適な乗車性、燃費効率、ブレーキ性能などを提供するという。

ポイント: 住友ゴム工業はFalkenブランドのタイヤを他のマツダモデルにも供給している。2016年5月、Falken ZIEX CT50 をMazda CX-9クロスオーバー車2016年モデルにOE部品として供給開始した。ブリヂストンもFalkenタイヤをFiat Chrysler Automobile(FCA)に供給している。今年2月、住友ゴム工業はFalken Wildpeak A/T3WAタイヤをFCAのRam 1500ピックアップトラック2019年モデル全車に供給開始した。




パナソニック、250m先の物体検知が可能なTOF画像センサを開発

2018年6月20日

APD 画素技術活用の新センサを開発

パナソニックが、視認性の低い夜でも最長250m先の物体のレンジ画像をキャプチャする長距離タイム・オブ・フライト(TOF)画像センサを開発した。この新TOF画像センサは物体とセンサの間の光の飛行時間を全画素で直接計測、長距離から短距離まで、集合的に三次元(3D)レンジ画像を取得する。自動車レンジイメージングなど、さまざまな分野への応用が可能だ。

ポイント: TOFはセンサと物体の間の距離を測定する方法の一つで、放出された信号と、物体によって反射されセンサに帰ってきた信号との時間差を認識する。パナソニックは同社のアバランシェフォトダイオード(APD)技術をこの長距離TOF画像センサ開発に活用した。従来の画像センサは画素に入ってきた単一光子を単一電子に変換するだけだという。APDは光子から生成された一つの電子に強力な電場を適用、その電子は素材内の別の電子に強く衝突し二つの電子を生成する。まるで雪崩のように当初の衝突をトリガーとして衝突が規模を拡大しながら繰り返され、電子は最終的に1万倍以上となる。

APD画素技術は暗く距離がある場所でもシャープな高解像度撮像を可能にする。この新センサでは、電子乗算器と電子保管領域の積層化とAPD画素の面積削減で25万画素の統合を達成している。これにより高レンジ、高解像度の3Dレンジ撮像が可能になった。




パナソニック、新ガラス複合材回路基板材料を車載向けに開発

2018年6月6日

業界屈指の低熱膨張率を達成する新素材、電子回路基板への部品搭載性を向上

パナソニックは、自動車や産業装置向けに新ガラス複合材回路基板材料を開発したことを発表した。この新素材(製品番号:R-1785)はインストゥルメントパネルなど、車載用途に適している。同社はこの新素材をJPCA Show 2018で紹介した。量産開始は今月中の見込み。

ポイント: 自動車へのエレクトロニクス製品活用が拡大している今、電子回路基板には優れたパーツ等再生と高電流に対する親和性が求められる。このニーズに対応するため、同社は新ガラス複合材回路基板素材(CEM-3グレード)を開発、業界最低の熱膨張率(CTE)を達成した。先進製造手法と樹脂設計技術を活用し、パーツ搭載の信頼性と電子回路基板の高電流に対する親和性向上に貢献している。この新素材は大電流回路基板の微細化とも相性がいい優れたトラッキング耐性を提供、非常に高精度なボード厚は電子回路基板の安定稼働に貢献する。

パナソニックでは車載向けの先進回路基板素材の開発を進めている。今年初めにはハロゲン不使用の、伝送ロスが極めて低くミリ波帯アンテナ回路基板に適した回路基板素材を開発した。この新素材は自動車用ミリ波レーダーや無線通信ベースステーションなどのアンテナ回路基板といった用途にも採用可能である。




パナソニック、コバルト・フリーの電気自動車バッテリーの開発へ

2018年6月1日

2022年3月までにバッテリー販売を倍増、1.1兆円を目指す

パナソニックが近い将来にコバルト・フリーの車載バッテリー開発を計画していることが報じられた。「すでにコバルトの使用量を大幅に削減している。近い将来の使用量ゼロ達成を目指しており、その開発は進行中だ」(同社自動車バッテリー事業を率いる田村憲司氏)。これとは別に、パナソニックが今後4年間でバッテリー販売の倍増を目指していることをNikkei Asian Reviewが報じている。パナソニックでは2022年度に1.1兆円(103億USD)のバッテリー販売高達成を目指す。能力拡張のため、パナソニックは今年度に2,410億円を日本、中国、その他地域のバッテリー生産拠点に投資すると伝えられており、そこには米国の合弁事業会社Gigafactoryも含まれている。

ポイント: パナソニックは電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池セルの世界大手メーカーの一つ。Nikkei Asian Reviewによると、2017年度には74車種がパナソニック製電池を搭載している。同社はまたTeslaの電気自動車にバッテリーを独占供給しており、Teslaとともに米国ネバダ州のGigafactoryでバッテリーを生産している。パナソニックとTeslaが現在、バッテリーセルの生産拡大に取り組んでいるのは、Teslaが第2四半期末までにModel 3セダン生産を5,000台/週に引き上げることを目標としているからだ。今年すでに、パナソニックはプリズムタイプの車載リチウムイオン電池バッテリーの量産と出荷を中国・大連の同社工場で開始した。パナソニックは現在、北米市場と中国市場にこのバッテリーを出荷しているが、今後は出荷先を広げたいとしている。EVバッテリーの生産能力拡大とともに、技術的能力の向上にも取り組んでいる。コバルトのようなレアアース化学品を使用しないバッテリーの開発が可能になれば、バッテリー価格を抑えることができる。需要拡大でコバルト価格が急騰している。昨年後半、同社はトヨタと車載プリズムバッテリー事業の合弁会社設立の実行可能調査を行う契約を締結した。